
波乱の3日目 女子4人がベスト16に駒を進める/全日本学生選手権3日目
強風が吹く中、全日本学生選手権本戦(以下、インカレ)3日目が行われた。明大勢は女子がシングルス2人、ダブルス2組がベスト16進出を決めた。一方、男子は単複ともにベスト16入りを果たせずに今大会から姿を消した。
◆8・14〜20 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)
▼8・17
[男子シングルス3回戦]
鈴木久 0{2―6、6―7}2 石井(中大)◯
[男子ダブルス1回戦]
◯太田・村田組 2{7―6、6―0}0 稲田・宮﨑組(立大)
[男子ダブルス2回戦]
横田・飯田組 0{6―7、4―6}2 髙妻・山本組(筑波大)◯
副田・山中組 1{3―6、6―2、5―10}2 中村・井戸垣組(関大)○
太田・村田組 0{2―6、2―6}2 手嶋・石垣組(日大)◯
[女子シングルス3回戦]
○吉田華 2{6―2、6―2}0 西尾(筑波大)
○鈴木渚 2{6―2、6―4}0 齋藤(亜大)
[女子ダブルス2回戦]
○南口・五十嵐組 2{4―6、6―2、10―6}1 山﨑・長谷川組(亜大)
◯吉田華・鈴木渚組 2{6―2、6―3}0 山田・穴田組(駒大)
丸山・藤永組 0{1―6、3―6}2 神鳥・齋藤組(早大)◯
【男子シングルス3回戦:鈴木久統(政経3=湘南工科大付)VS石井涼太(中大)】
「チャンスが来たらどんどん攻めていくことを意識した」。ベスト16進出を懸け、試合前から積極的な攻めの姿勢を意識していた鈴木久。その言葉通りに試合開始早々から強烈なフォアハンドのストロークで攻め込み、1ゲーム目から相手のサービスゲームをブレークする。しかし、相手も簡単に試合の主導権を握らせてはくれない。直後の2ゲーム目をすぐさま取り返されブレークバックを許してしまう。何とか先に勢いに乗りたい鈴木久であったが、そんな思いとは裏腹にその後の3ゲームも相手に連取される展開に。「自分のやりたいプレーを明確にできず、プレーに迷いがあってミスをしてしまった」。そのまま反撃することはできず、第1セットを2―6で落としてしまう。
何とか先に流れをつかみたい第2セット。第1セットのミスを引きずることなくしっかりと気持ちを切り替えた鈴木久は、試合序盤の強気の姿勢を取り戻し連続で最初から2ゲームを獲得。「第1セットの課題を踏まえて、相手の打ってきたボールに対してカウンターで攻めることを軸にテニスをするようにした」。その作戦が功を奏し強烈なカウンターショットで次々と得点を重ね、ゲームカウントを4―2にする。直後に相手もゲームを取り返してくると、両者一歩も譲らぬ試合運びで勝負はタイブレークへ。タイブレークでも弱気にならず、意識していた強気の姿勢でネットプレーなども織り交ぜ果敢に攻めていく。しかし、最後は相手の深いショットへの返球が思うようにネットを越えず。このタイブレークを6―8で落とし、最終スコア0―2で敗戦。鈴木久のインカレはシングルス3回戦で幕を下ろした。
今大会の目標をベスト4としていた鈴木久。そのため3回戦敗退という結果は悔しさの残るものとなった。インカレ直後の8月末には、関東大学男子1部リーグ戦(以下、リーグ戦)を控えている。「リーグ戦では必ず全勝してチームに貢献したい」。インカレでの悔しさをバネに、リーグ戦では彼がチームを勝利へと導くに違いない。
【女子ダブルス2回戦:南口亜美(国際4=野田学園)・五十嵐唯愛(政経2=四日市商)組VS山﨑郁美・長谷川采香組(亜大)】
(写真:ハイタッチをする南口(左)・五十嵐組)
シードのため2回戦からの参戦となった南口・五十嵐組。対戦相手は「どういうプレーをしてくるのか分からない」(五十嵐)と実力は未知数であった。その言葉通り、第1セットは相手の攻めの姿勢に翻弄(ほんろう)されてしまう。ロブでかわすなど食らいつこうとするもスキを突かれ、4―6でこのセットを落とした。
反省を生かし、第2セットは「もっと積極的にいこう」(南口)とプレースタイルを切り替えることに。引かないプレーをモットーに、自分たちから試合展開を作っていった。この姿勢が功を奏し、1ゲーム目からブレークに成功。その後も深いラリーから相手の前衛を狙った速いショットなど緩急のあるストロークで流れを引き寄せていく。見事な連携も光り、このセットを6―2で奪取した。
「どのセットよりも強気なプレーを心がけた」(五十嵐)。迎えたファイナルセットも変わらず積極的なショットで相手のミスを誘い、最初から4ポイント連続先取に成功。その後は交互に点を取り合う展開となるも、さえたストロークと勢いのあるボレーで相手に点差を縮めさせない。多くの明大関係者が見守る中、10ポイントタイブレークを10―6で制し見事勝利。3回戦へと駒を進めた。
試合中にプレーを修正し実践するなど確かな成長が見られた南口・五十嵐組。次戦に向けては「自分たちのプレーができたらいい」(南口)。抜群のコンビネーションと積極的なプレーで、次戦も必ずや白星をつかみ取る。
大会もいよいよ後半戦。昨年度の最高成績がベスト4であった明大男子は、3日目にしてまさかの単複全員敗退という結果に。明大勢の上位入賞への望みは残る女子4人に託された。さらなる強敵を前に、明大女子はどのように立ち向かうのか。ベスト8進出を懸けた熱い戦いが、翌日の四日市で待っている。
[久保田諒、高橋佳菜]
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