
(女子)明大団体4位 仲間の声援を力に演技を披露/日本学生氷上競技選手権
SP(ショートプログラム)から一夜明け迎えた勝負のFS(フリースケーティング)。明大からは2人が演技をし、住吉りをん(商2=駒場学園)が総合2位、江川マリア(政経2=香椎)が総合9位という結果に。明大女子としては4位と惜しくも表彰台を逃す結果となった。
◆1・4~7 日本学生氷上競技選手権(ALSOKぐんまアイスアリーナ)
住吉は2年目の終盤となり滑るごとに深みを増しているプログラム『Enchantress』を披露。SPでは「行こうと思ったが時間がなかった」と明大の仲間たちの方に行くことができなかったが、FSではチーム明大とタッチを交わしスタート位置に立った。
(写真:仲間とタッチを交わす住吉)
力をもらった住吉は演技冒頭、コンビネーションジャンプを流れるように決める。直前の6分間練習できれいに降りていた4回転トーループは両足着氷に。「空中でちょっと緩んでしまったのが失敗の原因」と振り返る。それでも、2年間で磨き上げてきたステップと表現力でますます力強くなる曲調を体現。最後のスピンでは観客の大きな拍手と仲間たちの声援に包まれた。演技終了後には悔しさをにじませつつ、明大の仲間に手を振りリンクを降りた。今大会でつかんだ試合に入る感覚を今後の本番で生かし、さらに大きく強く世界に羽ばたくだろう。
ピアノの旋律にキラキラとした音を一つずつ拾う振り付けが特徴的な始まりのプログラム『O』。江川はジャンプが決まるたびに聞こえるリンクサイドの仲間の声に背中を押され、表情豊かに氷上を舞った。「自分なりにこの曲を解釈して足先、指先まで使って表現するのを心がけている」と、唯一無二の深い解釈で見る者を魅了する。後半にはジャンプでミスが目立ったものの、持ち前の表現力で曲が進むにつれ江川の世界に観客をいざなった。
今シーズン残す試合は国体(国民スポーツ大会冬季大会)のみ。「一旦気持ちをリセットして、また新しい自分を見せられるように」。国体だけでなく、来シーズンの国際大会派遣を見据え成長を続ける。
(写真:曲の解釈を深め表情豊かに舞う江川)
仲間の歓声や観客の温かな拍手に包まれて行われたインカレ。個人で競うことが多い普段の大会とはまた違う雰囲気の中で試合が行われた。大学としての成績が残るためいつもと異なる緊張感がありつつも、彼女たちは明大の代表として堂々とした演技を披露した。今後、明大の代表としてだけでなく、日本代表として2人が世界を魅了する日もそう遠くないだろう。
[堀純菜]
試合後のコメント
住吉
――演技を振り返っていかがですか。
「全日本から、試合への臨み方を変えてすごく楽な気持ちで入ることができて、力みなく途中まで行けたんですけど、最後の最後、体がついてこなくて頑張り切れなかったので、2位というのも悔しいですけど、自分の演技内容としてもちょっと悔しい内容になりました」
――今シーズンの試合を振り返って、この時点で総括するといかがですか。
「昨シーズンは、何でできないんだろう、どうしてこうなってしまうんだろうっていう状態のまま分からないで突き進んで終わってしまったシーズンだったんですけど、今シーズンは失敗の原因を自分でちゃんと分析して、次はこうしてみよう、ああしてみようっていうのをいろいろやっていて、結果が良かったり悪かったり、いろいろ収穫と課題があります。やっぱり昨年より全体としていい部分も悪い部分も見つかるという部分で、成長しているのかなと思います」
江川
――演技を振り返っていかがですか。
「本当に今日は随分と乱れてしまって、SP、FSともに本当に良くない、見せたい演技ではなかったんですけれども、まだ国民体育大会が残っているので、それに向けて頑張りたいという風に思います」
――演技が終わった後の表情が晴れやかに見えましたがどのような心境でしたか。
「終わった後はあまりいい演技じゃなくても、すごくみんなが応援してくれたので、その応援がちょっとうれしかったという気持ちとありがとうという気持ちがありました。でも演技内容は良くなかったと思います」
――表現に関してご自身で解釈を深められるのは江川選手が持って生まれてきたものなのでしょうか。
「分からないですけど、ジャンプだけじゃなくて表現にも力を入れようって今シーズンの曲を頑張っているのでまた表現も頑張りたいなと思います」
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