
上々の滑り出しも後半に失速 インカレ初戦で散る/全日本学生選手権
これまでベスト8の壁に阻まれ続けてきた全日本学生選手権(以下、インカレ)。その壁を越えるべく、明大は初戦で大体大と相対した。前半を2点リードで折り返すも、後半は相手のペースにのまれる展開に。関西学生秋季1部リーグ1位の強豪を相手に14点差となる大敗を喫した。
◆11・4~8 全日本学生選手権(函館アリーナ他)
▼11・4 対大体大戦(函館アリーナ)
明大25{16―14、9―25}39大体大○
昨年度はベスト8に終わったインカレ。関西学生秋季1部リーグ戦を制した大体大を初戦の相手に迎えた。僅差のゲームが予想される中、試合は互いに点の取り合いが続く展開で幕を開ける。13分30秒過ぎまで両チームともに6点ずつを獲得する攻防が続く。その均衡を破ったのは明大だった。荒田隼弥(法4=洛北)のセーブで相手のシュートを封じる間に、連続ゴールで4点を決め一気に突き放す。たまらず大体大がタイムアウトを取るも主導権を明大が握る展開は変わらない。「ディフェンスで相手の攻撃を防いで、そこから自分たちの得点につなげることができた」(谷口尊主将・商4=北陸)との言葉通り、明大の理想とするプレースタイルが光った。
しかし、後半は一気に流れが大体大に傾く。連続得点を奪われると、明大の誇るポイントゲッターである小畠来生(営4=氷見)がこの試合2度目の退場。その後も立て続けに得点を許してしまう。4点差をつけられたところで明大がタイムアウトを取るも、相手に傾いた流れは変わらなかった。「後半はオフェンスで崩し切れず、相手がやりたいことをやられてしまった」(加藤良典監督)。ルーズボールやディフェンスの乱れを逃さない大体大の的確な攻撃に苦しめられ、打開策を見いだせないまま無情にも時間は過ぎていく。試合終了30秒前には14点差となる得点を許し、勝利は絶望的となった。最後のチャンスに武良悠希(政経4=北陸)がシュートを放つもゴールネットを揺らすことはできず。会場に試合終了を告げるブザーが鳴り響いた。
4年生にとって、インカレでの敗北は大学競技の生活が終わることを意味する。それでも彼らがチームに残したものは大きいはずだ。加藤監督は「今年度の4年生はそれぞれが役割を持っていた。特に根本光太郎(理工4=市川)はチームに声掛けをしたり、ミーティングを開催するなど谷口のサポートをしており、ハンドボールにしっかり真剣に取り組んでいたと思う」と彼らの普段の姿を振り返った。「いいチームづくりをしていって、僕たちは最後勝つことができなかったので勝てるチームになってほしい」(谷口)。この悔しさは4年生の背中を追いかけてきた下級生が来年度のインカレで必ずや果たしてくれるはずだ。
[松原輝]
試合後のコメント
加藤監督
――来年度に向けて強化したいポイントはありますか。
「ディフェンスです。やはり今試合も失点が多かったので、まずはしっかりと固められるディフェンスを作れるようなチームにならなければいけないなと思います」
谷口
――今試合を振り返っていかがですか。
「前半は自分たちのそのゲームプラン通りに進められて、リードして終えることができました。ただ、後半自分たちの退場などが重なってしまい数的不利の時間帯が増えてしまったところで相手が勝負して仕掛けてきたので、それに対応できなかったです」
荒田
――チームの守護神として長年チーム支え続けてきたと思いますが、いかがですか。
「去年から出させてもらっていたので去年の方がプレッシャーはあったんですけど、今年は後輩のプレッシャーをカバーできるような立ち回りを意識してプレーしていました」
川久保拓郎(農4=高知中央)
――4年間を通して、学んだことや得たことはありますか。
「大学スポーツってどれだけうまい選手がそろっていても、やっぱりチームスポーツなので全体で戦わないと絶対に勝てないっていう。そういう連携は必要だなと思いました」
――同期に対して、どんな思いを持っていますか。
「いろんな個性がある同期でした。大好きです(笑)」
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