女子シングルス2人が1回戦突破/全日本学生選手権1日目

2023.08.15

 学生日本一を決める暑い夏がやってきた。全日本学生選手権本戦(以下、インカレ)が開幕し、初日は明大から女子シングルス3人が出場。接戦にもつれ込むも2人が勝利をつかみ取り、2回戦進出を決めた。

 

◆8・14〜20 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)

▼8・14

[女子シングルス1回戦]

  南口 1{6―3、4―6、8―10}2 砂田(法大)

 五十嵐 2{6―0、6―7、10―5}1 松本(北大)

 丸山 2{6―1、6―4}0 高岡(関学大)

 

 【女子シングルス1回戦:南口亜美(国際4=野田学園)VS砂田未樹(法大)】

 善戦するも勝利を収めることはできなかった。予選を勝ち上がり、初めてシングルスのインカレ本戦出場を果たした南口。相手は力強いストロークを得意としており苦戦を強いられたが、さまざまな球種を織り交ぜ「相手のタイミングをずらすというか、ただ素直にラリーしないように心がけていた」。ゲームカウント3-3の場面では「相手も結構乱れてきていたので、ここが勝負だなと思った。粘るばかりじゃなくて、打ち切っていこうと思いそこがうまくはまった」。ここでブレークに成功するとそのままゲームを連取していき、第1セットを6-3で獲得した。

 

 第2セットに入ると「攻めの守りじゃなくて、下がって守ってしまった。前に入るところをなかなか入り切れずにチャンスを逃して相手のペースになってしまった」。5回に及んだジュースを取り切れないなど、自身に流れを引き寄せることができず第2セットを落としてしまう。迎えた第3セットは10ポイントタイブレークでの勝負となった。一時は4ポイント差をつけられたものの、今大会に向けて強化してきた粘りを見せつけ食らいつく。「しっかり走って粘れるように結構追い込んでやってきた」。相手のミスを拾いながら1ポイント差まで追い上げるも、あと一歩及ばず勝利を逃すこととなった。

 

 このあと南口にはダブルスの試合が残っている。「ダブルスは昨年度ベスト16だったので、それを超えられるように、ベスト4以上を目指してやっていきたい」。気持ちを切り替え、今後はダブルスでの目標達成に向けて突き進んでいく。

 

【女子シングルス1回戦:丸山愛以(商2=四日市商)VS高岡鈴蘭(関学大)】

 危なげなく勝利を収め、2回戦へ駒を進めた。春の関東学生トーナメントでは手首のケガに悩まされ2回戦敗退となったが、今大会ではテーピングやストレッチを駆使し万全を期してきた。予選2回戦ではフルセットに及ぶ死闘を勝ち抜き、本戦1回戦に臨んだ。

 

 開始早々、得意のフォアハンドを生かし3ゲームを連取。「フォアが武器なので、思い切りよくパワーで打ち抜く練習をずっとしてきた」。練習の成果を発揮し、大きく引き離すと、勢いそのままに6-1で第1セットを奪った。

 

 第2セットは相手の逆回転がかかったスライスショットに苦戦。スライスショットは球が弾まないため「自分が前に入ってボールをつぶすことを意識した」。弾まない球に対して一歩前に踏み込み、得意のフォアハンドで畳みかけた。一進一退の攻防が続く中、コートチェンジの際にはベンチでノートを取る丸山の姿が。「集中しているとプレーが分からなくなってしまうのですが、メモを書くことで良かった点とか、もっとこうした方がいいとかを思い返せるので、頭を整理して次のポイントに入るということがうまくできたと思う」。プレーを冷静に分析し、ラリーの主導権を握っていく。最終ゲームはストレートで相手を下し、6-4で見事勝利を収めた。

 

 本戦初日は女子シングルス第1回戦の3試合が行われ、うち2人が2回戦に駒を進めた。今年度のインカレ本戦では明大庭球部から女子シングルスにはシードを含む4人、女子ダブルスに3組、男子シングルスに3人、男子ダブルスに3組が出場する。明大勢の躍進に期待だ。

 

[萩原彩水、春木花穂]

 

試合後のコメント

南口

――相手のどのあたりを狙っていきましたか。

 「(相手は)フォアがすごく得意だったので、バックに入れられるようにしました。バックハンドの高いところを狙って簡単に1本で決められないようにというのは意識していました。あとは下がらせたら浅いボールも使ったりとか、外に出してみたりして狙っていきました」

 

――サーブは速くて難しかったと思います。どのような形で対処しようとしましたか。

 「結構勢いがあったので、そのままストロークを打たないでスライスで返すようにしました。威力のあるボールを利用してリターンしていくことができたので、そこはすごく良かったです。リターンミスも相手のナイスサーブ以外はあまり目立たなかったなと思います」

 

――今大会に向けて強化してきた部分はありましたか。

 「振り回しの練習をして、しっかりキャッチするというところを強化してきました。私はそこまで自分から打ちにいくプレーではなくて、相手のボールを利用しながらカウンターをしていくというプレーなので、しっかりと走り込んでとりあえず粘れるようにしました。そこは結構追い込んでやってきていて、少しは生かせたんじゃないかなと思うので良かったです」

 

丸山

――予選から本戦まで勝ち上がってきましたが、いかがですか。

 「予選の2回戦は本当にギリギリの戦いというか、強い相手でした。最近勝てなくて少し自信がなくなっていたんですけど、振り切ることと前に入ってしっかり打つことを気にしてやっていて、そこで1ポイントずつ取れてきたので、その積み重ねで勝てて良かったなと思います」

 

――シングルス2回戦への意気込みをお願いします。

 「次の試合の相手とは結構やっていて、本当に負け続けている相手です。固くなりすぎず、相手のプレーもよく知っているので、分析しながら明日、明後日に向けて臨みたいと思います」