昨年の雪辱果たすV 全日本学生RCS総合Vも達成/明治神宮外苑大学クリテリウム

2024.03.11

 全日本学生RCS(ロードレース・カップ・シリーズ)リーダージャージを身につけて挑んだ小泉響貴(政経2=浦和北)を含め、6人が出場した今大会。グループ1の大学対抗戦では、途中棄権の選手が出てしまうなか小泉と小久保瑠惟(営2=京都府立北桑田)が最後まで先頭に食らいつく。エース・小泉も最終周回まで逃げ集団を追う形だったが、最終スプリントで接戦を制し1位でゴール。見事今年度の全日本学生RCS(以下、RCS)総合優勝に輝いた。

 

◆3・10明治神宮外苑大学クリテリウム(明治神宮外苑外周コース)

▼グループ1

(大学対抗)

明大——5位

(個人)

小泉——1位

小久保——20位

※村上は途中棄権

▼グループ2B

海老島——17位

▼グループ2B

永野——12位

▼グループ3B

※吉田は途中棄権

 

 1.5キロの明治神宮外苑周回コースを20周してタイムを競う男子グループ1。小久保と村上裕二郎(営3=松山工)がエース・小泉のアシストをするはずだったが「2人ともあまり調子が良くなくて、1人でさばくことになった」(小泉)。序盤は集団に3人がそろい、レースは順調に進んでいるかに思えた。しかし、レース折り返しに差し掛かると、明大の選手が含まれない5人の逃げ集団が誕生する。さらにレース全体のペースがあがっていき、集団から漏れた村上が10周目で途中棄権。「DNFになり自分としてはうまくいかなくて悔しいの一言」(村上)と振り返る。そして、自力で追いつかなければならない状況に小泉は「自分が行くしかないと思ったので、走るところをしっかり見極めて走った」。

 

 レース中盤に逃げが集団に吸収されると、先頭から少し遅れを取っていた小久保は小泉と合流することに成功。「近くで走れた場面も多く、コミュニケーションを取れたことはすごく良かった」(小久保)。ただ再び4人の逃げが前を行くと、先頭を走る中大に集団もコントロールされる展開となり、一時先頭とのタイムギャップは8秒近くまで広がった。それでも「車の出が良かったこともあり、自転車との一体感は高かった」(小久保)。小久保が前方に立ち集団を引くシーンも垣間見え、進み徐々に明大勢と先頭との差が縮まる。そしてラスト1周で怒涛の追い上げを見せ、小泉は先頭を捉えることに成功。前半から足を使い疲労がたまっていたはずだが、最終スプリントで大前翔(慶大)との一騎打ちに持ち込む。最後はRCSリーダージャージの意地を見せ、見事1位でゴールラインを割った。

 

 昨年度の準優勝という結果から躍進し、雪辱を果たした小泉。RCS総合優勝の座もかかっており絶対に負けられない一戦だった。最終的には2位と100ポイント近くもスコアを離し、272ポイントで2023年度RCS総合優勝に輝いた。そして「1年間長くて、RCSに向けて体調を整えるという部分もすごく大変だった。みんなが支えてくれたおかげで取れた優勝なので、本当に皆さんに感謝をしている」と今年度を振り返った。

 

 2023年度を華やかに締めくくった明大自転車部。4月には期待のルーキーが入学し、5月には東日本学生選手権トラックも開催される。成長を続ける彼らは今後どんな活躍を見せてくれるのだろうか。新年度とともに、明大自転車部の春はすぐそこまで迫っている。

 

[成田美彩子]

 

試合後のコメント

村上

――来年度主将を務める意気込みを教えてください。

 「まとめる立場になると、自分のまとめ方に賛否両論があったり、こっちの方がいいと言われることがあったり、自分自信いろんな意見を聞く事が大事だと思っています。今回のメンバー選考も先々週の開幕戦とJプロというプロリーグでいい走りができていたので、今回も走れる自信を持っていました。けれどこれが判断ミスで、今後はもう少し柔軟に考えられるようになりたいです」

 

――今後はどのようなチームを作っていきたいですか。

 「全体の底上げで、インカレも十分に狙えるメンバーが揃っていると思っています。次は僕がエースになれるように、まずは自分が強くなって、周りも強くしていけたらいいなと思います」

 

小泉

――新たな1年間に向けて意気込みをお願いします。

 「またこのRCSを来年も獲得して、インカレでも優勝して、もう3年生になるので出る大会のほとんどで優勝を目指して頑張っていきたいと思います」

 

小久保

――今年度の大会が全て終わりましたが振り返ってみていかがですか。

 「自分としては、RCS最高順位3位のままで終わってしまったので、 来年度はもっと自分が活躍できるように気合を入れて頑張りたいです」

 

――来年度、特に力を入れたい種目や目標はありますか。

 「まずはチームパーシュート団抜きが最優先なんですけど、個人の目標としてはRCSであったり、個人戦、全国大会で表彰台以上を狙って、1年通してコンスタントに走れるように練習していきたいです」