阿部がJ3・FC今治へ来季加入内定!

2024.01.13

 1月9日、DF阿部稜汰(政経4=日章学園)のFC今治への来季加入内定が発表された。今季のJリーグ内定選手は6人目となる。明大で鍛え上げた走力と球際の強さでサイドを制圧するSBがプロの舞台へ飛び込む。

 

 日本代表経験を持つ長友佑都(平21政経卒・現FC東京)や室屋成(平29政経卒・現ハノーファー96)など名だたるSBを輩出してきた明大。その〝明治のSB〟の系譜を継ぐのが阿部だ。武器は「90分間ハードワークできる運動量と粘り強い守備」。明大が掲げる球際、切り替え、運動量の三原則を高いレベルで体現しサイドで存在感を放つ。気の利いたポジショニングとチームを活気づける明るい性格も魅力だ。

 

 宮崎県の名門・日章学園で活躍し、3年次には主将として全国高校選手権の選手宣誓も務めた阿部。同大会で優秀選手にも選ばれ明大へ入学したが、待ち受けていたのは大きな壁だった。下級生の頃は名門の厚い選手層に苦しみ出場機会は限られていた。それでも4年生になった今季はトップチームに定着。スタメン出場も多く中心選手として活躍していたが、シーズン後半は出場機会を減らし、サポートメンバーに回ることも。その経験も「チームを俯瞰(ふかん)することができたし、いい部分もあった」と冷静に振り返った。そして最後の大会となる全日本大学選手権(以下、インカレ)を迎えた。進路について悩むこともあったが「明治への恩返しの大会にしたと考えて臨んだので、それがいい形で自分のプレーに現れた」。愛する明大への思いがインカレで実りを見せる。全試合にスタメン出場し、3回戦の仙台大戦では大学初ゴールを記録。4年ぶりの優勝に貢献した。インカレでの活躍がFC今治からのオファーを呼び込み、プロへの切符を手にした。

 

 目指す選手像に「インカレでウイングバックを経験したこともあり、すごく意識している」と、森下龍矢選手(令2文卒・現レギア・ワルシャワ)の名前を挙げた。90分間スプリントを続けサイドを制圧する森下選手とはプレースタイルも近く、明るいキャラクターも通ずる部分がある。「今まで明治で培ってきたものを発揮して、J3優勝、J2昇格に大きく貢献できるような選手になれるように頑張りたい」。明大での学びを胸に、Jリーグの舞台でも紫紺魂を見せつける。

 

[井澤怜音]

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