
インカレ開幕 男女合わせて3人が2日目へ/全日本学生個人選手権
学生アーチャー日本一を決める全日本学生個人選手権(以下、インカレ)が開幕。大会1日目は予選ラウンドが行われ、明大からは男女合わせて7人が出場した。男子の部では矢野月海(法3=新島学園)、舘柾臣(法3=N)が、女子の部では佐藤瑠美(商3=明大中野八王子)が上位に食い込み、2日目の決勝ラウンドへと駒を進めた。
◆9・23~24 全日本学生個人選手権(夢の島公園アーチェリー場)
▼リカーブ:70メートルダブルラウンド 男子の部
矢野――631点・9位
舘 ――613点・32位
泉水――567点・88位
関 ――550点・103位
平安名――542点・105位
▼リカーブ:70メートルダブルラウンド 女子の部
佐藤――592点・35位
木下――510点・99位
[男子]
小雨の降る曇天の中、男子の部には1カ月前に行われた関東学生個人選手権本選を通過した5人が出場。「大学生になって(競技を)始めてから、一番調子のいい日だった」(矢野)。満足げな表情で試合を振り返る矢野は9位で予選ラウンドを通過し、明大トップの631点を記録。しかし、大会2日前までは「ずっと調子が悪かった。前日に調子が戻ったがどうなるか分からず、試合前は不安で諦めの気持ちもあった」(矢野)。だからこそ逆境をチャンスに変え、捨て身で挑むことができた。「考えることは引き込むこと一つだけだった」(矢野)。自身の射形を整えることだけに集中した結果、関東学生個人選手権本選から大幅に点数を伸ばし、大学アーチェリー人生最高の結果を残すことに成功。一方、弓の重さを変えてから初の公式試合に挑んだ舘も慣れない環境ながらに健闘し決勝ラウンドに進出。明大からは2人が次戦への切符を手にし、決勝ラウンドへと進んだ。
一方で2年生で唯一出場した平安名盛業(文2=昭和薬大附)は初のインカレを終え、次戦への確かな収穫を得ていた。「かなり反省の残る内容になったが、楽しく打てたのが良かった」(平安名)。結果としては予選ラウンド敗退となったが、ハイレベルな試合を戦い抜いたことは平安名にとって大きな自信となった。
[女子]
女子の部には佐藤、木下真理詠(政経3=安田女子)が出場。関東学生個人選手権本選を明大トップで通過した佐藤は「明日(決勝ラウンド)に行くことを第一目標としていた」(佐藤)。強い気持ちで負けられない戦いに挑んだ。「最近ずっと試合になると左に打ってしまっていたので、開き直って、少し右側を狙うことで真っすぐ行くようにやっていた」(佐藤)。それまでの試合や練習を分析し、思い切って中央を狙わず、少し右側に焦点を合わせることを意識。その作戦が功を成し、関東学生個人選手権本選から50点以上点数を伸ばして35位で予選通過を果たした。オリンピックラウンド形式で行われる決勝ラウンドでの目標は「1勝すること」(佐藤)。普段以上に緊張感の漂う会場の雰囲気が予想されるが、何としてでも勝利をつかんでみせる。
一方で惜しくも決勝ラウンド進出が叶わなかった木下。「試合本番と練習で射形が変わってしまうので常に一定の射形でやることを目指して練習していた」(木下)。しかし、今大会で克服することはできず、思うような結果を残すことができなかった。それでも「最終エンドで本番でも通用する射形を見つけることができて、思い通りに気持ちよく打てた」(木下)と次戦への足がかりをつかむことに成功。今大会を糧にした木下が大舞台で伸び伸びと矢を放てる日も近いだろう。
[井手満菜]
試合後のコメント
矢野
――関東学生個人選手権本選から特に意識して練習してきたことはありますか。
「前までは押す意識が強すぎて、 押し引きのバランスが合っていなかったと思うんですけど、今回は本当に押す意識をほぼなくして、本当にただ引くことだけを意識したら当たったって感じです」
舘
――今試合を振り返っていかがですか。
「ポンドアップといって弓を重くしたばかりで点数が取れるか分からなかったんですけど、今のポンドでもちゃんと打てることが分かったのであとは体力をつけて毎回ちゃんと打てるようにしたいと思いました」
泉水俊亮(法3=桐光学園)
――今大会で得た課題と収穫を教えてください。
「試合前の調整とか、試合に向けてのメンタルのコントロールを工夫していきたいと思います」
――今後どういったところを強化していきたいですか。
「1週間くらい前にケガしてしまって、これから打たない時期が続くと思うので下半身強化、筋力強化をやりたいと思います」
関大輝(法3=東大和南)
――今試合を振り返っていかがですか。
「一番最初が良くて、このままの勢いで行こうと思ったんですけど、緊張も相まってミスが大きくなっていってしまいました。それでも腐らずに最後まで72射打ち切れたので、それは自分にとっていい経験になったかなと思います」
――今試合の良かった点と反省点を教えてください。
「良かった点は、最後まで楽しく打てたことです。反省点としては、やっぱりまだまだメンタル面が弱いので、緊張を力にできるようにこれから練習していこうと思います。体力のなさと筋力のなさが周りの選手より目立ったなと思うので、そこもこれから地道につけていこうかなと思います」
佐藤
――今試合の良かった点と反省点を教えてください。
「反省点はたまに雑になったり、無理やり打ったりしてしまったところがあるところです。いいところは大きくバシッと打つことができた点です」
木下
――初めてのインカレを終えていかがですか。
「ずっと願っていたインカレに立てたっていう気持ちと、あんまり思い通りの点数出せなかったっていう悔しい気持ちがあります」
――試合を振り返っていかがですか。
「全体を通して調子が悪くて、どうにかしようと思っていろいろ試行錯誤したのですが、最終エンドでやっと自分の射形になれたなって思います。終わっちゃったんで、毎回そう思って大会終わるので、最終エンドが12エンド続けられるように今後練習を頑張っていきたいと思います」
平安名
――初めてのインカレを終えていかがですか。
「楽しかったです。結果的に予選で落ちて悔しいですけど会場の雰囲気も普段の試合とは違ったし、緊張もあったけどうまい人とやれる楽しさがありました」
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