シーズン開幕!価値ある表彰台/東京選手権

 フィギュアスケートシーズンの開幕戦となる今大会は、昨シーズン世界選手権出場の中野友加里(早大)など有力選手が多数出場。ハイレベルな争いが繰り広げられた。
 初日のショートプログラムを2位で折り返し、「GPシリーズに出場する選手として、プライドを持って滑った」とフリーの演技を振り返った柴田。その言葉通りに、左足にケガを抱えながらもスピンで高得点を挙げ、フリーでは1位を獲得し逆転優勝を果たした。「内容的には満足していない」と課題も口にしたが、今シーズンの目標である『全日本の表彰台』に向けて幸先の良いスタートとなった。一方、4位の田邉は「ここ1週間ぐらい、スランプでジャンプがほとんど飛べなかった」、今年からシニアに転向した鳥居は「兄に勝とうとして自分の演技が出せなかった」と、そろって悔しさをにじませた。
 女子は、望月が有力選手を抑えて見事に3位入賞。直前に滑った中野が100点を大幅に超える高得点をたたき出し、会場が異様な空気に包まれる中で「順位を気にしたら頭の中で点数を数えながら滑ってしまう。自分の演技に集中した」と平常心で滑ることを心掛けた。終盤に疲れからかジャンプで転倒したものの、大好きなクラシックの音楽の中にモダンを取り込むことを意識したという柔らかな演技で、詰め掛けた観客を魅了した。「一つ一つの試合でパーソナルベストを出したい。自分の力を出せば結果は付いてくる」(望月)。また、萩原は中野、武田(早大)に次ぐフリー3位の成績で総合4位。13位に入った石上は、「練習を増やして全体的なレベルを上げていきたい。東日本も頑張る」と今後への意欲を見せた。

関連記事

RELATED ENTRIES