
森健心 90キロ級で初優勝
体重別日本一を決める講道館杯全日本体重別選手権(以下、講道館杯)が千葉ポートアリーナで行われた。明大からは7名が出場し、森健心(政経4=大牟田)が優勝、光岡岳人(商3= 大牟田)が5位入賞を果たした。
◆11・5講道館杯全日本体重別選手権(千葉ポートアリーナ)
▼60キロ級
関本、天野――2回戦敗退
▼66キロ級
光岡――5位
▼81キロ級
伊澤――2回戦敗退
▼90キロ級
森――1位
▼100キロ級
朝廣、竹村――3回戦敗退
あらゆる年代の猛者が集まった今大会。光岡は一回戦で全国警察選手権の優勝者、二回戦に全日本ジュニア体重別選手権の優勝者と対戦。強敵たち相手にGS(ゴールデンスコア)までもつれ込む展開が続くも勝利を収めた。続く3回戦の相手は昨年度講道館杯の優勝者武岡(パーク24)。「普段から稽古を一緒にやる機会が多くお互い手の内も分かっていた。そのため、投げてポイントを取って勝ち切りたかった」(光岡)。しかし3分11秒、相手の奇襲に対応が遅れ技ありを献上。その36秒後、もう一つ技ありを取られ惜しくも準々決勝で敗れた。試合後「優勝を目指していたし、最低でも表彰台に乗ることが目標だった。そこは果たせなかったが、5位決定戦に勝って次の4月の選抜体重別選手権につなぐことができたので、最低限はクリアできたと思う」(光岡)と語った。
明大の道着に袖を通すのが最後となる森。準決勝の相手は昨年度全日本学生体重別選手権で優勝している中西(旭化成)。試合はGSへ突入。すると、素早く相手選手の下に潜り込みそのまま横四方固で技ありを獲得。次に駒を進めた。待ちわびた決勝戦、相手は今年度の全日本選抜体重別選手権で優勝している田嶋(パーク24)。試合中盤、消極的とみなされ両者ともに二つ目の指導をもらう。GSにまでもつれ込む接戦となったが、4分56秒相手の動きに合わせカウンターで技あり。「大学に入って優勝することができなかったので最後の最後でこういう形で達成できてよかった」(森)。大学最後の大会で日本一という有終の美を飾った。
4年生にとっては大学生最後の公式試合となった今大会。コロナウイルスに翻弄(ほんろう)され、思うように大会に出場できなかったこともあった。4年間の研鑽(けんさん)を糧にそれぞれの道へ進んでいく。そして、新チームへとバトンは渡された。
[大橋英晃]
試合後コメント
中濱真吾監督
――優勝した森選手にはどういった言葉を掛けましたか。
「決勝の試合前には、ラスト1試合だからしっかりと出し切ろうと伝えました。苦しい期間が長かった分、この4年間最後に結果を出してくれて僕も良かったなと思っています」
――来年度どういったチームを作っていきたいですか。
「今年度はチームの目標を団体日本一というふうに掲げていて、6月の東京学生団体優勝大会では3位、全日本学生体重別団体優勝大会では2位とだんだん目標に近づいていけているかなと思っています。来年度もその目標は変えず、団体日本一を狙っていきます。新主将の光岡や4年生を中心にまとまりのあるチームになると思うので、団体優勝に向けて頑張っていきたいと思います」
森
――今大会にどのような意気込みで臨まれましたか。
「7月に肘の手術をしてもう今年度の試合、学生の試合は出れないという風になったのですが、やっぱり諦めることができずに多少は無理を言って練習を始めて、なんとか一つずつ東京学生体重別選手権から全日本学生体重別選手権を勝って講道館杯につなげられて最後に講道館杯で何としても結果を出さなきゃいけないという風に思っていたので優勝を目指して優勝だけを見ていました」
――決勝の試合展開を振り返ってどんな試合になりましたか。
「ポイントを取るまで自分の柔道をさせてもらえず、本当に何もすることができなかったというのが、僕の本当の実力だと思っています。今日一日を通してワンチャンスを逃さなかったことが良かったことだと思います」
光岡
ーー今日見つけた課題は何ですか。
「トーナメントを勝ち上がる上で、やはり体力的にも延長線を続けてしまうとキツくなるので、試合時間内に投げ切れる技を立技でも寝技でも作ることが今後の課題です」
――次期キャプテンとしての意気込みを聞かせてください。
「今大会で優勝した森先輩は高校の先輩で、今も同部屋でそういうキャプテンの姿を身近に見させてもらったので、そういった姿を真似することも大事ですし、自分でそれを超えていけるように、やはり森先輩のようなキャプテンになれるように頑張りたいと思います」
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