
目標の表彰台には届かず 団体5位入賞/全日本大学対抗選手権
全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)最終日はチームの期待を背負う川上直哉主将(政経4=尼崎工)をはじめ3選手が出場。インカレの舞台で表彰台に立つという目標は惜しくもかなわず団体5位という結果に。それでも大学競技生活を終えた4年生の顔は晴れやかな表情に見えた。
◆12・9~10 第69回全日本大学対抗選手権(日大生物資源科学部体育館)
▼102キロ級
7位 大久保(S117 J146 T263)
▼109キロ級
2位 川上(S151 J174 T325)
▼+109キロ級
4位 寺西(S131 J176 T307)
▼団体
5位 明大
※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル
最初に登場したのは今大会のために体重を増加させたという102キロ級の大久保直倖(法3=宇佐)。スナッチは1、2本目で失敗するも、3本目で挙上し最後のチャンスをモノにする。ジャークでは136キロと140キロを危なげなく成功。3本目には146キロを記録し、高い成功率を見せた。それでも目標順位の5位には一歩届かず、7位という結果に。「スナッチが取れなかったことでジャークの1本目を下げ気味でいってしまったので、スナッチをしっかり取れるようにしたい」と彼の目は、既に次なる課題を見据えていた。
+109キロ級からは、全日本学生個人選手権で1位を獲得し、チームの期待を背負う寺西洸志郎(営3=滑川)が登場。苦手とするスナッチでは1、2本目は成功させるも「少し恐怖を感じて落としてしまった」と3本目の137キロを失敗。しかし、続くジャークでは1本目の失敗からすぐに立て直し2本目を成功。その後の176キロも拳上したものの、他大の好記録もあり4位に終わった。
今大会で引退となる4年生からは、今年度のチームをけん引してきた川上が登場。スナッチ1度目の試技で140キロを成功させ、続く2度目の145キロも拳上させた。大会新記録への期待がかかる3本目は、一際大きな声援に応え151キロを成功。競技人生最後に見事大会新記録を樹立した。続くジャークでは1度目と2度目の試技を成功させるも3度目の179キロを失敗。「勝負時のジャークの3本目が成功できないことが自分の課題だったので、それを克服するための試合の意味もあったが、やはり最後も取れなかった」と冷静に振り返る。それでも今大会チーム最高成績の2位を記録し、主将の意地を見せつけた。「悔いはない」と語るその表情は晴れ晴れとしていた。
目標の団体3位には届かなかったものの「みんなはよく頑張ってくれた」(中田健太郎監督)と、その努力を褒めたたえた。「5位という結果は正直受け入れ難い気持ちもあるが、来年度は3位を取れるように頑張ってほしい」(川上)と後輩に期待の眼差しを向ける。来年度こそは表彰台へ。その景色をもう一度望むために、明大の挑戦は続く。
[田上愛子]
試合後のコメント
中田監督
――チームにとって4年生はどのような存在でしたか。
「とても頑張ってくれました。競技だけではなく、下級生の指導や寮の管理、そして部内や勉強の管理など、多岐にわたって4人しかいない4年生が1年間休まずに頑張ってくれたので、感謝の気持ちしかないです」
川上
――最後のインカレの空気感についてはいかがでしたか。
「年に1回の特別な試合なので緊張感がある中で、最後にとても楽しめたので悔いなく終われます」
寺西
――ジャークはいかがでしたか。
「あまり調子がいいとは言えなくて1回落としたりしていたので、1本目が大事だと思っていたのに今回の大会は落としてしまいました。そういう重要なポイントをしっかり取り切るようにしないと来年優勝はできないと思うので、今後はそういうところも重点的に練習をしたいと思います」
大久保
――良かった点を教えてください。
「スナッチは悪かったけど、ジャークでしっかり3本取って巻き返せたところです」
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