服部友・豊満組が全日本個選へ/関東学生個人選手権

2023.06.19

 上位18艇の全日本学生個人選手権(以下、全日本個選)行きの座を懸けて、全91艇によって争われた今大会。明大からは全4艇が出場し、目まぐるしく天候の変わる難しい展開の中、地力を見せた服部友賀(法3=津工)・豊満陸(政経3=大垣東)組が総合12位に入り、全日本個選の地、蒲郡への切符を手にした。

 

◆6・1018 関東学生個人選手権(江の島ヨットハーバー)

▼470級

 服部友・豊満組――12位

 石塚・成田組――19位

 安藤・堤組――25位

 西村・後藤組――40位

 

 総合12位で全日本個選出場を決めた服部友・豊満組。しかし、最初に出たのは「結果が振るわずに悔しい」(服部友)という言葉。今春の実戦で上位でのレースを進めてきたペアにとって、今大会は苦戦を強いられた。服部友・豊満組が得意とするのは強風でのレース。大会1日目から微風でのレースとなり、他大の選手にボートスピードで差をつけられ出遅れてしまう。大会2日目の第6レースからは得意の強風でのレースとなったが、流れに乗れず想定通りのレース展開とはならなかった。しかし難しいコンディションの中、大きく崩れることはなく、最終的に出場圏内でレースを終えた。「他大の選手の動きを見ると、全てにおいて上達する必要がある」(豊満)。全日本個選出場を決めた一方で課題が浮き彫りになった今大会。残りの期間で修正し自信を持って、全国の舞台に挑んでいきたい。

 

 成田博陽主将(政経4=明大明治)、石塚春菜(法4=磯辺)組は全日本個選出場圏の18位にあと一つと迫る19位と惜しくも僅差で出場を逃した。第1レースでのスタートがフライングで失格となり、精神的に追い込まれる状況に。しかし「第1レースで結構落ち込んだが、第2レースで挽回できた」(石塚)。第2レースを5位と上位で走り切り、その後も最後まで諦めないレースを披露した。自身たちが苦手とする強風の中でのレースでは「苦手な割には走れて、1個自信になった」(成田)。悔しい結果にはなったが、春からの成長を感じたことに手応えを見せた。

 

 安藤彩葵(商4=塩釜)・堤祐人(政経3=明大明治)組、西村拓真(法1=関東学院)・後藤玲音(政経3=明大中野)組も1日目終了時点では全日本個選を狙える位置に。2日目のコンディションに惑わされ、順位を落とし出場権獲得とはならなかったが、明大から出場した4艇それぞれが江の島の地に爪痕を残した。「例年は上の艇が走って、下の艇が走らないというのがあったが、今大会は全艇が走ったことが収穫。下の艇が走ることによって底上げができチームのレベルアップにつながる」(成田)。個人戦ではあるが、チームとしての意識を強くしたことが今回の470級の躍進につながった。

 

8月末から行われる全日本個選に向けて残りの調整期間は2カ月ほど。「全国でトップレベルの選手に絡んでいきたい」(服部友)。昨年度は明大から2艇が出場するも上位争いには食い込めず、悔しい思いをした蒲郡の舞台。悔しさを糧に、確かな実力を見せることができるか。明大ヨット部の今後に注目だ。

 

[冨川航平]

 

試合後のコメント

石塚

――今後へ向けての意気込みをお願いします。

「春から練習してきて今回のレースを通して全体が同等の技術レベルにあることを実感しました。今後は夏合宿を通して470級全体が、今勝てない大学に対してもっと食い込んでいけるようなチームのレベルアップを目指して頑張っていきたいです」

 

成田

――今大会を振り返っていかがですか。

 「全日本個選を最低目標にしていたので、あと2点での19位という惜しい結果ではあり、悔しいなというのは素直に思います。順位を上げられるような場面はいくらでもあったので、そういう1個ずつの順位にこだわらないといけないなというのを感じたレースだったかなと思います」

 

服部友

――全日本個選への意気込みをお願いします。

 「去年も悔しい思いをして、全国でこのくらいなのかという感じだったんですけど、今年は満足のいく結果を残せるように去年を超えるのはもちろんですけど、全国でもトップレベルの選手に絡んでいけたらなと思います」

 

豊満

――今後、強化していきたいところはありますか。

 「明治の470級のクルーは一般生しかいないんですけど、他大の経験者のレースでの動きを見ると全てにおいて上達する必要があると常々思うので、夏にレースもそれなりにあると思うんですけど、他大の人と練習試合をしていく中で少しでもいい動きを盗んでいけたらなと思います」