朝廣隆翔 しぶとい柔道で学生日本一!/全日本学生体重別選手権

2023.10.03

 学生日本一を決める今大会。最終日となる2日目は重量級の試合が行われ、明大からは7名が出場した。100キロ級では朝廣隆翔(商4=延岡学園)が個人で初となる優勝を成し遂げた。90キロ級では主将の森健心(政経4=大牟田)がベスト8を収め、計2名が講道館杯全日本体重別選手権(以下、講道館杯)への出場権を獲得した。

 

◆10・1 全日本学生体重別選手権大会(日本武道館)

▼90キロ級 

森――ベスト8

高橋――3回戦敗退

黒川――3回戦敗退

 

▼100キロ級

朝廣――1位

竹村――1回戦敗退

 

▼100キロ超級

福永――3回戦敗退

千野根――3回戦敗退

 

 見事な活躍ぶりであった。東京学生柔道体重別選手権(以下、東京予選)で優勝をした朝廣は100キロ級に出場。1回戦から東海王者・瀧川(皇學館大)を制すなど、順調に駒を進めていく。迎えた決勝戦、相手は関東王者・田中(筑波大)。「強い選手だというのは理解していたので、気持ちで負けないように戦った」(朝廣)。開始1分18秒、両者にらみ合いの末に指導を受ける。その後は相手が攻撃に転じ、投げようとするも食らいつく。「自分の良さである〝しぶとさ〟を生かしてどこかでワンチャンスをつかもうと考えていた」(朝廣)。その後の2分27秒で消極的と判断され指導をもらうも、残り15秒で大内返からの横四方固によって技ありを2つ獲得し、合わせて一本。見事に初の学生日本一に輝いた。

 

 ベスト8以上であった朝廣、森。そして1日目の3人を含めて明大から5名の選手が講道館杯への出場切符を獲得した。「学生大会のような試合には絶対ならないので、選手たちの良さを出すためにしぶとく戦って、勝ちを取りに行くしかない」(中濱真吾監督)。また、10月には団体戦である全日本学生体重別団体優勝が行われる。「準々決勝で対戦することになるであろう東海大に勝利し、優勝を目指したい」(中濱監督)。今大会の勢いを生かし、選手たちの挑戦は続く。

 

[大橋英晃]

 

試合後コメント

中濱監督

――試合中に朝廣選手にどういった声かけをなさっていたのですか。

「自分の組み手をしっかりと取ること、決勝前にもしっかり相手の対策をして臨んで、最後の一試合をしっかり頑張ってこいと声をかけました」

 

――今年度これまでを振り返って、満足している部分はどこですか

「満足している部分は、試合を重ねるごとに、学生たちが強く成長しているのがすごく目に見えてきたことです。そこは評価したいと思います」

 

朝廣

――去年と比べて調子が上がってきた要因は何でしょうか。

自分の強みであるしぶとく戦うということを、明確に自分自身で理解したことです。それが自信になり、大会での勝利につながりました」

 

――明治での4年間を振り返って。

「自分にとってプラスになることしかありませんでした。辛い経験の方が多かったですが、最後のこの大会で優勝できたことが自分の中で本当に嬉しいです」