亜大を前に一歩及ばず リーグ戦2連敗/関東大学女子1部リーグ戦

2023.08.31

 リーグ戦初白星に向け、気持ち新たに亜大戦へと臨んだ。ダブルスでは吉田華菜子(法4=仁愛女子)・鈴木渚左(国際3=野田学園)組、シングルスでは鈴木渚が勝利。しかし最終スコア2-5で敗れ、初白星は次戦以降へと持ち越しとなった。


【D2長谷川晴佳(国際1=野田学園)・藤永萌花(文1=野田学園)組VS吉川ひかる・富永栞組】

(写真:声を掛け合う長谷川(左)・藤永組)


 「長谷川が隣にいるから大丈夫だと思った。とにかく人で楽しんでやろうと話した」(藤永)。高校時代にダブルスでインターハイ優勝を成し遂げた期待のルーキーペア長谷川・藤永組がリーグ戦デビューを果たした。第1セットのゲームカウント1―1で迎えた第3ゲーム。相手の強気のストロークに反応できずブレークを許してしまう。その後、藤永が鋭いサーブを連発し1ゲームを返す、反撃には及ばず2―6で第1セットを落とした。

 

 勝つためにはもう後がない勝負の第2セット。相手の勢いを止めることができず、ゲームカウント1-4のビハインドで試合は第6ゲーム。息の合ったプレーで相手のスキを突くと、連続してポイントを獲得しブレークに成功する。その後もゲームを連取し試合を振り出しへと戻す。「藤永がここぞというときに決め切ってくれたのですごくやりやすかった」(長谷川)。その後も、藤永のリターンエースや長谷川のコート手前に落とす巧みなドロップショットで得点を重ね、試合の流れをつかみかける。しかし相手の強烈なボレーに苦戦し-6で試合終了。デビュー戦を勝利で飾ることはできなかった。

 

 「リーグ戦という大きな舞台で、今までやってきたことをできたのはすごくよかった」(長谷川)。白星発進とはならなかったものの、2人にとっては大きな収穫のある試合となった。これからも多くの試合を重ね、さらなる飛躍を遂げるだろう。進化し続ける期待のルーキーペアから目が離せない。


【S1鈴木渚VS山﨑郁美】

 吉田華菜子(法4=仁愛女子)とペアを組み勝利したダブルスから数時間後にシングルスへと臨んだ鈴木。相手は全日本学生選手権(以下、インカレ)ベスト4の強敵であったが、ダブルスで勝利したことで培った自信を胸に、臆することなく立ち向かった。

 

 炎天下の中始まった第1セット。「意識しないで思い切りやろう」と攻めの姿勢で際どいコースへと打ち込んでいく。時には深いストロークからネット際に落ちるドロップショットと緩急のあるプレーで相手を翻弄(ほんろう)。ミスを誘い、終始鈴木のペースで得点を重ねていった。ゲームカウント5―3で迎えた第9ゲームには「サーブがいい選手」と対策していたことが功を奏し好リターンを連発。そのままブレークを果たし、6―3でこのセットを奪った。

 

 第2セットも鈴木は止まらない。最初のゲームを取ると第2ゲームは白熱した展開に。相手の好プレーで3ポイントを連取されるも、ここから抜群のコントロールで得点を重ねジュースまで持ち込む。2度目のジュースでは激しいラリー戦を制しアドバンテージを獲得。応援にも熱が入る中、集中力を絶やさなかった鈴木は見事ブレークに成功した。サービスゲームでは「コントロールが良かった」と正確なサーブで相手に打ち込ませず。最後も磨きがかかったサーブで相手のアウトを誘い、ゲームカウント6―1と圧倒的なスコアで勝利。繊細かつ強気な鈴木のプレーで、チームを鼓舞する1勝を掴んだ。

 

 「第1戦で気付いたことを今日の試合でもできた」と慶大戦の経験が今回の1勝をもたらした。S1を担い実力者を倒してもなお、慢心することはない。明大のエースとして相手をなぎ倒していく鈴木の成長に期待が高まる。

 

 次の相手は山梨学大。より高みを目指す上で次戦の勝利は不可欠だ。「勝ちにこだわりたい」(五十嵐唯愛・政経2=四日市商)とチーム一丸となって、貪欲に1勝をもぎ取ってみせる。

 

[高橋佳菜、髙橋未羽]

 

試合後のコメント

鈴木渚

――第2セットはいかがでしたか。

 「第2セットは相手がかなり真ん中とかで粘ってきましたが、それに対して自分が下がってしまうと相手の展開になってしまったので、ポジションは下げないように我慢しながら自分から打っていくことを意識しました」

 

――次戦への意気込みをお願いします。

 「トレーナーさんのおかげで体もいい状態で、頭もすっきりしてテニスに臨めているので、次もやるべきことをしっかり決めていきたいです」

 

五十嵐

――今試合を振り返っていかがでしたか。

 「今日はいつもより前に入ってプレーできていたので、ファーストセットは流れを持っていくことができました。2セット目から少し消極的になってしまったり、打つだけになってしまったりしたことが反省点です」

 

――ご自身のプレーで良かった点を教えてください。

 「リードしている時でも、積極的に前に出ることを意識してボレーを使っていけたのは、相手のプレッシャーになったのかなと思います」


長谷川

――高校時代からのペアであるという点で安心感はありましたか。

 「1番長く組んでいますし長い付き合いでもあるので、作戦を立てるときも思っていることはだいたい一緒で、そういった安心感があったので試合はすごくやりやすかったです」

 

――次戦に向けて意気込みをお願いします。

 「シングルス1試合とダブルス1試合に出させていただいていますが、どちらも勝利がなくチームに貢献できていないので、次に出場機会があったらシングルス、ダブルス関わらず、まず1勝を挙げたいです」


藤永

――今試合の良かった点を教えてください。

 「いつもは崩れてしまうサーブが、今試合ではミスが少なかった点です。ダブルスではコーチに言われたことをすぐに実行できて、それがポイントにつながったのが良かったと思います」

 

――次戦に向けての意気込みをお願いします。

 「2敗してしまってもう負けられないので、次に自分がどこで出るかは分かりませんが、任された立場で自分自身の役割を全うしたいと思います」