女子ダブルス全勝! 女子単複3組が準々決勝の舞台へ/全日本学生室内選手権2日目

2023.12.15

 2日目を迎えた全日本学生室内選手権。シングルス2回戦、ダブルス1回戦が行われ、明大からは単複合わせて6組が出場した。男子はベスト16敗退なるも、女子部は2日目の出場者全員が勝利を収め準々決勝の舞台に駒を進めた。

 

◆12・13〜17  全日本学生室内選手権(有明テニスの森公園・室内コート)

▼12・14

[男子シングルス2回戦]

 鈴木久 0{0―6、3―6}2 田中(筑波大)

 

[女子シングルス2回戦]

 〇鈴木渚 2{6―3、6―2}0 松村(亜大)

 

[男子ダブルス1回戦]

 副田・飯田組 0{1―6、4―6}2 高木・下村組(慶大)

 村田・山中組 0{6―7、3―6}2 石垣・手嶋組(日大)

 

[女子ダブルス1回戦]

 〇吉田・丸山組 2{6―7、6―3、10―4}1 大坪・石川組(東京国際大)

 〇鈴木渚・五十嵐組 2{6―4、6―4}0 児山・齋藤組(亜大)

 

【女子ダブルス1回戦:吉田華菜子(法4=仁愛女子)・丸山愛以(商2=四日市商)組VS大坪花・石川和奏組(東京国際大)】

 今回が大学生活最後の大会となる吉田とペアを組んだのは丸山。この2人でのダブルス出場は最初で最後だが「ここまで来たら上を目指してやっていきたい」(吉田)。目標のベスト4進出へ、注目の1回戦へと臨んだ。

 

 第1セットは第7ゲームまで一進一退の展開が続く。4―3で迎えた第8ゲーム、吉田の角度がついたサーブで相手を崩すと、すかさず丸山のボレーがさく裂。巧みな連携でこのゲームを奪い、初めて2ゲームのリードに成功した。しかし相手ペアの特徴であるツーボレーに対し「力みすぎた」(丸山)。素早い攻撃に対応し切れずゲームカウント5―5と差を埋められてしまう。そのまま互いにゲームを取り合い、タイブレークに突入。丸山のコントロール抜群なフォアハンドが見られるも「相手が攻めの姿勢を崩さず追い込まれる展開だった」(吉田)と強打に対応できずこのセットを落としてしまう。

 

 丸山のサービスゲームから始まった第2セット。第1セットからスタイルを変えて「ショートクロスや足元を狙って打つことで、これならいけると感じた」(丸山)と最初のゲームをキープする。その後は再びゲームを取り合う展開が続くも「自分たちのやっていることは間違っていない」(吉田)と第1ゲームの経験が徐々に発揮されていく。第8ゲームでは前に出てきた相手に対し吉田のクロスを狙ったショットで点数を奪い、ゲームカウントを5―3まで引き離す。第9ゲームも丸山の強烈なサーブで試合の流れを渡すことなく6―3で第2セットを奪った。

 

 10ポイントタイブレークで行われる第3セットも吉田・丸山組のペースで進行。吉田のリターンエースや丸山の相手前衛を狙った正確なショットで点数を重ね、相手を寄せ付けることなく逆転勝利を飾った。「愛以ちゃんが後ろでとことんラリーしてくれる」(吉田)、「前に華菜子さんがいる安心感がある」(丸山)と互いを信頼しつかんだ白星。全国の舞台で心を通わせ、さらなる高みを目指す。

【男子ダブルス:副田温斗(営4=四日市工)・飯田翔(商3=足利大付)主将組VS高木翼・下村亮太朗(慶大)】 

 今大会で初めてペアを組み、予選から順当に駒を進めてきた副田・飯田組。初戦の相手は関東学生選手権の準優勝の実力者だ。しかし「びびらずに、自分たちのやることをやるだけ」(飯田)と、冷静沈着に強敵に挑んだ。第1セットは相手の素早いショットや狙いを定めたサーブやリターンに翻弄(ほんろう)されながらも、ツーアップの展開で果敢に攻めの姿勢を見せる。ボレー対ストロークの攻防に持ち込み、ミスを誘うと鋭いボレーでチャンスをモノにしリード。しかし「リードしていても、相手のいいサーブが来たり、いいポイントが来たりして、こっちに流れが来なくて、大事なところで取り切れなかった部分が多かった」(副田)。ゲームをなかなかモノにできず、1―6でこのセットを落としてしまう。

 

 続く第2セットもゲームカウント1―4と、リードを広げられてしまう。「後がなくなったので思い切って楽しんで、翔(飯田)がこれから取り組んでいきたいようなプレーを混ぜながら試合ができた」(副田)。実は今大会が学生最後の出場機会だった副田。ポイントを取ることだけではなく、飯田にとって来年度のための収穫になるような試合展開を心掛けていた。その姿勢が功をなしたのか、第6ゲームで副田のサービスゲームをキープすると勢いそのまま3ゲームを連取する。しかし、相手の猛攻に対処しきれず敗北。ベスト16で敗退となった。

 

 全国の舞台で飯田がベスト16入りを果たしたのは初めてだった。「(副田に対して)夢の舞台へ連れてってもらってありがとうという気持ち」。新主将として部をけん引していく立場になる飯田にとって今大会が糧になることは間違いないだろう。「最後に組んで、しっかり予選から勝ちあがって本戦の舞台で翔(飯田)が戦えたということは僕にとってもうれしいこと。この経験を生かしてチームを引っ張ってもらいたい」(副田)。副田は最後の最後まで後輩に大きな背中を見せ続け、有明の地を去った。

 

 本選2日目はシングルス1人、ダブルス2組が勝ち残った。強敵との対戦カードが増え、さらにハイレベルな戦いが見込まれるが、どこまで立ち向かえるか。明大勢の活躍から目が離せない。

 

[井手満菜、高橋佳菜]

 

試合後のコメント

副田

――試合を終えて、今のお気持ちはいかがですか。

 「学生最後の大会だったので、もう1つ勝ちたかったんですけど、大事なところを取り切れなくて負けてしまったので、悔しい気持ちです」

 

――お2人のペアとしての相性はいかがですか。

 「練習でも組んだことがなくて、この大会前の1週間で組み始めて、思ったより相性も良くて、もっと早くからペアリングしていたら、リーグ戦(関東大学1部リーグ戦)とかも面白かったかなっていう風に思います。すごくいいペアリングで試合ができたので楽しかったです」

 

飯田

――今日の試合の良かった点を教えてください。

 「副田さんのサーブがしっかり入って、僕がボレーで決める展開と、2人でツーアップした時にボレーをしっかり打って、相手の甘いボールに対して決め切ることができたところは今日もよかったです」

 

――最初で最後のペアですが、相手に何か一言お願いします。

 「僕が入学前から組んでみたいと思っていたのは副田さんでした。でも、お互いのペアが決まっていたので、組む機会がなくて最後の最後で組むことができて楽しかったです。僕は全国でベスト16入ったのも初めてなので、感謝しかないです。夢の舞台へ連れてってくれてありがとうございます」

 

山中朝陽(文2=四日市工)

――今試合を振り返っていかがでしたか。

 「ファーストセットの序盤にブレークされて追いかける展開でチャンスをモノにして5―4までにはできましたが、そこから落としてしまったのがもったいなかったです」

 

村田英夢(理工2=麗澤瑞浪)

――2月の関東学生新進選手権に向け取り組みたいことを教えてください。

 「ダブルスで勝てないとやはり良くないので、特にダブルスに力を入れてもう一回新年でやり直したいと思います」

 

吉田

――この試合で見つけた改善点を教えてください。

 「ファーストセットで自分のファーストサーブの確率が落ちてしまい、サービスゲームがスムーズに進められなかったことが反省なので、次はしっかりファーストサーブの確率を上げて攻めたいと思います」

 

丸山

――今大会での目標を教えてください。

 「華菜子さんがまだベスト4に入ったことがないと言っていたので、ベスト4を目指して頑張りたいと思っています」