3人が表彰台へ 順調に新体制の幕開ける/東日本学生選手権トラック

2023.05.09

 6~7日、松本市美鈴湖自転車競技場にて東日本学生選手権トラック(以下、東日本インカレ)が開催された。濃霧が立ち込める悪天候の中、男子ポイントレースでは片岡遼真(法3=福井県立科学技術)が金メダルを、小泉響貴(政経2=浦和北)が銅メダルを獲得した。

 

◆5・6~7 第62回東日本学生選手権トラック(松本市美鈴湖自転車競技場)

▼男子4kmインディヴィデュアルパーシュート

 海老島――11位

▼男子チームスプリント

 野中・吉岡・吉田――8位

▼男子4kmチームパーシュート

 小池・片岡・小泉・海老島――3位

▼男子スクラッチ

 小池――2位

 鈴木――11位

▼男子ケイリン

 野中――4位

▼男子ポイントレース

 片岡――1位

 小泉――3位

 

 大会初日から明大の強さを見せつけた。男子ポイントレース予選1組目に出場した片岡は最終周の残り半周ほどからトップに躍り出ると、そのまま1位でゴール。全ての周回ポイントに関わり、2位と5点の差をつけて予選を通過した。続いて2組目に出場した小泉は昨年度の同大会で1年生ながら男子スクラッチ優勝を果たした実力者だ。「今年はポイント(レース)で1位を取りたいと思った」。レース中盤、小泉を含む先頭集団が後方集団に1周差をつける。これにより1ラップが認められ、20点を獲得。片岡に続き合計25点で予選1位通過を果たした。

 

 大会2日目、明大の戦いは男子4kmチームパーシュートから始まった。最終周で隊列が崩れてしまうが見事3位入賞を果たす。しかし「東日本インカレの大会記録を塗り替えることが目標だった」(片岡)。高い目標を持って臨んだレースであっただけに、悔しさが残る結果となった。男子スクラッチに出場したのは小池陽斗(法4=北桑田)。残り11周になったあたりで前に上がり始める。残り8周から全体のペースがぐっと上がり、ラストスパートへ。「自分の脚質的に逃げよりもスプリントが得意なので、最後の着順勝負を意識した展開を作ろうと思った」。狙い通りとはいかず3位でゴールしたが、2位に入った松岡優馬(日体大)の降格により順位を1つ上げ、最終的に2位に落ち着いた。

 

 「ずっと優勝したいと思っていた」(片岡)。男子ポイントレースには、初日の予選を通過した片岡と小泉が出場。深い霧の中レースが始まった。片岡は残り10周を切ると他の追随を許さぬ激走を見せ、集団を大きく引き離す。3~7回目の周回ポイントを回収し25点を獲得。最後は4位でゴールし合計27点と、2位に大差をつけて優勝を飾った。一方の小泉も健闘した。「片岡さんが一番強いなという感じだったので、片岡さんをマークしつつ、ポイントを取っていこうと思った」。周回ポイントを積み重ね、合計13点を獲得。見事表彰台入りを果たした。明大のワンツーフィニッシュはかなわなかったが、2位との差はわずか1点と堂々たる走りを見せた。

 

 華々しい結果を残した選手たちだが、彼らはすでに次の舞台を見据えていた。8月末には全日本学生選手権(以下、インカレ)が控える。昨年度インカレロード総合優勝を果たした明大自転車部だが「トラック、ロードを合わせての総合優勝を目指さなきゃいけない」(本間滋監督)と日本一の栄光へ意気込みを語った。「自分は副キャプテンと長距離のキャプテンをやっているので、みんなのモチベ(モチベーション)だったり実力のアップだったりを強化して、よりインカレに向けて仕上げていきたい」(小池)。それぞれの目標に向け、さらなる高みを目指し続ける。

 

[上原朋子]

 

試合後のコメント

本間監督

――2日間の試合全体を振り返っていかがですか。

 「団体種目で結果を残そうということで随分練習を積んできて、そういう意味では初日のチームスプリントで反則があり順位が下がったのは残念です。ただ、中身としてはしっかり走れている内容で調整の利くミスだと思いますので、その辺を修正してもらえればいいかなと思います」

 

小池

――レース中に意識されていることは何ですか。

 「自分の脚質を最大限生かせるような展開を作ることと、最大限生かすためにも、決勝は10kmあったんですけど、いかに足を休めるかという部分です。走っている中で足を休めて、でも行かなあかんところはしっかり先頭を引いて行くという感じです」

 

片岡

――次の目標を教えてください。

 「1週間後に全日本選手権があって、そこはナショナルとか代表の人とかいっぱいいるので大学生は挑戦者という立場なんですけど、優勝することが目標です。優勝できなくても魅せる走り、消極的じゃなくて積極的な走りをしたいです」

 

小泉

――4kmチームパーシュートを振り返っていかがですか。

 「練習で4分12〜4秒くらいは出ていたので結構自信を持っていたんですけど、やはり練習と試合というのは気持ちが違くて、少し落ち着き過ぎたっていうのもあるし、焦り過ぎたっていうのもありました。タイム的にもあんまり良くはなかったのでそこはみんな満足していないんですけど、でも自分たちが今本当に一番目指してるのはインカレでの優勝なので、しっかり一人一人の課題点が見つかったので良かったかなと思います」