
全日本選手権開幕! 社会人相手に2桁得点で快勝/全日本選手権
日本最高峰の大会である全日本選手権(以下、全日本)が開幕した。プロと社会人のチームも合わせた計12チームが日本一を懸けて争う今大会。明大は大学王者としてのプライドを胸に、社会人チーム・DYNAXとの初戦に臨んだ。立ち上がりから得点を重ね、最終スコアは11―2。大差をつけて危なげなく初戦を突破した。
◆12・7~10 全日本選手権(KOSÉ 新横浜スケートセンター他)
▼対DYNAX戦(KOSÉ 新横浜スケートセンター他)
○明大11{5―0、5―1、1―1}2DYNAX
全日本初戦の相手は北海道苫小牧が拠点の社会人チーム・DYNAX。「社会人だけど、プロにいてもおかしくないようなスキルの高い選手が集まっている」(鍜治優輝・令5政経卒)。昨年度は副主将として明大を引っ張ってきた鍜治や、3年前に主将を務めた徳田滉也(令3政経卒)。2年連続3冠を達成した経験を持つ府中祐也(平31商卒)など歴代の明大スター選手が名を連ねた。「試合前は接戦になるとみんな思っていて、気を引き締めて試合に臨んだ」(FW丸山詳真主将・商4=北海道清水)。秋の関東大学リーグ戦では立ち上がりに苦戦することが多かった明大。第1P開始早々に反則で1人少ないピンチを背負う。しかしGK中村柊志綺(政経4=北海道清水)の安定したセーブで無失点に抑えると、前線でのプレッシャーから相手のミスを見逃さなかった。FW大竹広記(営3=白樺学園)がパックを奪うとすぐにゴール前へ丸山が走り込み、パスをダイレクトで合わせ先制。主将のゴールで勢いに乗ると、その後3分間で3点を追加し相手を引き離した。たまらず相手がタイムアウトを取るも、流れは変わらず2分後にはDF竹谷莉央人(営4=白樺学園)がゴールを奪い、5―0で第1Pを終える。
「第1Pで立て直せなくて第2Pも5失点と完全にとどめを刺された感じがあった」(徳田)。明大は第2Pに入っても攻撃の手を緩めることなく得点を重ね、一時10点差をつけるなど力の差を見せつけた。第3P終盤には、大学入学後初のベンチ入りを果たしたGK亀田翔(法1=釧路江南)が出場。試合終了間際、反則によって3人対5人のピンチとなるも「せっかく出たのでシュートは来てほしいと思っていて、しっかり止めて失点しないで終われたので良かった」と無失点で勝利に貢献した。
「パスホッケーもそうだけど、きれいなホッケーだけじゃなく昨年度からのがむしゃらにゴールに集めるホッケーもしていて、今回はしっかりそれをやられた」(鍜治)。鍜治は昨年度、同期と共に泥臭いプレーで勝利にこだわるチームへの改革に尽力。今年度も受け継がれたそのプレースタイルに苦戦したものの「キャプテン、副キャプテンを中心にこれからもっともっといいチームをつくっていければ、インカレ優勝も間違いないと思うし、何も怖いものはないと思う」とエールを送った。
「次戦はレッドイーグルス北海道との試合でレベルは違うが、臆することなくプレーできればインカレにつながる自信や収穫は得られると思う」(丸山)。昨年度の全日本で対戦した際は、3―6で敗れているものの、第3Pに3連続得点を挙げるなど爪痕を残している。プロを相手に大学王者の力がどこまで通用するのか期待がかかる。
[倉田泰]
試合後のコメント
丸山
――試合前にはどのような話がありましたか。
「試合したことがなかったのでどういうチームか分からない部分があったのですが、いつも通りフィジカルで負けないことと、総合力の部分では上回っていると思っていたので、まずはそういうところをしっかり第1Pから出していこうと話していました」
――実際やってみて相手の印象はいかがでしたか。
「細かいプレーだったり、技術だったりがすごくうまくて、勉強になるプレーも多かったです。でもその中で60分間、自分たちが走り切れてチャンスでしっかり決めるという決定力が今回は良かったなと思います」
――学年が被っていた鍜治選手や徳田選手とはお話はされましたか。
「徳田さんは今回キャプテンをやっていたので試合前は少し話したりとか、鍜治さんともちょっと話したりして、こうやって卒業後も先輩方の胸を借りて試合できるというのはプレーしていてもありがたかったし楽しかったです」
亀田翔
――試合に出るかもしれないと決まってからの気持ちはいかがでしたか。
「メンバーが発表されたのは前日で、もっと接戦すると思っていたので正直出場はしないと思っていました。でも第1Pで点数を取ったので、もしかしたらあるかなと思って準備はしていました」
――社会人が相手の試合はいかがでしたか。
「社会人はスピード以上にテクニックがあるので少し嫌な相手というのはあったのですが、初戦なので絶対止めようと思っていました」
徳田
――現役の時と明大のプレーが変わったなと感じたところ、受け継がれているなと感じたところはありましたか。
「ホッケーは本当に変わってないのかなと。僕がいた時は少し落ちて弱くなっていた時だったのですが、今はリーグ戦も優勝して盛り返して明治の強さが出ているんじゃないかなと思います。僕が主将の時にちょうど今の4年生が1年生で、キーパーにもことごとく止められたし本当にうまくなっているなと感じました」
――今の4年生が当時1年生だった頃はどのような印象がありましたか。
「本当にうまかったのですが、やっぱり1年生なので余裕がない感じもあったところが今は余裕を持ってプレーできていて、成長しているんだなというのはすごく目に見えて分かりました」
鍜治
――4年生の時は福田選手(琉太・営2=白樺学園)と組んでいましたが、1年ぶりにプレーを見ていかがでしたか。
「自分がいた時から本当に頼りにしていましたし、今もチームの核となる選手になっているのかなと思います。今回も余裕を持ってプレーしていましたし、自分の持っているものを全て出していたなと。これからもまだまだ伸びていくと思うので、あと2年間楽しみです」
――今のチームにエールをお願いします。
「4年生はインカレで最後ですし、その最後の大会をどう終わるかというのはチームの雰囲気が一番大事だと思います。なので楽しむ。本当にこの楽しむというワードがこれから大事だなと思います。みんなで声を出して盛り上げていれば自然と流れも来ますし、失点した時こそ誰かが筆頭になって盛り上げられれば、その人に続いてみんなが盛り上がるのでチームは落ちていかないと思います。昨年度は楽しむことを自分も意識していたので、それを今年度もやってほしいです」
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