
春秋リーグ戦連覇達成! 有終の美を飾る/関東学生秋季1部リーグ戦
全日本学生選手権(以下、インカレ)は惜しくもベスト8での敗退となった明大。そこから約1週間。ここで引退となる4年生らにとって、勝利を期して臨む優勝決定戦を迎えた。全選手の奮闘により、各Qごとに確実に1点を積み重ね、山梨学大に最終2点差をつける結果に。明大史上46年ぶりとなる2季連続優勝を果たした。
決勝戦の相手は、昨年度同じ舞台でSO戦の末敗戦を喫した宿敵・山梨学大。第1Q開始1分、エース・FW大岡凌磨(政経4=今市)の素早いパスを受けたFW齋藤偉颯(法2=今市)がキーパー横を通過する華麗な先制点を決める。「最初に点を取ってくれたことがすごく良かった」(小池文彦監督)と値千金の先制点を振り返る。これを機に明大のペースで進む良い立ち上がりをみせた。山梨学大も負けじと、シュートチャンスを狙う。その勢いに明大はうまくボールをキープすることが難しくなるが、失点を許すことなく第2Qへ。開始早々、MF小林正人(政経3=今市)がPS(ペナルティストローク)を決め、点差を広げていく。しかし、山梨学大の技術が光るスピードに押され、第2Q後半、2点の失点を許してしまう。「守りきれず同点になってしまったことは一つ反省点」(FW三松勢矢・営4=今市)として挙がったシーンであった。
振出しに戻り始まった後半戦。前半自陣に攻め込まれ気味になるも、DF高橋澄世(商2=横田)のサークル内に踏み込ませないカットや「第3Qのセットプレーで1本止めることができて、流れに乗れた」(GK坂本樹哉・法3=飯能南)など、前半終了時の悪い流れを断ち切ってみせる。第3Q8分、オフェンス陣も足を止めず、果敢に攻め入りファウルを誘うとPSを獲得し、勝負強い三松が追加点を決める。続けて第4Q、小林正が混戦の中、ゴール前に合わせて振り上げたパスが相手に当たりゴール。運も味方となり、キーパーの死角を突く。その後も調子が上がった坂本は足でシュートを防いだ後、速攻の2発目も左手で防ぎ守護神としての強さを発揮。その後は相手に決定機を与えることなく、明大も攻撃を仕掛け続けた。終了間際には、大岡が相手のミスを逃さずボールを奪い、ゴールへ猛烈なスピードでドリブル。点には繋がらなかったものの、最後まで〝粘りの明治〟を体現してみせた。
「46年ぶりの春秋連覇がかかった試合だったので、本当に負けられない気持ちで向かった」(大岡)。創部100周年の重圧、小池監督の勇退、4年生の引退試合でもあった今試合。様々な思いが交錯する中、優勝を目指す気持ちは一つだった。全員でつかみ取った今回の優勝。ベストイレブンには大岡、小林正、坂本、DF髙松雄飛主将(法4=丹生)の4人が選出。最優秀選手には大岡、GK王に坂本が選ばれ、昨年度を上回る評価を得た。最高の幕引きとなった4年生。「3年生以下については、このインカレで負けた悔しさを忘れずに日々精進して、トレーニングを積んで、来年はインカレでベスト8を取ってほしい」(小池監督)とまだまだ目指すべき頂がある。来年度も新生・紫紺の勇者の活躍に目が離せない。
[熊谷実夏]
(写真:勝利の瞬間抱き合う髙松主将と大岡)
試合後のコメント
小池監督
――今年のチームはどのようなチームでしたか。
「三松もディフェンスに下がってくれていて、核になってくれていました。キャプテンの髙松、真ん中にも小林正がいてFWに日本代表の大岡がいて縦がすごく強い。各ポジションに主になる子たちがいて、すごくいいチームだと思っています」
髙松
――1年間を通しての振り返りをお願いします。
「非常に楽しかったです。キャプテンとして大変なことはありました。大岡が代表合宿でいない期間が半分ぐらいあったのですが、基本僕が中心に支えていく中で全員がしっかりとついてきてくれました。誰も文句を言わず練習もしっかりとして、本当にいい1年だったと思います。1、2、3年次も全部楽しかったですけどこの4年次が一番自分的には楽しかったです」
大岡
――創部100周年に花を添える春秋連覇となりましたがいかがですか。
「すごく誇らしいと思っています。今年入ってから、優勝して何かしら結果を残すことにこだわっていたので、創部100周年という歴史の中で、この春秋連覇できたことはすごい自分自身の自信にもつながりました。 明大ホッケー部にそういう歴史を残せたのが自分的にはすごくうれしいです」
三松
――試合の振り返りをお願いします。
「大岡が戦術を立ててそれを朝みんなで共有してしっかり実行できたっていうのが大きかったです。戦術的な部分で統一できていたのが今日のチームのまとまりにつながったかなという風に思います」
小林
――来年度主将としての意気込みをお願いします。
「小学生ぶりのキャプテンになりますが、自分もチームを勝たせなきゃいけないし、チームを優勝に導かなければいけないので、責任感あります。その分自分がもっとチームを勝たせられる存在になれるように頑張りたいと思います」
坂本
――GK王に選ばれての心境はいかがですか。
「春に続けてGK王を取らせていただいて、 今日の後半では自分の力発揮することができて良かったのです。他の試合を通してチームに助けられて勝てたり、シュート止められたことが多いので、本当に自分の力だけじゃないことを一段と実感しました」
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