
男子1部昇格! 16年ぶりの悲願達成/全日本学生選手権
今回の会場は1998年に開催された長野五輪でフィギュアスケートなどが行われたホワイトリング。真っ白な屋根のデザインが特徴の会場で行われた全日本学生選手権(以下、日本インカレ)で明大男子は悲願の2部優勝を達成。16年ぶりに1部昇格を成し遂げた。
◆8・18~22 第77回全日本学生選手権(長野市真島総合スポーツアリーナ)
▼2部男子団体
明大――1位
<団体メンバー>
河野稜(政経4=新田)、宮沢颯大(商4=関根学園)、坂井智羽(政経3=伊奈学園総合)、中田智也(総合3=伊奈学園総合)、嘉指博貴(政経2=埼玉栄)、渡辺匠朗(営2=大垣商)
▼2部男子個人選手権
<出場メンバー>
清水和生主将(政経4=埼玉栄)、津田大輝(政経3=藤井)
▼2部男子個人
渡辺――2位、嘉指――4位、坂井――5位
▼2部男子種目別
〈ゆか〉
渡辺――1位、嘉指――4位、中田――7位
〈あん馬〉
坂井――4位
〈つり輪〉
渡辺――2位、坂井――6位
〈跳馬〉
渡辺――4位、嘉指――8位
〈平行棒〉
清水――2位、渡辺――3位、中田――5位
〈鉄棒〉
宮沢――3位、清水――5位、坂井――7位、渡辺――8位
▼2部女子団体
明大――4位
<団体メンバー>
佐々木唯(文3=鯖江)、森夢華(文2=ふじみ野)、秋田彩葉(文1=高松中央)、内野菜々美(営1=常磐木学園)、鷹巣雨枝(総合1=木更津)、辻海咲(商1=聖望学園)
▼2部女子個人選手権
<出場メンバー>
十亀桜(商2=新田)
▼2部女子種目別
〈跳馬〉
内野――7位
〈段違い平行棒〉
佐々木――7位
大会2日目に行われた運命の2部男子団体総合。明大はチームで得意種目としているゆかの演技を第1種目でスタートした。このゆかで会心の演技を見せたのがチームのエースである渡辺だ。「自分の中で一番いいゆかだった」(渡辺)と語るほど、ほぼ完璧に近い演技を披露。試合終了後はスタンドの仲間たちに向かって特大のガッツポーズを見せた。第2種目は明大が苦手とするあん馬。仲間たちが苦戦するも坂井が2部4位に食い込む演技で上級生の意地を見せた。最終種目である鉄棒では最上級生の宮沢がしっかりと着地を決め、明大の演技を締めた。その瞬間、演技を見守っていた仲間たちは一斉に立ち上がり感情を爆発させた。明大の武器である「チームワークの良さ」(渡辺)が伝わってくる光景だった。終わってみればエース・渡辺を筆頭に2部個人総合で明大勢が3人入賞。昨年度の雪辱を果たし、見事悲願であった2部優勝、そして1部昇格を成し遂げた。1部昇格の瞬間は「願ってはいたが、うれしさよりも驚きの方が大きかった」(渡辺)と語った。
一方、2部女子団体総合では出場メンバーを決めるセレクションの際に、主将の安田美樹(営4=駒場)が負傷するアクシデントが発生。「悔しかったがその分1年生が頑張ってくれた」(安田)と語るようにルーキーの奮闘が目立った。その中でも秋田は3年生エースで次期主将の佐々木に次ぐ明大2位の結果を収めた。
16年ぶりの1部昇格となった男子部。しかし、彼らは現状に満足することなくその先を見据えている。「1部の大学に比べると(技の難易度を表す)Dスコアがまだまだ足りていないのでこの1年間で上げていきたい」(渡辺)と意気込んだ。来年度から戦う場は、世界王者を輩出する大学が在籍するトップレベルの舞台。そんな厳しい環境でも彼らの笑顔が見られることを期待したい。
[島田五貴]
試合後のコメント
渡辺
――試合を振り返ってください。
「器具の故障により練習を積むことが難しい中で挑んだ試合だっだんですけど、全員が目標に向かって頑張れたと思います」
――昨年度はないとおっしゃっていましたが、今年度はエースとしての自覚はありましたか。
「今年度はちょっとありました。昨年度明大で1位の成績だったので今年度はその自分を超えていかなきゃいけないという責任を感じていました。また、後輩が入ってきたことで引っ張っていこうという意識が芽生えました」
安田
――主将として取り組まれてきた中で意識してきたことはありますか。
「やっぱり上がどういう方向に行くかによってチームがどう動くかが変わると思うので、明るく盛り上げようと意識しました。それができたのかは分からないですけど、やっていて楽しかったです」
――主将をやってきて良かったなと思った瞬間はありましたか。
「試合で仲間がうまくいったときに『主将をしてくれて良かったです』と感謝してもらえてすごくうれしかったです」
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