宿敵・山梨学大に逆転勝利 SO戦を制す!/関東学生春季1部リーグ戦

2023.06.12

 準決勝の相手は、5連敗中の宿敵・山梨学大との対戦。山梨学大に先制点を奪われ、山梨学大リードから試合が展開。しかし、一進一退の攻防を繰り広げる中、明大は追加得点を許さない。試合終盤獲得したPC(ペナルティーコーナー)を決め、SO(シュートアウト)戦にもつれこむ激戦に。試合終盤の勢いそのまま挑んだSO戦の結果、明大は4―2で勝利をつかんだ。

 

 

 5季ぶりの優勝が目前に迫り、絶対に負けられないトーナメント戦が始まった。相手は惜しくも勝つことができずにいる山学大。「かなり気合は入ってはいたがいい形につながらず、動きが硬く空回りしていた」(FW三松勢矢・営4=今市)。その言葉通りに第1Q明大はディフェンスを固めることができず、山梨学大に先制点を許してしまう。その後も山梨学大にPCを与え、ボール保持も苦しく相手の勢いを抑えられない。第2Q、本来の明大のディフェンスの力を発揮し、シュートチャンスを狙う積極的な姿勢を見せたものの、得点にはつながらず互いに無失点のまま前半を終えた。

 

 後半戦、第2Qからの均衡は崩れず点を取れないまま時間が経過していく。敵陣にボールを運び、素早いパス回しでゴール前に攻め入るもなかなか決めきることができない。第4Qに1点獲得し、SO戦に持ち込みたい明大。残り1分、手に入れた絶好の機会であるPC。三松が放ったシュートは、選手の間に見事通り同点に追いついた。「気持ちで押し込んだ」(三松)と振り返るこのシュートが流れを変え、明大に強い勢いをもたらす。

 

 活気づいた明大はSO戦でGK坂本樹哉(法3=飯能南)が好セーブを見せ「止めたことで勝利が決まったというのは、今まで負けていたことも積み重なってとてもうれしかった」(坂本)。さらに、4点しっかり決めきったことで守りだけでなく、明大の重要な場面での集中力、勝負強さを見せる。結果、4―2で逆転勝利を収めた。

 

 昨年の春季リーグ戦での屈辱を晴らし、決勝戦へ駒を進めた。相手は東農大。山梨学大に勝利を収めた明大にとって、好調のまま勝利を重ねたい。次戦について「優勝を経験しているのは僕らが1年生の代だけ。後輩に優勝を経験させてあげる一番のチャンスだと思う」(FB高松雄飛主将・法4=丹生)と意気込む。次戦も勝利し、5季ぶりの優勝を手に快哉(かいさい)を上げる姿を期待したい。

 

[熊谷実夏]

 

試合後のコメント

高松

――第4Q前にはどんな話をされましたか

 「4Qにかけては、3Qのときも走れてはいたのでこのまま行けばいけるっていうようなイメージでした。諦めないということと集中を切らさないというところを強く意識して、積極的に行くぞという話をしました」

 

――勝敗を分けたポイントはどこですか。

 「運動量ですね。終盤でもディフェンスを、粘り強くできましたし、最初失点はしましたが、その相手が動けなくなってきたところでガンガン攻めて最後押し込めました」

 

坂本

――今日の試合を振り返っていかがでしたか。

 「1Q目は立ち上がり攻め込まれる場面が多く、1本のシュートを決められてしまったのが先制点につながってしまいました。そこで流れも悪くなってしまった。2Q、3Qを迎えていくうちに、クオーター間にチームで話し合って改善点を挙げ、前へ前へと自分達の流れでできました。最後ショートコーナーという形ですが1点追い付くことができて、SO戦まで進めたことは良かったです」

 

大岡凌磨(政経4=今市)

――山梨学大はどんなチームだとか分析されますか。

 「全体的に守備のスライドが早いので時間をかけて攻めるとすぐに人数かけられたボールを奪われてしまうイメージです。しっかり逆サイドに展開して広いスペースから攻撃して行くというのを、今日の試合のチームの共通認識として当てはめました」

 

――残り1分で追いつきSO戦まで勢いのままに勝利した展開について振り返ってください。

 「最後までやりきれて自分たちがあきらめなかったからこそそういうラスト1分で追いつくことができました。次の試合も諦めなければ自分たちの追い風が吹くという全員がそういう気持ちでできたと思います」