
(男子)大島のシーズン開幕 エンターテイナーは今年も健在/げんさんサマーカップ
8月11日、木下カンセーアイスアリーナにてげんさんサマーカップ2023が開幕した。初日の男子SP(ショートプログラム)には、堀義正(商4=新渡戸文化)、大島光翔(政経3=立教新座)が出場した。今シーズン初の実戦となった大島は5位、堂々たる演技を見せた堀は29位につけた。
◆8・11〜14 げんさんサマーカップ2023(木下カンセーアイスアリーナ)
「夏の大会なので、気負わず思い切りできればいいかなと思って臨んだ」。〝スタァ〟の愛称を持つ大島のシーズンが開幕した。新プログラムとして披露したのは『The Super Mario Bros. Movie』。スーパーマリオブラザーズの映画公開にちなみ、この曲を選択した。冒頭では踏み切りから着氷まで完璧なトリプルアクセルを決め、演技を勢いづける。その後の2本のジャンプもしっかりと着氷し、得点を重ねていった。演技終盤、曲調の変化とともに大島のエンターテインメント性が発揮される。観客席からは手拍子が起き、会場全体のボルテージが上昇した。「観客の方自身で楽しめる箇所を見つけてもらえたらなと思っている」。今年はどのように楽しませてくれるのだろうか。大島の想像を超えた演技に期待がかかる。
(写真:華麗な滑りを見せた堀)
「いい挑戦ができた」。そう語るのは今シーズン2回目の実戦となった堀。 序盤の3回転サルコウやシットスピンを滑らかにこなし、観客席から熱い視線を浴びる。しかし、演技中盤のダブルアクセルでは回転数が多くなり転倒してしまう。それでも「トリプルアクセルをすることに向けて考えるならば、前向きに捉えてもいい」と述べた。頼もしい主将は次のステップへと歩み始めていた。今大会では緊張と気持ちの高揚を制御できず、理想とする演技で終えることができなかった。この先は、メンタル面のコントロールがさらに重要となるだろう。堀のラストシーズンはまだ始ったばかりだ。
今大会では多くの観客が訪れ、歓声が響く場面が多くあった。「全身で歓声を受け取れる感覚がすごくするので、身に染みる感じがした」(堀)。今後も声援を胸に挑み続ける。彼らの活躍から目が離せない。
[髙橋未羽]
試合後のコメント
大島
――本日の演技を振り返っていかがですか。
「普段夏の試合にあまり参加しない方なので、シーズン初戦を夏に迎えたっていうのは、自分でも新鮮な気持ちで、関西の試合ってことで、アウェー感も感じながら、緊張した試合になったかなと思います」
――曲調が変わったときに観客席が沸いていましたが、このような反応は耳に届きましたか。
「届きました。やっぱりそういう拍手をくださったりしたのが本当にありがたいですし、自分としては自信を持って今後も練習に挑めるかなと思います」
――今大会の目標を教えてください。
「順位としての目標は立ててはいないんですけど、点数としてSPとFS(フリースケーティング)合計220点を目標にして臨んでいます」
堀
――関東学生有志大会から重点的に練習してきた部分はどこですか。
「プログラムの滑り込みをやってきて、この間の試合はプログラムを作って間もない間に試合に臨んでしまったので、浮ついた部分とかもありました。そこを抑えるためにも重点的に滑り込みをして試合に来ました」
――あと1カ月ほどで本格的なシーズンが始まりますが、プログラムが身に付いてきた感覚はありますか。
「この2週間でやってきたことっていうのは、ただ単に滑っているだけではなくて1ワークを一つ一つ見直しながら滑るという練習方法をしてきたので、そういう練習方法をすると体がだんだん覚えてきます。今はまだプログラムを踊っている段階なんですけど、体が勝手に動くようになったら他のところにも意識を加えられるようになると思うので。2週間でここまで身に付けられたなら、1カ月だったら多分なんとかなるかなというふうに思います」
――次戦以降に向けて意気込みをお願いします。
「パンクしない練習をすることは大事だと思っていて、あとは意識の問題とかも変えていきたいなと思っています。まずは僕が取り掛かるのはジャンプのパンクの改善です。それをするための意気込みというか、覚悟みたいなのをちゃんと自分の中で見定めることが大事だと思っています」
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