勝負強さ見せた 2人が銅メダル獲得/東日本大学対抗選手権

 巻き返しを図る大会2日目は2人の選手が出場した。81キロ級の足立涼馬(法4=舞子)は課題が見えながらも、トータル3位と今大会明大勢初の表彰台に登る。89キロ級に出場した道畑陽識(政経3=常翔学園)はスナッチ、ジャークともに自己新を更新。足立に続いて3位入賞を果たした。

 

◆6・30~7・2 第51回東日本大学対抗選手権(日大生物資源科学部体育館)

▼81キロ級

3位 足立(S125 J155 T280)

▼89キロ級

位 道畑(S131 J160 T291

※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル

 

 大会初日からの悪い流れを断ち切ったのは足立だった。「アップから調子が良かった」という言葉通り、スナッチでは5月に行われた全日本学生個人選手権(以下、学生個人)の記録を上回る125キロを挙上。3本目は落としてしまったものの、表彰台射程圏内の4位につける。しかし続くジャークで窮地に立たされる。「体力、集中力が欠けてしまった」と最初の2本を連続で失敗。そんな中「ゼロでもいいから思い切りやってこい」という監督やコーチからの言葉が足立の力となった。迎えた3本目、バランスを崩しながらも何とか耐え抜き155キロを成功。これによりスナッチから一つ順位を上げトータルで見事3位入賞を果たした。

 

 試合後「いつもより緊張していた」と話した道畑だったが、そんな様子をみじんも感じさせないほど堂々とした試技を見せた。スナッチは1本目から順調に挙げていき、3本目では131キロに挑戦。落ち着いた試技で自身未到の130キロ台を挙上し喜びを爆発させた。スナッチの結果を受け気持ちに余裕が出てきた道畑は、ジャークでも好記録を連発。1本目から自己ベストを超える151キロを挙げると続けて2本目も成功させた。さらなる高みを目指し挑んだ3本目。「根性で何とか(自己新を)出した」と気迫あふれる試技で160キロの大台を挙げ切る。6本全て成功と抜群の安定感を見せ、銅メダルを獲得した。

 

 「団体戦は責任重大」(道畑)と独特な緊張感の中での2人の好記録は、チーム全体の士気を上げたに違いない。大会最終日には学生個人で優勝した川上直哉主将(政経4=尼崎工)や寺西洸志郎(営3=滑川)をはじめ、4人の選手が出場予定だ。この波に乗って目標とする団体3位はつかむことができるのか。チームの力が試される。

 

[高橋佳菜]

 

試合後のコメント

足立

――ジャークで2本失敗した後、監督やコーチからどのような言葉を頂きましたか。

 「落としてもいい、ゼロでもいいから思い切ってやってこいって感じで言われていたので、その言葉に励まされたというか、背中を押してくれました」

 

――試技全体を振り返っていかがでしたか。

 「最近なかなか成功できない試合が続いていたのでスタートは無理せず着実に挙げようと思っていたんですけど、その目標自体が達成できていないのでそこは反省してまたインカレに向けて練習していきたいと思います」

 

道畑

――6本成功についてどのように考えていますか。

 「大学入ってからいろんな試合をしてきて初めて6本成功しました。それを東インカレでできたことをすごく嬉しく思います」

 

――3位入賞という結果はいかがですか。

 「6本成功でやっと3位とまだ余裕がないので、そこを安定して上の順位を狙えるようにしたいなと思いました」