
競泳最終日 松元のリレーが決勝で健闘し終幕/世界選手権2023福岡大会
最後まで日本勢が戦い抜いた。7月23日に始まった世界選手権2023福岡大会(以下、世界水泳)の競泳は30日に最終日を終えた。この日は男子400メートルメドレーリレーに松元克央選手(令1政経卒・現ミツウロコ)らが出場。日本チームは午前の予選を全体の7位で通過し、同日夜の決勝へ臨んだ。決勝ではハイレベルな戦いが繰り広げられる中、日本勢も実力者たちが挑み健闘を見せた。最後はチームとして世界6位入賞を果たし、このレースをもって今大会の競泳男子のレースが幕を下ろした。
◆7・14~30 世界選手権2023福岡大会(マリンメッセ福岡A館他)
◆7・30 最終日
▼男子400メートルメドレーリレー予選
7位 日本 3分32秒36
▼男子400メートルメドレーリレー決勝
6位 日本 3分32秒58
※リレー出場選手
入江(イトマン東進)、渡辺(トヨタ自動車)、水沼(新潟医療福祉大学職員)、松元選手
今大会、競泳日本勢は苦戦を強いられた。世界のレベルは若手を中心に急上昇を遂げており、日本代表は予選突破も容易ではなかった。日本の自由形エース・松元選手もそうした苦戦を強いられた選手の一人だ。2019年の世界水泳において男子200メートル自由形で日本人初の銀メダルを獲得したものの、2021年の東京五輪ではまさかの予選敗退。そこから渡英し筋力トレーニングに励むなどの強化を図り、今年4月の選考会では100メートル自由形で日本新記録を樹立するなど見事な復活劇を果たした。そんな松元選手には今大会、パリ五輪も見据えた〝復カツオ〟の泳ぎが期待されていた。
しかし今大会が幕を開けると、競泳初日にリレー種目で予選敗退。2日目は男子200メートル自由形において準決勝のスイムオフで敗退し、4日目の男子100メートル自由形で予選敗退を喫した。22年ぶりの自国開催である今大会を簡単に終わらせるわけにはいかない松元選手は、6日目の男子100メートルバタフライ準決勝でついに決勝進出。7日目の決勝では6位となり「これ以上はないほど力を出し切った」と笑顔で個人種目を終えていた。
そして迎えた最終日は、男子400メートルメドレーリレーに自由形の第4泳として出場。予選では組6位であったものの、全体の7位で決勝に進出した。同日夜には決勝レースが男子最後のレースとして行われ「悔いの残らないように泳ぎ切りたい」との思いで挑んだ。レースでは終始メダル争いにこそ加われなかったものの、最後は意地の6位入賞。松元選手ら日本チームは大歓声の中、プールサイドを後にした。
今大会は競泳の終了をもって、17日におよぶ日程を終えた。22年ぶりに開催された世界水泳福岡。各競技にて熱戦を繰り広げた選手たちは、多くの人に感動を与えた。今大会を経て選手たちが今後どのような道を歩んでいくのか、これからも注目していきたい。
[渡辺悠志郎]
試合後のコメント
松元選手
予選後
――今大会にはいろいろな思いがあったと思いますが、最後もう1レースあります。
「本当に後味を良くしてこの世界水泳福岡を終わらしたいと思っているので、決勝をみんなで悔いの残らないように泳ぎ切りたいなと思います」
決勝後
――決勝を終えていかがですか。
「本当にこの歓声を楽しみながら泳げたのかなと思います」
関連記事
RELATED ENTRIES