インカレ開幕 力戦奮闘も悔い残る1日目/全日本大学対抗選手権

    1年間の成果を発揮する全日本大学対抗選手権が幕を開けた。初日は55キロ級から96キロ級までの7人が出場。55キロ級で4位に輝いた深見健(政経2=安曇川)に続き、61キロ級の坂口颯基(政経4=須磨友が丘)が3位入賞を果たした。全体として振るわない中でも現時点では6位につけ、団体3位という目標に向けて明日の重量級にバトンをつないだ。

◆12・7~10 第69回全日本大学対抗選手権(日大生物資源科学部体育館)

▼55キロ級

4位  深見(S97  J115  T212)

7位  深田(S83  J100  T183)

▼61キロ級

3位  坂口(S97  J124  T211)

▼67キロ級

7位  深澤(S101  J125  T226)

▼81キロ級

7位  足立(S127  J155  T282)

▼89キロ級

5位  道畑(S119  J155  T274)

▼96キロ級

6位  青柳(S125  J154  T279)

※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル


    トップバッターとしてプラットフォームに上がった深田幸暉(農4=埼玉栄)。しかし、1本目のスナッチ失敗を皮切りに、最後まで調子を取り戻すことができない。1本目、2本目のジャークを成功させ立て直しを図るが、3度目の試技でバランスを崩しあえなく失敗。「自分自身を奮い立たせられなかった」と試合後も悔しさを隠せなかった。深見は得意のスナッチで、右ふくらはぎをつってしまうアクシデント。それでも1本目の97キロで1位を奪取。しかし脚の負傷がジャークでも尾を引き、トータル212キロで4位入賞に伸び悩んだ。「高校の監督が見に来てくださったが、ふがいない結果を見せてしまい申し訳なかった」。


    「4年生として、絶対に6本とも成功しようという思いでやった」。61キロ級では、坂口が存在感を放つ。スナッチ、ジャーク共に落ち着いた試技を見せ、トータル212キロを挙上。抜群の安定感で3位の表彰台へと登った。後続では67キロ級の深澤陽生(政経3=松商学園)が健闘。インカレ初出場という緊張感からスナッチ1本目を失敗するが、2本目で97キロ、3本目で101キロの挙上に成功した。だが続くジャーク1本目の試技でクリーンを乱し、ペースを取り戻せないまま試技が終了。試合後には「自分の仕事ができなかった」と無念の表情を見せた。


    前半組も折り返しを迎える。まずは81キロ級の足立涼馬(法4=舞子)が、幸先のいいスタートを決めた。1、2本目の失敗ではやや肝を冷やしたが、3本目で127キロを挙上。ジャークでは2本目の155キロに成功すると、さらに記録を伸ばすべく159キロに挑戦したが惜しくも失敗。トータル282キロと最終結果を7位とした。先輩から後を任されたのは道畑陽識(政経3=常翔学園)。しかし、「取らないといけない場面で点数を取れなかった」。なんとしても流れを引き寄せたかったが、得意のスナッチを2本連続で失敗。それでも3度目を気合いで挙上すると、気持ちを切り替えジャークは3連続で成功させた。尻上がりに記録を伸ばし、不調ながらトータル274キロで7位入賞を果たした。


     前半組の掉尾(ちょうび)を飾ったのは、この日7人目の出場となる青柳昌孝(政経3=川口)。「明日にうまく流れをつなげられるように」と意気込んだが、うまく調整ができず不振にあえぐ。それでも中田監督からの「気合いで乗り越えろ』という言葉に背中を押され、意地の挙上を見せる。スナッチ125キロ、ジャーク154キロと成功は2度に留まるも、土俵際の苦境を気炎で乗り越えた。


 1年の集大成となる今大会。しかしなかなか思うような試技運びができず、悔しさをにじませる選手の姿が目立った。暫定6位となった明大は、明日の試技でひとつでも順位を上げることができるのか。命運は、重量級の猛者が待ち構える2日目へと託された。


[松下日軌]