
完歩率90%をマーク!/第56回100キロハイク
56回目となる大学ローバー界の恒例イベント・100キロハイクが開催された。今年度は八王子ひよどり山キャンプ場から町田、府中、永福町、大泉学園町、東村山、立川を経て都内を一周するコース。約100キロの道のりを24時間以内に完歩することを目指した。明大からは46名が出場し、うち41名が制限時間内に完歩を達成。完歩率は全体が約70%の中、驚異の90%をマークした。
◆11・11~12 八王子ひよどり山キャンプ場~中相原会館~大國魂神社~和田堀廟所~~さくら運動公園~小平霊園~立川印刷所~八王子ひよどり山キャンプ場
(100キロハイクに挑む明大スカウト)
にわか雨が降る極寒の中、第56回100キロハイクの幕が開けた。今大会は、前大会とコースが違い、八王子ひよどり山キャンプ場から東京都西部を一周。平たんな都心のコースを歩いた昨年度とは異なり、坂道が多くある起伏の激しいコースに悩まされた。また一人で黙々と歩き続けることには「精神的にも肉体的にもかなり辛い」(辻楽久・法2=明大中野)と振り返る。それでも、道中では大会に出ている選手同士で電話をするなどして励まし合い、「仲間の大切さを再確認することができた」(關宙・理工3=淑徳巣鴨)と語った。
(支え合うスカウトたち) 夜通し孤独との戦いを乗り越えた翌日、ゴール地点である八王子ひよどり山キャンプ場には、続々とゴールする選手たちの姿があった。「今年は時間に余裕を持ってゴールできた」(辻)と昨年度の教訓を生かし、その成長を確かなものにしたスカウトもいれば「目標の1位を取ることができず悔しい」(關)と感情をあらわにするスカウトも。それでも100キロを完歩できたことに対するうれしさと手応えは皆同じであっただろう。「ゴールが見えた時のうれしさと、完歩できた時の達成感は忘れられない」(宮本結衣・法3=広島女学院)という言葉からも100キロハイクにかける思いがひしひしと伝わってきた。
(苦難を乗り越えゴールするスカウトたち) 今年度は〝伝統と革新〟をテーマに掲げていた明大ローバースカウト部。100年の伝統を受け継ぎながらも新たなことにチャレンジする精神を体現してきた。その活動は多岐に渡り、6月にヌーンハイクとトレーニングキャンプ、8月には新知町奉仕と夏合宿、9月に気仙沼奉仕。10月は初の試みとして登山プログラムを行ったという。また、ローバースカウト部はこの時期に来年度に向けて部の運営が移行する。「来年は幹部として部を動かしていく立場になるため、楽しみつつもメリハリを付けて活動し、最高の1年にしたいと思う」(辻)と気持ちを新たにした。貪欲に理想のローバースカウト像を追い求めて日々鍛錬を重ねるスカウトたちに、今後もさらなる期待がかかる。
[田上愛子]
大会後のコメント
宮本主将
――大会を振り返っていかがでしたか。
「初めて100キロハイクに参加したので完歩できるかとても不安でした。40キロ地点から徐々に足に痛みが出てきて、70キロ地点までの日の出前の時間帯に歩くことが一番辛かったです。それでも大人数で歩いたことでいろいろな人と話せたのが気分転換になりました。歩き切れた一つの理由だと思います。途中から足が痛かったり、眠かったり、疲れて大変な場面も多々ありましたが、最後はみんなで励まし合って頑張ることができました」
關
――昨年度から成長したことはありますか。
「去年は、ゴールタイムが17時間5分でしたが、今年は13時間33分で歩き切ることができ、3時間32分も去年より早くゴールすることができました。去年は、最初から早いペースで走ってしまったので、後半足を壊してしまいました。それからずっとゆっくり歩いていたので、今年は前半を抑えて、最後まで良いペースでいけるようにしました。その結果、ここまで早くゴールすることができたのでよかったです」
辻
――歩く中で大変だったことはありますか。
「調子が良くて走っていたら半分を過ぎたあたりで足をくじいてしまって、そこから先は歩くにしても痛みでスピードが出ず、ゴールが果てしなく感じて本当に辛かったです」
(写真は全て明大ローバースカウト部提供)
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