堀颯がチーム内トップの快走 1万メートルで実力示す/MARCH対抗戦2023

2023.11.24

 明大、青学大、立大、中大、法大の5校で争うMARCH対抗戦。世田谷246ハーフマラソン(以下、世田谷ハーフ)に出走した選手を中心に、積極的な走りで実力を示した。ハイペースな展開の1万メートルを経験したことは選手にとって自らの立ち位置を確認する良い機会となったに違いない。

 

11・22 MARCH対抗戦2023(町田GIONスタジアム)

❹明大

 

男子1万メートル

1組

 1着 馬場 29分53秒31 自己ベスト

 8着 新井 30分27秒89 初

 11着 乙守 30分52秒83 初

 18着 山内 31分28秒10

 

2組

 9着 石堂 29分53秒96 自己ベスト

 11着 窪田 29分56秒01 

 17着 室田 30分7秒15

 23着 井坂 30分20秒65

 

3組

 2着 堀颯 28分48秒86

 8着 橋本基 29分21秒20 自己ベスト

 

4組

 13着 尾﨑 28分50秒89 自己ベスト

 15着 綾 28分56秒53 自己ベスト

 20着 溝上 29分24秒34

 

 1組目は馬場勇一郎(政経4=中京大中京)が組1着の快走を見せた。自己ベストの更新と29分台を目標としていた馬場はレース序盤から先頭集団に食らい付く。「5000メートル過ぎでペースが少し落ち着いたことでラスト1キロの時点でかなり余裕があった」。残り2周となったタイミングでスパートを仕掛けるとそれに続く者はなく、独走状態に。自己ベストを更新する29分台をマークし、明大の先陣を切った。

 

 28分台の自己ベストを持つ選手も出走する3、4組目はよりレベルの高いレースが繰り広げられた。3組にエントリーした堀颯介(商2=仙台育英)と橋本基紀(商4=専大松戸)はいずれも序盤から先頭集団でラップを刻み続ける。レース終盤、橋本基が先頭集団から離れるも堀颯は変わらずトップ争いを続け最後の直線で2人をかわし、2着でゴール。「自己ベストを更新できず、2着と中途半端なレースだったが、ラストを上げ切れたのは良かった」(堀颯)と悔しさをにじませつつも収穫を口にした。橋本基も粘りの走りで自己ベストを更新。世田谷ハーフの疲労が残る中、チャンスをモノにした。

 

 4組目で意地を見せたのは尾﨑健斗駅伝主将(商3=浜松商)。ハイペースで進む集団の後方に位置取ると、そこからじわじわと順位を上げていく。しかし、レース中盤「7〜9キロで1キロあたり3分前後に落ちてしまった」と先頭集団からこぼれてしまう。それでも、後方から追い上げてきた綾一輝(理工1=八千代松陰)を突き放し自己ベストを叩き出した。世田谷ハーフに続き駅伝主将としてチームを結果でけん引する姿は周囲の選手にとっても大きな刺激となったことだろう。

 

 「1区間の落ち込みが命取りになるので、全員が平均的もしくはそれ以上に走れるような仕上げをしていきたい」(山本豪駅伝監督)。ここから箱根駅伝のエントリーメンバーは大きなレースに出ず、日々の練習や富津合宿などを通して調整を重ねる。自分を信じ前へと進み続ける彼らの視界に、箱根路は目の前まで迫ってきた。

 

[松原輝]

第100回箱根駅伝まで、あと38日。

※レース後のコメントは「紫魂不撓」にて掲載いたします。