
帝京大B戦 ルーキーたちの活躍が光り逆転勝利/練習試合
前日の関東春季交流大会・帝京大戦が中止になり、迎えた帝京大B戦。序盤は相手の強力なセットプレーからトライを奪われるも、BKのラインブレイクから点を取り返し14―19で試合を折り返す。後半は相手を1トライに抑え込むと、アタックではFWとBKの歯車がかみ合い5トライを決め、45―24で見事逆転勝利を飾った。
◆6・4 練習試合(八幡山グラウンド)
▼対帝京大B戦
○明大45{14―19、31―5}24帝京大
序盤、明大はセットプレーに苦しんだ。前半早々にスクラムでの反則から先制を許すと、前半28分にはモールでトライを奪われた。敵陣深くでのマイボールラインアウトでもボールを失ってしまう場面が目立ち、なかなかチャンスをものにできない時間が続いた。流れが変わったのは前半30分。左ウイング海老澤琥珀(情コミ1=報徳学園)がキック処理から左サイドに切り込みラインブレークすると、最後は左プロップ檜山蒼介(情コミ1=尾道)がトライ。「トライを取られてチームで話しているときに、山本嶺二郎(法4=京都成章)先輩に『もっと走れるぞ』と言われた。それからとにかく走り切ろうという思いでやっていたので、それがトライにつながったと思う」(檜山)。さらに33分には連続攻撃で敵陣ゴール前まで攻め込み相手のペナルティーを誘うと、速いリスタートから最後は右ウイング西川賢哉(政経4=桐蔭学園)が左端に飛び込み連続トライ。その後帝京大にトライを許すも、粘り強いディフェンスで前半を1トライ差で折り返した。
続く後半、開始早々にトライを奪われたものの、その後は明大が主導権を握る。11分に敵陣22mから西川がインターセプトでトライすると、16分には松本光貴(商4=明大中野八王子)のラインブレイクから再び西川がトライ。「自分の強みである力強いプレーで取ることができたので良かった」(西川)。さらに28分、敵陣ゴール付近でFWのモールから連続攻撃を仕掛け、最後は蓬田雄(政経2=流経大柏)の空いたスペースへのキックパスに舛尾和(文1=佐賀工)が反応しトライを決めた。その後も西川の今試合4トライ目、最上太尊(商2=仙台育英)のトライも飛び出し、最終スコア45―24で見事勝利した。
今試合は、スタメン15人中7人が1年生ということでルーキーたちの活躍が目立った。「1年生もすごく頑張ってくれて、これからの明治を引っ張っていってくれたらなと思う」(西川)と、上級生からの信頼も厚いようだ。中でも特に輝きを放ったのがスタンドオフ伊藤利江人(商1=報徳学園)だ。スタンドオフとしてゲームをコントロールし、正確なパスでチャンスを生み出すだけでなく、プレースキック、タッチキックでも高い精度を見せチームを引っ張った。「キックは武器にもなるし、2点が大きな差になることもある。日頃から練習していたので、その成果が出たと思う」(伊藤利)。また、海老澤もスピードとステップワークを生かしディフェンスを突破するシーンが多く、ディフェンスでは体格差のあるフォワード相手に果敢に体を張っていた。「ラインブレイクは自分の仕事なので、もっとトライを取れるようになりたい」(海老澤)。頼もしいルーキーたちが、これからAチームのスタメン争いに食い込んでくる日も近いだろう。
次戦は1週間後に八幡山グラウンドで行われる専大B戦。「セットプレーの安定性を高めていきたい」(檜山)。今回課題だったセットプレーを修正し、勝ちに結び付けられるか注目だ。
[晴山赳生]
試合後のコメント
西川
――1年生の活躍はいかがでしたか。
「1年生もすごく頑張ってくれて、これからの明治を引っ張っていってくれたらなと思います」
石塚
――ゲームキャプテンとして具体的に意識したことはありますか。
「最初の15人は4年生が少なくて、若いメンバーが多かったので、みんながのびのびやってくれるように声を掛けたりというのは練習中も試合中も含めてできたかなと思いました」
伊藤利
――今後の意気込みをお願いします。
「チームを引っ張らなければならないポジションなので、コミュニケーション能力も必要だし、チームが勢いを出せていない中でも自分が突破して勢い付けられる選手になりたいので、これから頑張っていきます」
檜山
――今後の抱負をお願いします。
「まだまだ春シーズンの試合が残っているので、そこで活躍して自分のいいアピールができるように練習を頑張って、早く紫紺のジャージーを着れるように頑張っていきたいです」
スクラムハーフ登根大斗(法3=御所実)
――今日全体的に良かったと思う点はありますか。
「前半は結構敵陣にいる時間が多かったのですが、ミスであまりトライは取れなかったです。でもしっかり敵陣で戦ってディフェンスで我慢して、後半相手が疲れてきたところで自分たちのモメンタムをしっかり出して、いいアタックができたと思います。全体的に自分たちがやろうとしているアタックを体現できたので、Aチームにいい影響をもたらせたかなと思います」
最上
――(後半の)セットプレーはいかがでしたか。
「スクラムはフロントローが上手く組んでくれたので安定しました。ラインアウトも、ジャンパーがしっかりボールを取ってくれたので、ディフェンスでもしっかりプレッシャーをかけることができて良かったです」
右ロック物部耀太郎(商1=中部大春日丘)
――(前半の)セットプレーはいかがでしたか。
「スクラムで負けてしまったのはFWとしてとても悔しいです。相手が強いのも分かっていましたが、修正しきれなかったのでこれからもっと練習していきたいと思います」
海老澤
――今後の抱負をお願いします。
「1年生だからといって遠慮することなく、大学日本一に貢献できるような選手になります」
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