井口がハットトリック! 早大に勝ち切り準決勝へ/日本学生氷上競技選手権

 日本学生氷上競技選手権(以下、インカレ)準々決勝の相手は、早大。課題の立ち上がりはチャンスをつかみ切れず、第1Pは両者無得点に。その後も拮抗(きっこう)した展開が続く中、FW井口藍仁(商2=埼玉栄)の3ゴール1アシストという活躍も光り、6―4で勝利を収めた。

 

◆12・25~29 第96回日本学生氷上競技選手権(テクノルアイスパーク八戸他)

▼12・27 準々決勝 対早大(テクノルアイスパーク八戸)

 〇明大6{0―0、3―2、3―2}4早大

 

 「みんなこの試合がインカレのカギを握っている試合になると思っていた」(DF竹谷莉央人・営4=白樺学園)。明大にとっては今年度負けなしの相手だが、秋の関東大学リーグ戦において強敵・東洋大相手に白星を挙げた難敵だ。さらに舞台はインカレ。「あっちも負けたら終わりだって思ってくるんで。こっちもそれを超えないぐらいでいかないと勝てないなと思った」(竹谷)と、体だけでなく気持ちの面でも強く向かってきた相手と、序盤から白熱した展開を繰り広げる。第1Pではチャンスは生まれるものの、得点に結びつかず。無得点に終わるも「動きや、パス、シュートの面では立ち上がりはすごくいい形でスタートできた」(丸山詳真主将・商4=北海道清水)と課題の立ち上がりで収穫を得た。

 

 第2Pでもゴールの好機をうかがう中、開始3分でFW亀本純門(文3=白樺学園)のシュートを丸山がリバウンドでゴールに叩き込み先制点を決める。「きれいにゴール決めるというのも難しいと思うので、泥臭くゴール前で粘るということが必要になる中、そういうゴールができてよかった」(丸山)。主将の一打で流れをつかむかと思われたが、負けじと早大も応戦。得点の奪い合いが続き1点差で第2Pを終えた。

 

第3Pでも早大の攻撃の手は緩まず、一進一退の攻防が続く。もどかしい時間が過ぎる中、開始6分で自陣からのフェイスオフを奪った明大。FW大竹広記(営3=白樺学園)のパスを受け取った井口が一気に駆け上がる。一瞬横に移動することで相手キーパーをずらし、空いたスペースにたたき込み、追加点を挙げる。その後1点を返されたものの、さらに井口が大竹のシュートからのリバウンドを決めてハットトリックを達成。6人攻撃を仕掛けた早大に「シュートすごく打たれて、入ってもおかしくないシーンがあったが柊志綺(中村・政経4=北海道清水)が集中して守ってくれた」(丸山)と早大の猛追を振り切った。

 

「チャンスがありながらもゴールを決められないことが続くと焦りが出てきて、前のめりになってしまった。ゴールしようという気持ちが強くて守りがおろそかになってしまった」(丸山)。〝明治のプレー〟を発揮したものの、課題も残った今試合。明日の法大戦でも先制点から主導権を握り、決勝の舞台へ進みたい。

 

[新谷歩美]

 

試合後のコメント

丸山

――インカレでの早大はどのようなイメージですか。

「今までやってきた中でも、結構頭を使ったプレーというか、泥臭く組織的なプレーをするチームだなっていうのはあったんですけど、最後っていうこともあって気持ちも相手の選手も全体的に出ていて今日の試合のカギになるところだったかなと思います」

 

竹谷

――リーグ戦との違いはありましたか。

 「リーグ戦の時とは力の差はないなとは思ったんですけど、リーグ戦と比べたら、すごく難しかったです。この負けたら終わりという状況で試合するのは、お互い緊張感もありますし、自分も最後なので難しかったです」

 

――明日の意気込みをお願いします。

 「もう準決勝で、負けたら終わりなので、しっかり最初から120パーセントぐらいでいって、点数を離して決勝につなげたいなと思っています」

 

井口

――持ち味が光るプレーを発揮されました。

 「多分自分1人だったら全然ゴールまでたどり着けていないと思うので、味方の動き出しとかだったり、パスをもらえたり助かってきたので、みんなのおかげかなと思います」

 

――オフェンス陣で意識していたことはありますか。

 「そこまでパスホッケーは意識していなくて、 シュートをどんどん打って、リバウンド打ちに行くって感じでした。自分たちは周りが見えていて結構パスも出せたので、そこがうまくかみ合ったかなと思います」