段の部、女子の部優勝! 止まらぬ明大の快進撃/第36回東日本学生個人選手権

2023.06.20

 段・級・女子の3つに分かれ、東日本の個人の王者を決める本大会。段の部では井上晴陽(法3=三井)が森川征那(文3=三井)との明大対決を制し優勝、女子の部では、市川由奈(法4=関東学院)が優勝。個人大会でも明大の強さを遺憾無く発揮した。

 

◆6・18 第36回東日本学生個人選手権(中大多摩キャンパス第一体育館)

▼級の部

 長倉――不戦敗

▼段の部

 井上――1位

 森川――2位

 大谷――ベスト8

 大川――3回戦敗退

 野見山――1回戦敗退

 越智、野村、山田――不戦敗

▼女子の部

市川――1位

 

 やはり、明大拳法部は強かった。多くの選手の欠場が見られたが、そんなことは杞憂(きゆう)と言わんばかりの強さを見せつけた。総勢42名がエントリーした段の部を井上と森川が順調に勝ち抜き、決勝戦は明大対決に。「小さい頃から道場も一緒で、お互いのくせは分かっている」(井上)という相手との対決は最後まで互いに譲らない展開となった。開始10秒、さっそく井上の胴突きで1本が決まる。3分ある試合の中で、「早く取りすぎた」(井上)と語るこの1本。その後、2度の警告を受け、互いに1本ずつで残り時間を迎える。向かい合う2人の緊張感は会場中に広がっていた。直後、空気を揺らす笛の音。昨年度は惜しくも決勝で敗れた井上がカウンターから胴への膝蹴りを決め、1年越しに成長した姿を見せつけた。


(写真:段の部優勝を果たした井上)

 

 女子の部では、市川が決勝戦へと駒を進めた。「勝たないわけにはいかない」という気持ちで挑んだ決勝戦。熱い気持ちを胸にしつつも「落ち着いてやろう」という言葉の通り、冷静な試合運びとなった。それゆえ膠着した展開が続き、1分間の延長戦へと勝敗は持ち越される。「あまり自分から行けなかった」と語る市川。だがしかし、延長戦では見事に1本を取り、女子個人のトップを勝ち取った。


(写真:女子の部優勝を果たした市川)

 

 男女共に華々しい結果となった今大会。特に、段の部にて、昨年度と同様に決勝戦を明大対決で彩ったことは明大の強さを示すこととなる。東日本リーグ優勝に引き続き、“常勝”への道をまた一歩踏みしめた明大。しかし慢心することなく「みんなで切磋琢磨し合って選抜(全国大学選抜選手権)連覇目指して頑張りたい」と次を見据えている。夏の全国連覇に向けて練習に励む拳士達の歩みから目が離せない。

 

[中川美怜]

 

試合後のコメント

井上

――試合を振り返っていかがでしたか。

 「とても緊張しました。去年は準優勝という結果は残せていましたが、今回は僕が負けて去年の結果がまぐれだったと周りに思われたくなかったし、本当に自分の実力で勝ち取ったというのを証明するためには、僕が優勝しないといけないと思っていたので、優勝できて良かったです」

 

――森川選手との決勝はいかがでしたか。

 「森川とは小さい頃から道場も一緒で、お互いのくせとかをわかっていると思います。そこをどう生かすかっていうのは戦い方のポイントとして挙げていました。同期としても切磋琢磨し合いながらやっていくってことを意識しているので、ここで負けられないなっていう気持ちで臨んで、結果勝てたので良かったと思います」

 

――タイトルを獲得しましたが、そこに関してはいかがですか。

 「タイトルを取れたことはうれしいですけど、正直まだ満足はしてないです。東日本の4年生で僕がいちばん強いと思っている野村先輩(龍星・文4=関西福祉科学大)も、後輩の土屋(賢生・法2=関西福祉科学大)も出場してないので、その2人が出てきていたらまた結果は変わっていたかなとは思います。野村先輩と一緒に拳法をするのもあと半年くらいになりましたが、僕の中で強い人を『強い人だな』で終わらせるのではなく、いつかは超えないといけないと思っています」

 

森川

――今日の試合を振り返っていかがでしたか。

 「決勝戦の動きはそんなに悪くなかったですけど、それまでを振り返るとあまりいい動きはできてなかったと思うので、次の大会では1回戦からしっかり動ける体を作れるように頑張りたいと思います」

 

――1年生の大谷選手と戦ってみていかがでしたか。

 「先輩の威厳をしっかり見せるつもりで、2一0でしっかり勝たせていただきました。後輩には負けるつもりはないです」

 

市川

――優勝した時どのように感じましたか。

 「うれしい気持ちもありますが、安心というか、東日本学生のトップを守り切ったという安心の方が大きいです」

 

――今日のご自身のよかったところは何ですか。

 「あまり、技でいい1本はなかったのですが、気持ちの面で落ち着いてできたのが良かったです」

 

大谷

――森川選手と戦ってみていかがでしたか。

 「森川先輩は、練習でも負けることが多かったので、結構緊張していて、不安でした。結局負けてしまいましたが、自分的には結構良い試合ができたなと思いました。改善点がたくさん見つかったので、そこは良いかなと思いました」