筑波大に1勝差で惜敗 悔しくも接戦を制せず/関東大学女子1部リーグ戦

2023.09.06

 前日の悪天候とは打って変わり、激しい暑さの下行われた関東大学女子1部リーグ戦(以下、リーグ戦)の第4戦。前節の山梨学大戦で挙げた初白星の勢いに乗るべく、チーム全員が一丸となって筑波大に挑んだ。ダブルス2本を連取し幸先いいスタートを切るも、続くシングルスで勝ちを重ねることができず。最終スコア3―4のわずか1勝差で悔しさ残る敗戦となった。

 

【S1鈴木渚左(国際3=野田学園)VS吉本菜月】

(写真:フォアハンドを打つ鈴木渚)

 両者一歩も譲らない激しいラリー戦で試合は幕を開けた。ダブルスでも勝利を挙げ、そのままの勢いでシングルスでの勝利も狙う鈴木は、立ち上がりから積極的に攻め込んでいく。ネットぎりぎりを通したライン際に落ちるショットを次々と打ち込み、順調にサービスゲムをキープ。しかし、相手も遅れを取ることなく自身のサービスゲームをキープし、第1セットはお互いがキープし合う展開が続く。そしてゲームカウント4―5で迎えた第10ゲーム。強烈なストロークで相手を崩し、チャンスボールをしっかりと決め切る完璧なプレーでブレークに成功。このまま第1セットを取るかのように思えたが、その後相手の反撃に襲われ試合はタイブレークへ。タイブレークでも自分から積極的に攻めドライブボレーなどで得点を挙げるも、相手の攻撃には一歩及ばず。タイブレークを取られ第1セットを6―7で落としてしまった。

 

 何としてでも第2セットを取り返したい鈴木は、気持ちを切り替えさらにギアを上げていく。試合序盤から好調のストロークは、威力を落とすことなく相手のコートへ突き刺さり、いきなりブレークに成功。だが、相手もすぐさまブレークバックをしてくると、その後は第1セットとは反対に試合はブレーク合戦に。先にキープに成功し流れをつかみたい鈴木だったが、相手の力強いストロークに苦戦しミスを誘われる。そのまま次々にゲームを重ねられ第2セットを2―6で落とし、悔しさ残るストレート負けでチームを勝利に導くことはできなかった。

 

【S5丸山愛以(商2=四日市商)VS櫻田しずか】

 ダブルスで2勝を挙げ迎えたシングルス。「自分が1勝を持ってきて、チームに貢献できるようにと思った」。相手は高校生の頃から対戦歴があり、全日本学生選手権の予選でも対戦した櫻田。互いに手の内をよく知るからこそのやりづらさを感じながらも、丸山は勝利を誓って強い気持ちで試合に臨んだ。

 

 しかし、開始早々1ゲームもモノにできないまま、4ゲーム連取される展開に。相手の攻撃力の要である強力なバックハンドのストレートに苦戦し「『今日、駄目かもしれない』と頭の中によぎった」。勝負の第5ゲーム、そんな弱気な丸山を奮い立たせたのはまたもやチームメイトへの思いだった。「ダブルスを頑張ってくれた人たちのことを見て、自分はこんなんで負けてられないなと思った」。多彩なショットと力強いラリーで相手を翻弄(ほんろう)し、なおかつチャンスボールも確実に決め切る。キープに成功すると、そのままつかんだ流れを離さず、7―5でこのセットを制した。続く第2セットも丸山は終始試合の主導権を握り続け、相手に1ゲームも与えることなく圧倒。チームに1勝を献上してみせた。

 

 今節は大接戦の末、惜しくもあと一歩のところで勝利に届かなかった。ここまでチームは1勝3敗とする中、次戦の相手は絶対王者・早大だ。気持ちを一つに最後は笑顔で、長かったリーグ戦に幕を下ろしたい。

 

[井手満菜、久保田諒]

 

試合後のコメント

南口亜美(国際4=野田学園)

――どのようなことを意識して今試合に臨みましたか。

 「相手はシングルスがすごく強い相手で、ストロークがしっかりしてくるっていうのは分かっていたので、2人でダブルスのプレーというかボレーに持っていくプレーができれば、絶対に勝てるという気持ちで臨みました」

 

――最終戦に向けての意気込みをお願いします。

 「シングルスもダブルスもどのようなオーダーになるかは全く決まってないんですけど、もしこのペアで出ることがあれば絶対に1勝持ってこられるようにしたいです。私は最後のリーグ戦になるので悔いがないように、後悔するくらいだったら思いっきりいこうっていうぐらいの気持ちで、プレーでみんなを引っ張れるようにしたいです」

 

丸山

――今試合で良かった点を教えてください。

 「入りは悪かったですが、1ポイントに対して粘り強く、根気強く、相手より絶対走るし、コートに入れるっていう気持ちでやることができたのは今回良かった点だと思います」

 

――今試合の戦略を教えてください。

 「相手はバックのストレートが得意だということは分かっていたので、バックのストレートを打ってくるときに、フォアでしっかりセンターに返すことに気を付けていました。(相手が)オープンコートを作ってくるので、狙いたくなってしまうのですが、その1本をしっかり取りに行き、コートの中に入れて、相手の得意なショットを封じる気持ちで、プレッシャーをかけるようには意識しました」

 

藤永萌花(文1=野田学園)

――今試合を振り返っていかがですか。

 「今日は結構競ったゲームが多かったんですけど、ずっとシーソーゲームだったのが逆によかったのかなと思います。2ゲーム離されると余裕ができてしまうので、今日に関してはなるべく離されないようにして、最後に追い抜かすという展開があったからこそ、そこが相手のプレッシャーになって、最終的に10ポイントタイブレークでまとめることができたのかなと思います」

 

――最終戦に向けての意気込みをお願いします。

 「もしダブルスで(南口)亜美さんと組むことになったらまずは1番に楽しむことと、(南口)亜美さんは最後のリーグ戦なので自分も1勝持ってこられるように、自分の良さをしっかりと出して2人のペースでやっていきたいと思います」