
シード権逃すも下級生大躍進/箱根駅伝復路
「総合8位でシード権獲得」という目標を打ち立てた明大。しかし往路では、まさかの総合23位と目標からかけ離れた結果に。そんな状態から8区の綾一輝(理工1=八千代松陰)が区間3位を取るなど古豪・明大の意地を見せるも目標には届かず。総合20位で箱根駅伝(以下、箱根)は幕を下ろした。
◆1・3 第100回東京箱根間往復大学駅伝復路(箱根芦ノ湖駐車場入口~大手町読売新聞社前)
▼20位 明大 11時間7分28秒
明大を含め過去最高タイの16校が一斉スタートとなった復路。昨年度と同様6区を走るのは堀颯介(商2=仙台育英)。序盤から積極的にレースを進め、芦之湯地点では区間1位と経験を生かし好ペースでレースを進める。「下りが自分の中では得意だと思っている」(堀)。その言葉通りに下り坂でどんどん勢いに乗る堀。区間7位で尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)に紫紺の襷をつないだ。駅伝主将の意地を見せたい尾﨑だったが、細かいアップダウンや気象の変動が激しいコースに苦戦。全身全霊で駆け抜けるも「自分の可能性を信じたが、望むような結果ではなかった」(尾﨑)と総合23位からなかなか抜け出せずにいた。
そんな苦しい流れを断ち切ったのは8区・綾だ。中学生の頃から目標としていた箱根にもかかわらず、物おじしない走りを見せつける。平塚中継所では前にいた早大、帝京大に追い付き並走。終盤には突き放し1年生ながら区間3位の好成績を残した。このまま流れに乗りたい明大。そんな状況で託されたのは9区・鈴木祐太(文3=鎌倉学園)。昨年度エントリーメンバーに選ばれるも走れない悔しさを味わった鈴木は堅実な走りで区間8位。総合順位も17位まで引き上げるなど奮闘した。アンカーの10区は古井康介(政経2=浜松日大)。目標としている父を超えるため力を振り絞り大手町まで走り切ったが、総合20位に終わった。
今年度の箱根は明大にとって非常に苦しいものだった。4年生にとっては競技人生最後の大会となる選手が多く、斎藤拓海(政経4=市立船橋)は「この経験はこれからの社会人としての生活に生かしていきたいと思います」と総括した。一方で今回出走したほとんどの選手が3年生以下であり、特に1年生の大湊終翔(情コミ1=学法石川)や綾などが区間一桁で大躍進を遂げるなど収穫もあった。古豪・明大の復活に向け大きな影響を与える大会になったに違いない。
[大橋英晃]
※レース後のコメントは「紫魂不撓」にて掲載いたします。
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