7部門入賞で有終の美を飾る/全日本学生選手権
そして迎えた今大会の予選。女子三人掛けや男女二段以上の部は好スタートを見せたものの、男子三段以上の部に出場した小澤・曽山(農4)組がまさかの予選落ちをしてしまう。この時点で出場部門全制覇の望みは絶たれた。だが迎えた本選、その中で下級生が奮闘を見せる。男女初段の部では河野・山中組が「練習通りに実力を発揮できた」(河野)と優秀賞を獲得。また男子初段の部では角野・寺本組が、「最優秀賞を取りたかった」(寺本)と悔しさをにじませながらも優良賞を受賞した。
また今大会が最後となる4年生には、大会を通して下級生に伝えたいことがあった。それが顕著だったのが、男女二段以上の部の小林主将・日沢組だ。小林主将は今大会、同じ4年生と組めば最優秀賞は確実に取れるだろうと思われていた。だが小林主将が選んだ相手は下級生の日沢。なぜなら「自分が下級生時代、上級生と組ませてもらったが賞を取れないという現実があった。だから、自分が最高学年になったら、絶対に下級生と組んで賞を取りたいと思っていたから」(小林主将)だ。そしてその思いは下級生の日沢にも伝わり、「期待に応えたい」(日沢)と小林主将との実力差を埋めるために計り知れない努力を積み重ねてきた。そして今大会、2人は優秀賞を獲得。最優秀賞とはいかなかったものの、大会後には笑顔を見せた。
上級生の技術や部に懸ける思いは、下級生に引き継がれていく。最後に小林主将は、下級生へ一言メッセージを残した。「勝って、勝って、勝ち続けること。それが、自分がこの少林寺拳法部で学んだことで、皆にも持ち続けてほしい」。インカレが終わると、新チームが発足される。この小林主将たちの思いを忘れずに引き継いでいくことを願いたい。
関連記事
RELATED ENTRIES