4年ぶりの開催 大盛況の中勝利を収める/高麗大学・明治大学定期戦

 今年度で第50回を迎え、韓国・高麗大との伝統ある定期戦が開催された。久しぶりの開催だけに、会場は多くの観客やチアリーディング部の応援でにぎわう。試合は前半こそ点差を離されたものの、後半は巻き返し見事勝利で終えた。

 

◆8・4~6 第50回高麗大学・明治大学定期戦(明大和泉総合体育館)

▼8・6 対高麗大戦(明大和泉総合体育館)

〇明大59{13―15、6―14、23―16、17―8}53高麗大

 

 スターターは、PG平松克樹(情コミ3=福岡大大濠)、SG森田稀羅(営1=北陸学院)、SF田邉太一(情コミ4=福岡大大濠)、PF伊藤治輝(政経3=桐光学園)、PF鬼澤伸太朗(国際1=福岡大大濠)。

 

 明大が迎え撃ったのは、韓国からはるばるやってきた高麗大。韓国大学リーグの頂点に立つトップレベルのチームである。試合は、序盤から攻撃的に仕掛けてくる高麗大に負けじと明大も熱くなる。しかしリバウンドを取り切れず、相手に得点の機会を多く与えてしまう。第1Qでは13―15と何とか食らいついたものの、第2Qでは点の取れない苦しい時間が続いた。ターンオーバーからの失点が増え、ゲームの主導権を完全に握られる。徐々に点差は開いていき、19―29で前半を折り返した。

 

 後半に入ると、前半の流れとは打って変わって明大のバスケットがさく裂。オールコートプレスのスキを突いた圧巻のパス回しで得点につなげていく。また「一人だけで完結しないように全員でリバウンドを取ることを意識した」(PF結城智史・営4=土浦日大)と強い連携が功を奏し、着実に相手の背中に迫った。スピード感あふれるプレーに、会場は歓声に包まれる。明大の勢いは止まらず、第3Q終了時にはわずか3点差まで詰め寄った。続く第4Qはお互い点の奪い合いとなったが、田邉の3Pシュートで一歩リードする。その後も最後まで白熱した展開が続いたが、そのまま点差を守り抜き59―53で試合終了。4年ぶりの開催となった定期戦は、明大の勝利で幕を閉じた。

 

 明大の連携と修正力が光った今試合。また「代表などに入っていない限り、海外のチームとやる機会は少ない。この2日間で得られたものはとても多かった」(田邉)とこの貴重な機会に収穫もあったようだ。今月下旬には関東1部リーグ戦(以下、リーグ戦)が開幕する。今回の経験を糧に、1部リーグでのしれつな戦いを勝ち抜いてほしい。

 

[尾﨑陽菜]

 

試合後のコメント

田邉

――試合を振り返っていかがでしたか。

 「前半はこの会場の空気感に飲まれてしまって自分たちのプレーができなくて、点数が伸びなかったり簡単なミスをしたりしてしまいました。そこを後半から修正して、いい流れから自分たちのプレーに持ち込んでしっかり走ることができたので、練習していることを出せた点は良かったと思います」

 

――高麗大と対戦してみていかがでしたか。 

 「やはり日本は、最初は相手がどのような戦術をしてくるかや様子を見ながら徐々に合わせていくというチームが多いのですが、韓国の高麗大は最初から自分たちのプレーをガツガツやってきて、そこが日本のチームとの大きな違いかなと思います」

 

――この夏に強化することは何ですか。

 「後半から徐々に自分たちのプレーが出始めてエンジンがかかってくるということが多いので、それを後半からではなくて、練習の始めや試合の始めから自分の100パーセントの力を出せるように、日頃の練習からやっていく必要あるのかなと思います」

 

結城

――定期戦を開く目的としてはどのような点にありますか。

 「国際試合ならではの雰囲気を体験できるのは大きな意味を持つと思いますし、今後日本の大会でこの強度でやればどのチームともいい試合をできると思います」

 

――観客が多くいることでいつもの試合とどのような違いがありましたか。

 「僕自身たくさんいることにびっくりしてしまって結構緊張した部分がありましたが、後半はその声援を力に変えてリズムを取り戻せたのではないかと思います」

 

――リーグ戦までに取り組んでいくことは何ですか。

 「1部で勝つためには、留学生をいかに攻略するかというのがカギだと思います。日本人ならではのディフェンスバリエーションなどを駆使して、オフェンス面よりもディフェンス面での意識を高く持っています」