女子エペ団体 宿敵・専大を倒しインカレ準優勝!/全日本学生選手権

2023.11.12

 全日本学生選手権(以下、インカレ)4日目には女子エペ団体が出場した。初戦、2回戦を見事勝利し迎えた準決勝。昨年度のインカレ、先月に行われた関東学生選手権(以下、関カレ)でも敗れた因縁の相手・専大に一度もリードを渡すことなく勝利し、決勝へと駒を進めた。しかし、日大との決勝は中盤に広げられた点差を縮めることができず惜敗。準優勝でインカレの幕を閉じた。同じく4日目に出場した男子エペ団体は最終ゲームまで互いに主導権を譲らない激戦を見せるも惜敗。初戦敗退でインカレを終えた。

 

◆11・8~12 全日本学生選手権

▼女子エペ団体

 明大――2位

▼男子エペ団体

 明大――15位

 

〈女子エペ団体〉

 初戦で危なげなく勝利し、迎えた関西学大との2回戦。試合は第4ゲームが終わり17―18と相手にリードを許す苦しい展開となった。チーム内に不穏な空気が漂う中、バトンを渡されたのは稲山友梨(営3=星槎国際)だった。「無理に欲しがりすぎて焦るのはよくないと思い、落ち着いて試合に臨んだ」(稲山)。冷静ながらも気迫あふれるプレーで相手を圧倒し、ポイントを量産。スコアを25-23とし、逆転に成功した。さらに佐藤琴美(政経4=一関第二)も続く。「試合に入る前に自分の中で緊張が解けたという感覚があった」(佐藤)。冷静な試合運びで5連続ポイントを奪い、流れを一気に明大へ引き寄せた。試合の主導権を完全に握った明大はリードを守り切り、最終的には45-32と10点以上の差をつけ勝利。準決勝へと駒を進めた。

 

 準決勝の相手は先月の関カレで敗れた宿敵・専大だった。「今までの練習でも専修の選手をまねしてもらって、イメージをして練習をするということをやってきた」(盧承延・政経2=王子総合)。何度も負け続けてきた相手に勝利すべく、関カレからの1カ月で徹底的に対策をし、練習をしてきた。その成果もあり、試合は序盤からリードを奪う展開に。途中でエース・稲山が負傷し、試合が中断するアクシデントがあったものの、一度もリードを譲ることなく45-32で勝利。「チーム内でどこが悪かったかというのを関カレの後にすぐ反省して、そのあとやってきたことを実際にやって勝つというのが今回のインカレだったので勝てて良かった」(稲山)。練習の成果が実を結び、関カレでの雪辱を果たした。

 

 そして迎えた決勝戦。相手は昨年度のインカレ王者・日大だった。「そんな簡単に勝てるとは思わなかったのでどちらが粘り強く最後まで戦えるかと思って試合に臨んだ」(稲山)。序盤は一進一退の攻防を繰り広げるも、中盤からは点差を広げられなかなか点差を縮めることができない。「取りに行かないといけないシチュエーションで、いつもだったらそこでしっかり取って流れを変えられたが、今日はそれができなかった」(佐藤)。最後まで粘り続けるも、相手の勢いを止められず32-45で試合終了。準優勝でインカレを終えた。

 

 「優勝を目指していたけど2位で終わってしまい、とても悔しい思いがある」(稲山)。関カレ3位から順位を上げ、準優勝という成績を残したが、選手たちにとっては悔しさが残る大会となった。次なる舞台は12月に行われる全日本選手権(以下、全日本)。「去年の優勝チームとしてのプレッシャーはあるが、優勝への強い気持ちを持って練習していきたい」(盧)。「全日本で最後優勝して、今年をいい形で終わりたい」(國谷優奈・政経2=宇都宮中央女子)。年内最後の大会で優勝をし、有終の美を飾れるか。成長を続けるフェンシング女子に注目だ。

 

〈男子エペ団体〉

 同じく4日目に出場した男子エペ団体。初戦の専大戦は32-32の同点で最終ゲームを迎え、大竹諒(営4=岐阜各務野)にバトンが渡された。試合は、互いに点を取り合い主導権を譲らない接戦に。試合終了10秒前まで同点の激戦となったが、最後に相手の猛攻を受け惜敗。初戦敗退という結果に終わった。

 

[佐藤あい]

 

試合後のコメント

佐藤

――今大会で見えた成長はございますか。

 「もう団体戦に関しては結構このメンバーで仲を深めてきてるので、みんなの流れだったり、役割だったり、取りどころとかはもう分かっていて、それをアドバイスとか声に出してみんなで伝えられたかなというのと、結構負けていたり焦ってるシチュエーションで静かになっちゃうことが多いですけど、今日はみんな点を取られてても声出していい雰囲気を作れてたのかなとは思います」

 

――最後のインカレでしたが、4年間を振り返っていかがですか。

 「あっという間でした。始まる前は全然まだかなと思ってたんですけど、始まってみたらすごいあっという間で。4年間って一瞬だなって今感じています。なんか緊張とかがなくなってほっとしたのが今あります。悔しいのもありますけど、ほっとしたのも気持ちとしてあります」

 

稲山

――いつも苦戦をしている専大に勝てた要因は何だとお考えですか。

 「途中で私が頭を打っちゃって、流れ的にベストな流れ、雰囲気では正直なくて、私のいつも通りが出せなかったっていうアクシデントもあったんですけども、それを跳ね返すぐらいのサポートだったりそれを埋めることをみんながやってくれて、それをそのままみんながつないでくれたので、流れが変わってしまうタイミングだったけど、変わらなかったのが勝てた要因かなと思います」

 

――準優勝という結果を振り返っていかがですか。

 「私の役割は我慢が必要なところで耐えることですが、決勝ではそれを全然できなくて、自分の役割を果たせなかったので後悔と悔しさが大きくあります」

 

國谷

――明大女子は仲が良くて雰囲気が良い印象があります。

 「それは自分たちでもすごい思っているし、結構他の大学からも明治って仲良いよねと言われることが多くて。私たちが今1番下(の学年)ですけど、上の2人の先輩が結構よくしてくれていて、いい意味で先輩感がなくて接しやすくて、先輩後輩はあるけどその中でもチームワークというか、チームの雰囲気が良いと周りから言われます。その部分は自分たちでも強みだと思っています」