武蔵大に大量14得点 次戦に向けて弾みつける/全日本学生選手権

2023.11.10

 11月8日から12日にかけて行われている全日本学生選手権(以下、インカレ)。明大はシード校として、前日初戦を勝利した武蔵大と対戦した。試合は終始明大が圧倒。FW齋藤偉颯(法2=今市)のハットトリックを含む14得点で危なげなく勝利し、次戦・朝日大戦に向けて弾みをつける結果となった。

 圧巻の試合運びだった。試合開始からわずか3分。大エース・FW大岡凌磨(政経4=今市)の鋭い切り込みでゴールに迫ると、PS(ペナルティストローク)を誘発。幸先よく先制点を奪い、流れをつかむ。「1回目のチャンスで点が取れたことで全員が勢いに乗っていけた」(DF髙松雄飛主将・法4=丹生)とその後もテンポよく得点を重ね、ハーフタイム終了時点で早くも7得点。早々に勝負を決定付けた。

 

 第3Qは「ディフェンスはほぼいつも出てない選手だった」(小池文彦監督)と編成を一新。リズムが合わない部分もあったものの、下級生を中心に連携の確認をすることができた。その後は大岡ら上級生を中心に、最後の締めに入る。中でも主役となったのが第4Qにハットトリックを決めた齋藤だ。前半こそ鳴りを潜めていたものの「後半しっかり外を使ったことによって、(武蔵大が)警戒してくれて中が開いたので、中から攻めることできるようになった」と、後半は得点力が爆発した。圧巻は第4Q5分のゴール。最終ラインの髙松から繰り出された弾丸パスをダイレクトで沈める荒業を披露。会場もどよめくスーパーゴールで見せ場を作った。

 

 盤石の強さを見せた明大。だが、大会は始まったばかりだ。次戦は全日本選手権(以下、全日本)の出場権を懸けて、難敵・朝日大と対戦する。過去何度も対戦し、7月の全日本大学王座決定戦も3―0で勝利しているが「守備が固いチーム」(齋藤)と、一筋縄ではいかない相手だ。昨年度つかめなかった全日本の切符をつかみ、さらなる高みを目指すため。まずは目の前の一戦を確実に取りにいく。

 

[菊地隼人]

 

試合後のコメント

小池監督

――今回の試合振り返っていかがでしたか。

 「今回は前半だけスターティングメンバーで行こうと思っていました。それがうまくはまって楽な試合展開でした」

 

――1年生についてはいかがですか。

 「普段からいい選手が多いです。特に児玉(陽向・政経1=横田)が、前半戦は全然ケガで出られなかったですが、今は復帰してもうバリバリ動いています。かなり有望な選手で、もう中心人物になろうとしている選手です」

 

髙松

――インカレに向けてどのような練習をしてきましたか。

 「関東学生秋季リーグ戦の準決勝が非常に厳しい試合になったので、その後半にどんどん点取られてSO戦(シュートアウト)になってしまったっていう反省がありました。そこでディフェンスの土台の強化と、フォワードの得点力というその2点をまず強めると意識を持って練習に取り組んできました」

 

齋藤

――第4Qに3得点を獲得されました。

 「前半はちょっと得点を意識しすぎちゃって結構空回りしちゃったんですけど、(第4Qから)落ち着いて大岡さんが流してくれたものを決めてからは本調子になれたかなと思います」