
丸山組最終試合 東洋大に一歩及ばずインカレ準優勝/日本学生氷上競技選手権
日本学生氷上競技選手権(以下、インカレ)決勝。丸山組最後の戦いは、準優勝で幕を閉じた。試合開始早々宿敵・東洋大に先制され、第2Pでは点差を3に広げられる。明大も負けじと最後まで猛追を見せるが、逆転勝利には及ばなかった。
◆12・25~29 第96回日本学生氷上競技選手権(テクノルアイスパーク八戸他)
▼12・29 決勝 対東洋大(テクノルアイスパーク八戸)
明大1{0―1、1―3、0―1}5東洋大〇
「とにかく勝つことだけ考えてやろうと思ったが、力不足だった」(FW石井佑空・文4=白樺学園)。全国の頂点にあと一歩届かなかった。今年度は春の秩父宮杯関東大学選手権で東洋大に優勝を譲るも、秋の関東大学リーグ戦ではセカンドリーグの一戦で5―2と東洋大を打ち破り、最終的には4年ぶりの優勝。対東洋大の戦績は1勝2敗と予断を許さない状況で前回王者・明大はインカレ決勝に臨んだ。
緊迫した空気が漂う中、両チームキャプテンのフェイスオフで試合が始まった。その直後、わずか14秒で東洋大に先制されてしまう。それでもGK中村柊志綺(政経4=北海道清水)の好セーブが随所で光り、攻撃でも「いつも通りのプレーに転じられた」(丸山)と冷静にプレーを展開。第1P後半では何度かゴールのチャンスをつくる。「第1P後半に慣れてきたら、少しずつ立て直せて自分たちのペースになってきたので、第2Pでいけるかなと思った」(石井)。第2Pでは開始早々DF成瀬翼(商3=埼玉栄)のシュートリバウンドをFW亀本純門(文3=白樺学園)が押し込み、1―1の同点に追いつく。このまま流れに乗りたいところだったが、反則を取られキルプレーの状況が続いたことが響き、立て続けに失点。1―4と3点ビハインドで運命の第3Pを迎えた。
「逆転の可能性も十分あったし、チーム全員が最後まで足を動かして諦めなかった」(FW小森佳介・文4=釧路江南)。優勝を信じ、リスクを負ってでも点数を取りにいこうと果敢に攻撃を続ける。「それでも点を取るには至らなかった。そこまでいかなかったというところで、改めて東洋の強さを感じた」(FW三浦稜介・政経4=駒大苫小牧)。宿敵の強固な守備と気迫に押され、最終スコア1―5で東洋大に軍配が上がった。
試合終了の合図が鳴ると呆然と立ち尽くし、うなだれる選手たち。昨年度は東洋大と延長戦にもつれ込む激戦を制し、4年ぶりの日本一にうれし涙をこぼした。しかし今年度はインカレ連覇とはならず、悔し涙を流す結果となった。高校時から活躍するタレントがそろい、下級生の頃からチームを引っ張り続けた4年生もこれで引退。「今回こうしてインカレで負けたことはすごくいい経験だと思うので、明治らしさは保ちつつ来年度以降につなげてくれたら」(FW丸山詳真主将・商4=北海道清水)。この悔しさを糧に、1年後の舞台では再びうれし涙を流す姿が見られることだろう。
[覺前日向子]
試合後のコメント
丸山
――試合に臨むにあたって、チームで共有していたことはありますか。
「東洋大がどういうチームかだったり、決勝でいつもと雰囲気も全く違う感じというのも分かっていたので。東洋のプレーに気持ちで負けることなく、勝ちたいという気持ちを全面に出しながら、楽しんでプレーしようと話して入りました」
――4年生として丸山選手が意識していたことは何ですか。
「こういった大舞台になると緊張でいつも通りのプレーができない選手もいると思うので、雰囲気づくりや緊張を和らげて試合に向けて気持ちを高めていけるような声掛けを意識していました」
三浦
――東洋大と戦っていかがでしたか。
「自分たちのホッケーを最後までさせてもらえなかったというのが、やっぱり東洋のシステムの徹底だったり選手一人一人の勝ちたいという気持ちが、東洋の方が上だったのかなと思います」
石井
――試合を振り返っていかがでしたか。
「去年のインカレでは4年生が点を決めてくれたり、今年の賞をもらった東洋の選手を見ても4年生が多かったりして、4年生の力が足りなかったのかなとも思って、後輩たちには申し訳なく思っています」
小森
――大学4年間を振り返っていかがでしたか。
「同期は高校から名の知れた人しかいなくて、本当に最強だと思っていました。そんな同期とホッケーをして、自分自身もすごく成長したし、お互いに成長したなと思います。それが最後結果として残れば良かったのですが、残せなかったというのも自分たちらしいなって感じです。またこの同期といつか集まりたいなと思います」
竹谷
――インカレ5日間を振り返っていかがですか。
「あっという間だったなと。最後は負けてしまったんですけど、明治でやってきた4年間の集大成としては、自分たちの見せたいホッケーというのはできたのかなと、この大会を通じて思いました」
中村
――同期にはどのような言葉をかけたいですか。
「同期は1年目からみんな主力としてやってきて、すごい選手たちと一緒に自分もプレーできていい経験だったと思います。私生活でも面白い人たちばっかりで楽しい大学生活を送れたので本当に感謝しています」
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