
王者・早大に善戦も準決勝敗退 ベスト4で東日本インカレ閉幕/東日本大学選手権
4年ぶりに勝ち進んだ準決勝では春季関東大学男子1部リーグ戦(以下、春季リーグ戦)の王者・早大と対戦。第1、2セットは落としてしまうも、多彩な攻撃で第3セットを獲得。敗北に終わったが、早大に引けを取らない戦いぶりを見せた。
◆6・21~24 第42回東日本大学選手権(墨田区総合体育館他)
▼6・23 対早大戦(墨田区総合体育館)
明大1{23-25、16-25、25-23、23-25}3早大○
<スターティングメンバー>(ローテーション順)
OH佐々木駿(商2=土浦日大)、MB黒澤孝太(政経2=明大中野)、OP坂本雄大(政経3=市立尼崎)、OH岡本知也(政経3=五所川原)、MB金田晃太朗(政経3=駿台学園)、S近藤蘭丸(文2=東福岡)、Li武田大周主将(政経4=松本国際)
第3、4セット
坂本⇄OH西崎康真(文4=清風)
黒澤⇄MB山田美雄(政経2=東福岡)
第1セットはなかなかサイドアウトが取れず、13-20と早大に先行される。しかしここから流れが変わった。佐々木がレフトに走り込んでスパイクを決めると、次はサーブで乱し、流れたボールを黒澤がコートの奥に返してブレーク。そこから徐々にリードを縮めていく。岡本の強烈なサーブで相手陣を崩し、金田がブロックで仕留めた。これでセットカウントは23―23、流れは完全に明大。だがここでサーブをネットに掛けてしまい、セットポイントを握らせてしまう。何とかしのぎたいところだったが、この局面で水町泰杜(早大)がリベロ・武田からサービスエースを奪う勝負強さを見せ23―25で第1セットを献上した。第2セットは苦しい展開が続いた。前田凌吾(早大)のツーアタックで意表を突かれ2―3に。お返しとばかりの近藤のツーアタックはサイドラインぎりぎりに落ち、得点につながった。しかし第1セットから厳しいマークがつく坂本のスパイクはなかなか決まらず、終始流れをつかめないまま16-25の大差でこのセットを落とした。
後がなくなった明大。ここで1セット取れるか。序盤に連続得点を許してしまい、早大を追う展開となる。「大周さん(武田)が『止められてもいいからしっかり勝負していいよ』と言ってくれたので勝負できた」(岡本)。何度も早大の高いブロックに阻まれてきたスパイクがここで決まり、11-11と同点に追い付いた。エース・水町を中心とした単調な攻撃が目立ってくる早大に対し、明大は岡本のバックアタックや山田のブロードなどで多彩に仕掛けていく。迎えた終盤、岡本がスパイクを決め23―23の同点に戻す。「回転のかけ方や狙う所を意識」した練習の成果を発揮し、サービスエースを決めた。タイムアウト明けも集中力を切らさなかった岡本は、今度はノータッチエースで25点目を獲得。大きな盛り上がりの中第3セットを奪取した。
第4セットはサイドアウトを取り合う展開となった。点が決まるまで上げ続ける近藤の強気なトスに応え、西崎が打ち切る。続いて山田がサービスエースを決め23―22に。しかしそこからミスが続いてしまい、3連続得点で早大がこのセットを獲得し試合終了。決勝進出はかなわなかった。
「これまでの練習は間違っていなかったと感じた」(岡本)。素晴らしいレシーブが何度も上がった早大戦。ディフェンスを課題として挙げた春季リーグ戦からの練習が功を奏した。また昨年度からストレートで負け続けていた早大から「1セット取れたことは本当に大きい」(金田)。準々決勝では春季リーグ戦で敗北した順大に勝利し、準決勝では王者・早大とも互角に渡り合うなど、着実な成長を感じさせた。次に控える秋季リーグ戦でも、さらなる飛躍を見せてくれるに違いない。
[上原朋子]
試合後のコメント
武田
――目標と実際の結果はいかがですか。
「早稲田に今日はいい試合をしようというところからまず目標だったけど、やってきたことが出せて実際にいい試合ができました。やっぱりもうちょっとやれたかなとも思うし、もっといい結果が出せたかなと思うので悔しい気持ちはあります」
西崎
――春季リーグ戦との違いは何だと思いますか。
「春はサーブでめっちゃやられて自分たちが思うようなバレーができなかったけど、今回は逆に自分たちがサーブで攻められました。対策以前に自分たちのやることができていたのでいい勝負ができていたのかなと思います」
岡本
――試合を振り返ってみていかがですか。
「早稲田さんはセットを通すにつれてしっかり対策してくるのでなかなかこれまでセットを取れたことがありませんでした。途中からオポジットとレフトを替えたことによって対策しづらかった部分もあったと思うので、いろいろなフォーメーションができる明治の強みが今回セットを取れることにつながったと思います」
金田
――ベスト4という結果についてどう思われますか。
「結局目標は達成できていないので全然満足はしてないんですけど、格上相手に自分たちのバレーがどれくらい通用するかという物差しがわかってきたのでそこはプラスになったのかなと思います」
山田
――試合中に意識したことは何ですか。
「1、2セット目の雰囲気があまり良くなかったので、自分が楽しくやってみんなも乗ってきてくれたらいいなという感じでやりました」
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