王座奪還!〝常勝軍団〟再起への序章/第36回東日本大学リーグ戦

2023.05.29

 昨年度は準優勝に終わり、大会連覇記録は7で止まった。その雪辱を果たすべく臨んだ東日本大学リーグ戦では、幾度となく優勝を果たしてきた王者としての強さを見せ、予選・決勝リーグ共に終始圧倒。試合の主導権を渡さず、再び頂点に立った。

 

◆5・28 第36回東日本大学リーグ戦(大森スポーツセンター)

〈男子〉

▼明大――1位

 

 〝常勝軍団〟復活を印象づける大会となった。予選リーグでは立正大に6ー1、学連選抜には7ー0と圧倒的な実力を見せつけ、堂々の突破。決勝リーグも勢いそのままに早大を下す。続く関東学大との対戦では先鋒の越智通友(営3=明大中野)が相手に倒され、一本を取られそうになる絶体絶命の状況下で、驚異的な粘りを見せて再び立ち上がることに成功。そこから二本を取った。「倒された後の練習もしていたので、そこが生きたのかなと思う」(越智)。関東学大にも勝利し、優勝に大きく近づいた。

 

 決勝リーグ最終戦。王座返り咲きが期待される中、立ちはだかったのが中大。昨年度惜しくも敗れ、8連覇を逃すこととなった因縁の相手だ。先鋒として登場したのは森川征那(文3=三井)。互いに一本を取り合う中で隙をつき、横打ちを見事に決めた。「自分の動きはしっかりできたのでよかった。相手も強かったので、しっかり先鋒としての仕事を果たせるように全力で頑張った」(森川)。大事な1勝目を勝ち取った。この流れに乗ってチームは4勝を先行した。

 

 5戦目となる参将戦はルーキーの大谷流生(法1=大商大堺)が任された。相手に先に一本を取られたが、「セコンドの土屋賢生(法2=関西福祉科学大)先輩たちが声を掛けてくれて、これは勝たないと明治のブランドが下がると思った」(大谷)。終了まで残り3秒で逆転勝ち。大川翔(法4=藤嶺学園藤沢)が登場した大将戦は開始2分で取った一本を守り切って勝利に持ち込み、個々の強さで中大を圧倒した。「緊張感だったりチャレンジャーでいくところが前回の差でそこが優勝につながったのかなと思う」(野見山雄人・商4=明大中野)。6―1で勝利を飾り、再び優勝旗をその手中に収めた。女子の部では市川由奈女子主将(法4=関東学院)が学連選抜Bの大将として出場。「調子自体は本当に良い中で試合には入れたと思う」(市川)。チームを準優勝に導く活躍を見せ、技能賞を獲得。秋に行われる個人の全国大会へ向けて弾みをつけた。

 

 決して盤石ではなかった。リーグ戦を前に多くの選手がケガで離脱。それでも「絶対に勝とうとみんなで話していたので、執念で勝てたと思う」(矢吹遼佳・文4=明大中野)。部員が一丸となって勝利へ向かった結果が表れた。そして目指すは、昨年度成し遂げられなかったグランドスラム。「東日本なら明治だし、全国見ても明治しかいないって言われるくらいの存在感を知らしめていけるようにみんなで頑張っていきたい」(井上晴陽・法3=三井)。その第一歩をしっかりと踏みしめた。

 

[北原慶也]

 

試合後のコメント

大川

――大将を務めていかがですか。

 「個人的には満足していないです。これからもっと後輩が安心して後を任せられるようなキャプテンになっていきたいと思います」

 

野見山

――全体を振り返っていかがですか。

 「ケガ人が多かったりしたので全員が100点の試合はなかったかもしれないですけど、部員同士でお互いの穴を埋め合って、ケアし合う形でできたから優勝したと思います」

 

森川

――最優秀選手賞を受賞した気持ちはどうですか。

 「今、すごい泣きそうです。初めて取ったので、すごく嬉しいです」

 

大谷

――次戦へ向けて意気込みをお願いします。

 「今日の欠点は動画を見て直して、個人戦の矢野杯は優勝を勝ち取りたいと思います」