
宮川が関東王者に! ルーキー高橋もベスト4と躍動/関東学生選手権
関東王者を決める関東学生選手権。シングルスでは、ラストイヤーの宮川昌大(情コミ4=野田学園)が準決勝で、昨年度惜しくも敗れた相手にリベンジを果たし決勝の舞台へ。決勝でも圧巻の強さを見せ、見事初優勝を飾った。また大躍進を見せたのがルーキー・高橋航太郎(政経1=実践学園)。実力者を次々と撃破し、1年生ながらベスト4に入賞した。
◆6・14~16 関東学生選手権(所沢市民体育館)
▼男子シングルス
宮川――1位
高橋――ベスト4
飯村――ベスト16
▼男子ダブルス
宮川・飯村組――ベスト16
手塚・安江組――ベスト16
危なげなくベスト16入りを果たし、大会最終日を迎えた宮川。強者ぞろいの中、圧巻の強さを見せ準決勝へと駒を進めた。準決勝の相手は、昨年度の準決勝でも対峙(たいじ)したTリーガーでもある濱田(早大)。宮川も琉球アスティーダに所属しているため、Tリーガー同士のカードとなった試合は予想通り激戦が繰り広げられた。ゲームカウント1―2で迎えた第4ゲーム。序盤に5連続で得点するも追い上げられてしまい、スコア5―4になったところで、宮川サイドがタイムアウト。嫌な流れを変えようとするも、タイムアウト明けに4連続で失点。しかし宮川は諦めることなく、エースとしての意地を見せた。強打のラリーを制し徐々に流れを取り戻す。スコア9―10になったところで、濱田サイドもたまらずタイムアウト。1点取られればこのゲームを落とすという窮地であったが、濱田の打球を回り込んでフォアハンド。10―10のデュースへ持ち込んだ。1点取れば1点返すという展開が続くもついに決着。12―12の状況から、バックハンドで濱田のミドルへ。そのまま14点目も取り、ゲームカウントを2―3とした。その後宮川が第5ゲームも取り、ゲームカウント3―3で迎えた最終ゲーム。カウンターで得点を量産し、最大5点差をつける。「自分から攻める展開ができた」(宮川)。そしてついに10―6で迎えたマッチポイント。最後は濱田のサーブをドライブで返し、決勝進出を決めた。
そして、ついに関東王者を決める戦いが始まった。試合は序盤から宮川のペースに。「直近で試合をしていたので、作戦や球質は分かっていた」(宮川)。第1ゲームを取り、第2ゲームもデュースを制しゲームカウントを2―0とリードする。第3ゲームでは一時相手に主導権を握られるも激しいラリーを制し、このゲームも手にする。そして第4ゲームでも宮川の勢いは止まらなかった。フォアハンドで強打、バックハンド同士の打ち合いも制し、10―6で迎えたチャンピオンシップポイント。宮川の強烈なフォアハンドを相手は打ち返すことができずボールはオーバーに。優勝が決まった瞬間、宮川は両手を上げ喜びをあらわにした。「優勝だけを目指して頑張ってきた」(宮川)。ラストイヤーにしてついに関東王者の称号をつかんだ。
また今大会、シングルスで大躍進を見せたのがルーキーの高橋だ。着実に勝利を重ね、準々決勝へ進出した。対するは法大の加藤。相手の逆をつくフォアハンドや鋭いバックハンド、さらには逆チキータなど多様な攻撃を仕掛けた。圧巻であったのは、ゲームカウント3―1で迎えた第5ゲームだ。スコア1ー5と4点ビハインドの状況から驚異の10連続得点。1年生ながら、Tリーガーが集結した準決勝へと駒を進めた。しかし準決勝ではTリーガーである小林(日大)に善戦するも、ストレート負けを喫する。「よく分からないまま試合が終わってしまった」(高橋)。相手との差を痛感した今試合。高橋はこの経験を糧に、成長していくに違いない。
(写真:ガッツポーズをする高橋)
シングルスで好成績を収めた一方で、ダブルスはベスト8で幕を下ろした。準々決勝に進出したのは、宮川・飯村悠太(商1=野田学園)組と手塚崚馬(政経3=明徳義塾)・安江光博(政経2=明徳義塾)組。どちらのペアも同高校出身ペアだった。特に宮川・飯村ペアは先日行われた春季関東学生1部リーグ戦(以下、春リーグ)において惜敗した専大ペアに「自分から攻めようとした」(宮川)とストレートで快勝。勢いそのままに駆け上がると思われた。しかし、準々決勝で相対した日大ペアに苦戦を強いられる。「自分たちのプレーができなかった」(宮川)と早々に2ゲームを奪われ、後がなくなる宮川・飯村ペア。しかし第3ゲームでは、サーブからリズムをつくり出し、逆転でこのゲームを勝ち取る。第4ゲームでは序盤から流れをつかみ、日大ペアを突き放す。9―4で、あと2ポイントでこのゲームを奪い、勝負を振り出しに戻せると思われた。だが「もう少しゆっくり攻めればよかった」(飯村)。眼前にまで見えた勝利に焦り、まさかの7連続でポイントを奪われ、ゲームセット。春リーグで勝利を収めていただけに悔しい敗戦となった。
(写真:ベスト4決定戦の宮川・飯村組)
明大としての次の大会は、2連覇が懸かっている7月の全日本大学総合選手権・団体の部(以下、インカレ)。戸上隼輔(政経4=野田学園)、宇田幸矢(商4=大原学園)らも参戦するが油断はできない。「自分が相手のエースを倒すという気持ちでプレーしたい」(宮川)。明大の威信を懸け、全国の頂点への戦いが始まろうとしている。
[新谷歩美、末吉祐貴]
試合後のコメント
宮川
――今大会の結果はご自身にとってどのような意味を持ちますか。
「今回の優勝はすごく自信になりました。この結果を自信にインカレと全日学(全日本学生選抜)に向けて頑張りたいと思います」
――技術面で意識していたことはありますか。
「サーブ・レシーブはすごく意識してやっていました。準決勝の最終ゲームや決勝の試合はすごく良かったので、今後も継続してやっていきたいと思います」
――明大全体としての出来はいかがでしたか。
「もっと上を目指せる選手が多いと思いますが、試合は誰が勝っても誰が負けてもおかしくないです。またチーム全員で春リーグ負けた悔しさをインカレ、秋リーグでぶつけていきたいなと思います」
高橋
――今大会を振り返ってみていかがですか。
「自分なりにはいけるとこまではいったかなという印象です。準決勝でも強い選手と当たって刺激になりました。反省を生かして今後頑張っていきたいと思います」
――大会を通して意識していたことはありますか。
「自分はレシーブが苦手なので、レシーブから攻めて相手に本気で打たせないようにして、次の球を狙うプレーが思っていたよりはできたのかなと思います」
――次戦に向けて一言お願いします。
「最初の1球目から強気で攻めるという姿勢を忘れずに頑張っていきます」
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