男子勢撃沈 ペースを乱され、悔いの残る一戦に/全日本学生選手権

2023.11.11

 全日本学生選手権(以下、インカレ)3日目には男子エペの個人戦と男子フルーレの団体戦が行われた。男子エペからは2人が予選を通過したものの、両者ベスト16入りは果たせず。男子フルーレも格上相手に粘り切れずに1回戦敗退に終わった。

 

◆11・8~12 全日本学生選手権

▼男子エペ個人

大竹――19位

篠田――30位

大浦、村田、新開――予選敗退

 

▼男子フルーレ団体

明大――15位

 

<男子エペ個人>

 プール戦にて行われた予選を勝ち進み、続くトーナメント戦へと駒を進めた大竹諒副将(営4=岐阜各務野)と篠田真吾(政経1=富山県立福岡)。大竹は予選を4勝1敗と着実に勝利を重ね、次に挑むは澁谷(関大)。学生の個人戦は今大会が最後になる大竹にとって、ここで負けるわけにはいかなかった。しかし「序盤から自分の動きを相手のペースに合わせながらの試合展開になってしまった」と思うような試合運びができず。点差が大きく離れることはなかったが、勝利の決定打となる一突きを放たれ14―15とベスト16にはあと一歩届かなかった。「学生の試合では結果を出せなかったことが悔しい」。個人戦は満足のいく結果とはならなかったが、4日目以降の団体戦では有終の美を飾りたい。

 一方、篠田は予選で2勝を挙げるにとどまり「5試合中4勝を目標にしていたが、ぎりぎりの予選通過になってしまった」と不安を残しながらの1回戦を迎えた。しかし予想以上に自身のプレースタイルがうまくはまり、序盤から果敢に攻めていくと15―7と難なく勝利をおさめた。2回戦の相手は遠藤(関大)。「もともとの知り合いだったのでプレースタイルは分かっていた」。だが、そう簡単には相手も得点を許さず。一進一退の攻防戦を繰り広げ、試合時間も残りわずか。12―14と2点差を付けられると篠田の粘りもむなしく追加点を挙げられ、2回戦敗退で初めてのインカレ個人戦を終えた。「手数の豊富さは悪くなかったが、それを意識し過ぎるあまり中途半端な攻撃になってしまった」。関東学生選手権(以下、関カレ)で感じた〝手数の少なさ〟という課題。完全に克服し自身の強みに昇華できれば、より高みを目指すことも可能なはずだ。

 

<男子フルーレ団体>

 関カレではベスト8入りを果たしたほか、1日目の男子フルーレ個人では堀部聖太主将(政経3=岩国工業)が3位に輝くなど、勢いを増しつつある明大男子フルーレ。初戦の相手は関カレ準優勝の強豪校・日大だったが、勝てない相手ではなかった。堀部の1巡目では先制点を日大に取られたものの、そこから立て続けに4点を奪取。5-3とリードした状態で次の森大翔(理工3=向陽)へ望みをつないだ。しかし、格上相手に思い通りの展開とはならず。あっという間に逆転され、流れは完全に日大のものに。「一生懸命頑張って相手に追い付かなければいけないと思う反面、気持ちが高まり過ぎてミスをしてしまった」(堀部)。終始日大を追う展開への焦りから、戦況はますます悪い方向へ。流れを明大に引き寄せる一本を突くことができないまま、日大に敗北を喫した。「僕が粘らなきゃいけない場所で粘れなかった。そこからチームも悪い方にいっちゃっていた」(堀部)と不完全燃焼で男子フルーレのインカレは幕を閉じた。

 

 インカレも折り返し地点を迎え、いよいよ後半戦に突入する。4日目には昨年度3冠を達成した女子エペ団体が行われ、より白熱した戦いになることは間違いない。また個人戦での雪辱を果たすべく闘志を燃やす、男子エペ団体も控えている。学生日本一の称号を手にする選手は明大から現れるのか。今後の展開から目が離せない。

 

[石井遥]

 

試合後のコメント

大竹

――学生の個人の大会はこれが最後になりますが、4年間を振り返っていかがでしたか。

 「4年間でこれぞという成績が学生の試合で出たわけではなかったです。ただ、日本代表選考会の試合では結果が出せたので、大学生活での目標としては一つかなえられました。学生の試合で結果出せなかったっていうのは少し悔しいです」

 

篠田

――関カレから約1カ月開きましたが、どんな練習をしてきましたか。

 「関カレの時に思ったのが体力不足も一つあるんですけど、手数の少なさが自分の課題だと感じました。負けた試合が特に手数の多い相手に翻弄(ほんろう)されて負けちゃっていたので、そこからの試合では手数を出して相手の動きを誘ってから攻撃にいくっていうことを意識してやりました」

 

堀部

――個人戦の試合内容で団体戦に生かせた部分はありますか。

 「特には生かせなかったですね。団体戦となると背負うものも違いますし、応援の大きさも変わってくると思いました」