慶大との接戦制す 3位でリーグ戦閉幕/関東大学2部リーグ戦

2023.07.09

 2部リーグ最終戦の相手は勝利数で並ぶ慶大。勝った方が3位を手にする重要な試合となった。堀太虎(商3=花咲徳栄)、田中優輝主将(商4=保土ヶ谷)、岡村魁星(文4=奈良朱雀)が白星を挙げ、3勝3敗の接戦に。勝負は1年生の藤山成悟(商1=上市)に託される。すると開始わずか35秒で相手をキャンバスに沈め、チームを勝利へと導いた。

 

◆5・13~7・8 第76回関東大学2部リーグ戦(後楽園ホール)

▼7・8 対慶大戦(後楽園ホール)

◯明大4―3慶大

▽ライトフライ級

小沼(1回・RSC)山﨑◯

▽フライ級

◯堀(3回・RSC)久恒

▽バンタム級

◯田中(WP5―0)安部

▽ライト級

渡辺(WP1―4)李◯

▽ライトウェルター級

◯岡村(2回・失格)大矢

▽ウェルター級

奥山(WP1―4)石井◯

▽ミドル級

◯藤山(1回・KO)法木

 

 2勝2敗で迎えたリーグ最終戦。慶大との3位を懸けた直接対決となった。応援団やOBの歓声が響く中、1番手で登場したのは小沼夢有人(情コミ4=明大中野)。4年生として最後の試合であったが、相手の勢いに押され第1RでRSC負けと悔しい結果に終わった。続く2番手にはこれまでリーグ戦無敗のエース・堀が登場。「圧倒して勝つことができた」と試合開始直後から、相手のパンチをほとんど受けることなく力の差を見せつける。第2Rと第3Rでダウンを奪い、第3R1分26秒でRSC勝ちと試合を振り出しに戻した。

 

 3番手で登場したのは、小沼と同様学生最後の試合となる田中。両者とも慎重な立ち上がりを見せたが、離れ際に強烈なパンチを当てるなど試合を優勢に進める。「体調があまり良くなくて心配だったけど、最後は気持ちで勝ち切った」(田中)。第3Rにはリング中央で両者足を止めての打ち合いなど、激しい試合となったが5―0の判定勝ちで勢いをもたらした。その後はライト級の渡辺と、ウェルター級の奥山が気持ちの入った戦いを見せるも1―4の判定負け。ライトウェルター級の岡村は相手の反則による失格で勝利をつかんだため、3勝3敗と日体大戦と同様、1年生の藤山に命運が託された。

 

 「少し力みも見られたけど、最後はしっかり決めてくれた」(西尾忠久監督)。試合開始のゴングと共に、捨て身の攻撃に出てきた相手をいなすと、第1Rわずか35秒。「当てた瞬間に相手が沈んでいくのが分かり、勝ったなと思った」(藤山)。強烈な右ストレートを顔面にヒットさせると、そのまま相手は立ち上がれずKO勝ち。最終戦のプレッシャーをものともせず一瞬で勝負を決め、チームの勝利を決定付けた。

 

 「3部から上がってきたばかりのチームであったが、強さを示せたと思う」(田中)。2部への昇格後、初のリーグ戦であったが結果は3勝2敗で3位。さらには堀が2部リーグ最優秀選手に選ばれるなど、上位リーグでも戦える実力を証明した。「接戦を制することができたので、来年も更なる高みを目指して頑張りたい」(堀)。今回のリーグ戦で4年生は引退となるが、堀や藤山をはじめとする下級生も多く残る明大ボクシング部。創部100周年を迎える来年には1部昇格を決め、古豪復活となるか。今後の活躍に目が離せない。

 

[倉田泰]

 

試合後のコメント

西尾監督

――今年度のチームはいかがでしたか。

 「今年の4年生は厳しくという感じではなく、いい雰囲気でチームをまとめてくれました。来年は今年を超える成績を残せるように頑張りたいと思います」

 

田中

――主将としてはどのようなことを意識していましたか。

 「先輩後輩仲良く、楽しく練習ができるように意識していました。背中で語るじゃないですけど、まずは自分が勝って主将としてチームを引っ張れるように頑張りました」

 

――ボクシング部での活動はいかがでしたか。

 「本当に監督、コーチ、先輩、後輩に恵まれて、すばらしい環境でボクシングができて幸せでした」

 

――今回のリーグ戦を振り返っていかがでしたか。

 「減量も大変だったんですけど、それを乗り越えて技術的にも精神的にも成長できたかなと思います」

 

藤山

――今回のご自身のプレーはいかがでしたか。

 「気持ちの強い相手でしたが、それに負けないように自分のボクシングができたかなと思います」

 

――今後に向けての意気込みをお願いします。

 「次は個人の全日本選手権があるので、それに出場できるようにまずは予選を勝ち抜きたいと思います」

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