
リーグ戦開幕 男女ともに苦しいスタート/関東大学1部リーグ戦
全日本学生選手権(以下、インカレ)から早1週間。ついに関東大学1部リーグ戦(以下、リーグ戦)が開幕となった。今年度は男女第1戦のダブルスのみを開幕日に一緒に行うという昨年度とは異なる形でのスタートとなり、女子は慶大、男子は法大との初戦を迎えた。女子は昨年度の王者慶大を前に勝利を挙げることができず、男子はD3の横田大夢主将(政経4=足利大付)・飯田翔(商3=足利大付)組が勝利を挙げるも勝ち星を重ねることができなかった。男女ともに第1戦の勝敗は残りのシングルスへと託された。
◆8・25~9・8 第59回関東大学女子1部リーグ戦
▼8・25 第1戦対慶大(有明テニスの森) ※途中経過
D1吉田華・鈴木渚組 1{3―6、7―6、5―10}2 大川・堤組○
D2南口・五十嵐組 0{1―6、1―6}2 大橋・中島組○
◆8・25~9・7 第77回関東大学男子1部リーグ戦
▼8・25 第1戦対法大(有明テニスの森) ※途中経過
D1村田・山中組 0{1―6、2―6}2 大田・加藤木組○
D2副田・松本組 0{5―7、3―6}2 山田・原田組○
○D3横田・飯田組 2{6―2、6―2}0 新井・大西組
【女子D1吉田華菜子(法4=仁愛女子)・鈴木渚左(国際3=野田学園)組VS大川美佐・堤華蓮組】
「絶対に1本取るという気持ちで臨んだ」(吉田)。前の試合のD2が悔しくも負けに終わり、何とかチームを勢いづけるための1勝をつかむべく気合十分に挑んだ吉田・鈴木組。両者ともに自身のサービスゲームをキープし合う展開で試合は幕を開ける。3ゲーム目に明大がブレークに成功し先に流れをつかむかのように思えたが、すぐさま相手に3ゲームを連取され逆に試合の主導権を握られる。「簡単なミスやもったいないミスが続いてしまった」(吉田)。その後1ゲームを取り返すも相手の勢いを止めることはできず。ゲームカウント3―6で第1セットを落とした。
「一度頭をすっきりさせて切り替えることができた」(吉田)。セット間でしっかりと気持ちを切り替えた吉田・鈴木組は、第1セットの流れを引きずることなく第2セットへ。第2セットは両者一歩も譲らない攻防を見せ互いにゲームを重ねていき、ゲームカウント6―6でタイブレークへと突入する。「自分たちらしい、いい形に持っていくことができた」(鈴木)と2人の強みを生かした自分たちから攻めていく積極的なテニスで、一気にカウントを広げていく。そのまま相手に反撃を許すことなくタイブレークを7―4で獲得し第2セットを取り返した。
そして迎えた10ポイントタイブレークで行われる勝負のファイナルセット。何とか先に得点を重ね流れをつかみたい2人だったが、第1セットと同様にミスを続けてしまいリードされる展開に。「自分たちのミスから一気に離されてしまったのが敗因」(鈴木)。相手との点差を縮めることはできずファイナルセットを5―10で落とし、最終スコア1―2で敗戦。チーム一つ目の白星はシングルスへと託す結果となった。
【男子D3横田主将・飯田組VS新井翼・大西洋平組】
(写真:ハイタッチをする横田(左)・飯田組)
開幕戦にふさわしい大きな1勝をもたらした。第1セットの開幕直後、いきなり試合が動く。「勢いづける感じでブレークできた」(横田)。相手のサービスをストレートに返すなど強気のプレーで3ゲームを連取。続く第4ゲームも、サービスで相手を崩し前衛のボレーで確実に点を重ね、相手に流れを渡すことなく6―2で第1セットを手にした。勝負の第2セット、第1ゲームを相手のダブルフォルトを好機にジュースに持ち込むもブレーク失敗。「1本取りきれればブレークというところで何回か落としてしまった」(飯田)。しかし着実にキープを重ね、3―2で迎えた第6ゲーム。横田が足を痛めるも「代わりに飯田選手が動いてくれた」(横田)。同校出身で飯田が1年生の時からペアを組む横田・飯田組。互いへの信頼とコンビネーション力でピンチを切り抜け、そのまま3ゲーム連取。6―2で見事勝利を収めた。
試合後のインタビューで飯田は「今年が(横田)大夢さんと組んで出ることができる最後の団体戦。全部勝って無敗で終わりたい」と語った。どのペアにも負けない信頼と息の合ったプレーで強敵へと挑み続ける。
次戦はシングルスが行われる。「第1戦の法大戦は絶対に勝ちたい」(横田)。男女ともに勝ち目はまだ残っている。王座に向けて躍進する明大から目が離せない。リーグ戦はまだ始まったばかりだ。
[久保田諒、保坂啓太郎]
試合後のコメント
吉田華
――シングルスに向けての意気込みをお願いします。
「0―2という結果になってしまったんですけどまだ勝敗はついていないので、シングルスで自分もしっかりと1本取って、チーム全員でまた気持ちを新たに頑張りたいと思います」
副田温斗(営4=四日市工)
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「勝たないといけない試合だったのにそれを落としてしまったのが悔しいです。リーグ戦では一勝が、チームにとって命になってくるので、悔しい試合というか、もったいない試合をしてしまったなと思います」
横田主将
――主将としてどのような思いでリーグ戦に臨んでいますか。
「今日でダブルスは終わってしまったんですけど、法大戦は絶対勝ちたいという思いがあります。理由としては、昨年度のリーグ戦の法大戦で最終戦の1勝差で負けるという悔しい負け方をしたので、なんとしてでも今回の法大戦は勝ちたいです。この法大戦が勝てたら絶対に上位、そして王座(全日本大学対抗王座決定試合)出場というところに手が届くと思っているので、まずは初戦の法大戦をなんとしても勝ちで終わりたいと思っています」
鈴木渚
――今試合を振り返っていかがですか。
「ここ最近のダブルスの中では1番いい動きができていたんじゃないかなと感じています。第2セットのタイブレークはすごく私たちらしい、いい形に持っていくことができて、 ファイナルセットは(吉田)華菜子さんも言った通り、3―1からカウントを離されてしまったのが今回の負けの原因だと思うので、そこをしっかりと2人で話し合って次に向けてやっていけたらいいなと思います」
飯田
――今後のダブルスの目標をお願いします。
「1年生から組んできたダブルスで、今回が(横田)大夢さんと組んで出る最後の団体戦なので、全部勝って無敗で終わりたいと思います」
松本洵(法2=松商学園)
――リーグ戦の目標を教えてください。
「僕は今回がリーグ戦デビュー戦で結構緊張したんですけど、楽しむことを僕の中でテーマにしています。去年ケガでずっと出られなくて悔しい思いをしたので、テニスができていることに対しての感謝の気持ちを忘れずに、楽しんでプレーしようと思っています」
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