光る人馬の絆　三種目総合２位／関東学生三大大会

馬術

2023.06.24

　八ヶ岳の麓、小淵沢で行われた今大会。主将の白石侑也（商４＝江戸崎総合）は、馬場、総合ともに個人２位と大健闘。また総合では２人馬が失権するも残った３人馬が障害で完璧な結果を残し3位に入賞した。

◆６・14～18　関東学生三大大会（山梨県馬術競技場）
▼第58回関東学生賞典障害飛越大会

▽個人

　７位――渡邊〈ペコラM〉

　10位――白石〈カルロッタM〉

　16位――原〈パトリシアM〉

　22位――石川〈プライムローズM〉

▽団体

　２位――明大

▼第58回関東学生賞典馬場競技大会

▽個人

　２位――白石〈ザリーノM〉

　17位――小久保〈明紫〉

　26位――船越〈明桑〉

　35位――石川〈プライムローズM〉

▽団体

　４位――明大

▼第74回関東学生賞典総合大会

▽個人

　２位――白石〈カルロッタM〉

　10位――原〈パトリシアM〉

　17位――石川〈プライムローズM〉

※河内〈ユキタカオーM〉、オプセール〈ルークM〉は失権

▽団体

　３位――明大

▼三種目総合

　２位――明大

　 18日に行われた総合では、明大が団体２位に輝いた。出場したのは、河内美怜（政経２＝昭和女子大学昭和）とユキタカオーM、オプセール乃絵実（商１＝水戸農業）とルークM、原一晴（経営４＝水戸農業）とパトリシアM、石川傑（農４＝北海道浦河）とプライムローズM、白石とカルロッタMの５人馬。最初の種目である馬場では、前回大会で部内最高位の白石が37人馬中36位と苦戦する。「いつもと同じミスをしてしまった」と、本人にとって苦い滑り出しとなった。

　続いて行われたクロスカントリー。ここまで部内１位２位の河内、オプセールは共にゴールが叶わず失権してしまう。「ロングルートがあるところは、もし一度失敗しても戻るなど、とにかくゴールできるようなプランを組んでいたが、プラン通りにはいかなかった。完走することが目標だったが、自分のミスで落馬してしまったので悔しい」（オプセール）。もっと経験を積んで白石主将のようになれたら、と期待のルーキーは前を向いた。また、馬場で「もっと得点が取れる馬だったが、自分が活かしきれなかった」と悔しさを滲ませた原はすべての障害をミスなく走り、個人の順位を上げた。同じく巻き返しを狙いたい白石は、減点０、さらに全選手の中で一番のタイムでゴール。相棒・カルロッタMとの信頼関係が結果につながった。

　総合馬術３種目のうち２種目を終えて団体３位の明大はなんとか順位を上げたいところ。明大は代々障害を得意種目としているが、15日の障害飛越競技大会では各障害を飛び越えきれない場面が多く、どの選手も失点がかさむ苦しい結果に。しかしそこからの調整が功を奏し、総合では３人馬全てがタイム、障害共に減点０の完璧な走りを見せる。順位こそ上がらなかったものの、ひときわ大きな拍手に包まれ戦いを終えた。

　確かな結果を手にしたものの、選手たちはさらに上を目指している。原は障害でパーフェクトな走りを見せたことに手応えを感じつつ、「（パトリシアＭの）体力不足を改善できるよう頑張りたい」とさらなる高みへの意欲を見せた。また、石川は総合障害で減点０だったものの自らのプレーはまだまだという表情。「馬は悪くないと思う。まだ半年しかタッグを組んでないし、（全日本選手権が行われる）半年後にはまた修正できているはず。人間も馬の特徴がわかっているだろうから、ここからコンビを深められればいいと思う」（石川）。全日本学生選手権大会に向け早くも新しいスタートを切った彼らの姿は、初夏の太陽に負けぬ輝きを放っていた。

［橘里多］

試合後のコメント

白石主将

――クロスカントリーは1位でしたが、どんなことを心掛けましたか。

　「（カルロッタMは）クロスカントリーが得意な馬なので、馬を信じて邪魔だけはしないようにやりました」

――秋の全日本選手権に向けて取り組みたいことはありますか。

　「馬のコンディションを整えること、今回悪かったところを改善できるように練習していければと思います」

石川

――3種目でコンビを組んだプライムローズＭの調子はいかがでしたか。

　「3種目も競技を行ったので、最後の方は疲れていました。（調子が）悪すぎるということはなかったので、自分が悪かったかなと思います」

――総合馬術を振り返っていかがですか。

　「馬場も障害も良かったけれど、総合で小さいミスがあった。修正できるミスでもあったし、しなくて良いミスだったので勿体ないなと思います」