服部・坂田組が全日本個選出場権を獲得! 安定した走り見せる/関東学生個人選手権

2023.06.13

 出場した全82艇のうち、成績上位18艇のみが8月末から開催される全日本学生個人選手権(以下、全日本個選)への参加資格が与えられる今大会。6艇が出場したスナイプ級では服部輝海(理工1=横須賀学院)・坂田裕也(政経4=柏陽)組が15位で全日本個人選手権への出場を決めた。

 

◆6・10~18 関東学生個人選手権(江の島ヨットハーバー)

▼スナイプ級

 服部・坂田組――15位

 岡田・平田組――29位

 岡元・伊藤組――34位

 松本・大野組――45位

 桒野・吉田組――49位

 小山・長谷川・齊藤組――67位

 

 「去年全日本個選に行けなくてすごく悔しい思いをして、そこから練習を重ねて今回行けることができたのはすごい嬉しい」(坂田)。明大から出場した全6艇のうち、トップの成績を出したのは服部・坂田組。実施された4レース中3レースが一桁順位の好成績。特に4レース目は最初のマークを1位で通過した。「スタートをしっかり決めるのが僕たちの課題で、それを実行できたのがまずいいことだった」(服部)。関東学生春季選手権の時にもスタートの練習を重視していることを話しており、継続した努力の結果だといえる。最高の滑り出しを決め、このまま首位でゴールすることも期待されたが、途中で順位を落とした。このことについては「上位でのコース展開に二人ともまだ慣れていない部分があって焦ってしまった」(坂田)。それでも6位でゴールし、レース後には笑顔を見せた。

 

 全日本個選への切符は逃したものの、岡元琢人(法2=星林)・伊藤優汰(政経4=緑岡)組は3レース目を5位でゴールする素晴らしい走り。「僕たちの武器はボートスピードで、他の船より速いと思っているので、それをスタートでしっかり出れたことでいいレースができた」(岡元)。チームとして徹底したスタートへの意識がはっきりと伝わってきた。「秋の大会に向けて、常にスタートで一線で出れる実力をしっかり練習して身につけていきたい」(伊藤)。夏の練習で課題の克服を誓い、秋季選手権での活躍に期待がかかる。

 

 服部はこの春に入学したばかりのルーキー。そのため服部・坂田組はペアを組んでまだ日は浅い。コミュニケーション面について意識した点について聞くと「お互いに意見を言いやすいような空気感というのは僕の方からつくるようにしている」(坂田)。4年生と一緒に乗ることに対して、プレッシャーを感じていたという服部にとっては「本当に接しやすく、話しやすい先輩」。こうしたコミュニケーションの取りやすさが今回の成績の一助になったといえる。全日本個選へ向けて「引き続きスタートの練習をして、さらにランニングを強みにできればもっと上位陣と戦えるので伸ばしていきたい」(坂田)。残り約2カ月の間でさらなる成長を目指す。そして17・18日は470級の関東学生個人選手権が予定されており、こちらも全日本個選への出場が期待される。全日本個選の舞台・蒲郡へ何艇出場できるか、目が離せない戦いは続く。

 

[北原慶也]

 

試合後のコメント

坂田

――今日のレースで見つかった課題はありますか。

 「前を走った時用のレース展開がうまくできなかったので、ちゃんと前を走って自分たちで思ったコースを引けるように、今後練習していきたいです」

 

――全日本個選へ向けて意気込みをお願いします。

 「今まで出たことがないので、関西の強い人たちと戦うのは純粋に楽しみです。全国で10番台に行けたらなと思います」

 

服部

――今日の天候にどう対応しましたか。

 「風が弱い日こそ、基本的な動きの精度を高めることが重要なので、そういった基礎をしっかりやり切っていこうと目標にしていたので、それを上位を走っている中でも実行できたので、いいコンディションに対応したレース展開ができたと思いました」

 

――全日本個選へ向けて意気込みをお願いします。

 「1年生が出場するのは全国的に少ないと思うので、1年生スキッパーで1位を目指して、どれくらい走れるかまだ未知数なので分からないですが、とにかく練習を積み重ねて満足のいくレースができたらなと思います」

 

岡元

――今大会で見つかった課題はありますか。

 「スタートが課題としてあるんですけど、今日みたいな北風が得意でなかったりと苦手な部分がまだ多いので、もっと細かい部分を詰めていかないといけないなと思いました」

 

伊藤

――次戦以降へ向けての意気込みをお願いします。

 「レースで1番を取ったことがないので、今後のレースではしっかりと1番を目標として、1番を取れるように頑張っていきたいと思います」