
Iリーグ開幕 前田の劇的弾で帝京大下す/インディペンデンスリーグ
各大学のセカンドチームがしのぎを削り、トップチーム入りへのアピールの場となるインディペンデンスリーグ(以下、Iリーグ)が開幕した。下級生主体のチーム構成となった明大の初戦の相手は帝京大。主導権を握りながらも細部の連携不足でゴールが遠い展開が続いたが、試合終了間際の前田の劇的な一発で白星発進となった。
試合は序盤からトップチームと同じ4―4―2のフォーメーションで、長短のパスを交えながら相手を揺さぶる明大が主導権を握る。9分には藤本からのロングボールのこぼれ球を高足が拾うと、右足で強烈なシュートを放つもGKがセーブ。さらに19分には左サイドで相手DFの裏へと抜け出した田部のクロスからチャンスを作るも、相手の体を張った守備に阻まれる。30分にも左サイドを華麗な連携で崩し同じような形のチャンスを迎えたが、ここは中央で合わせられない。多くのチャンスを迎えながらも決め切れず、スコアレスで前半を終えた。
後半はさらに攻勢を強める明大と、カウンターからゴールを狙う帝京大といった構図に。47分、50分、52分と立て続けにシュートシーンを迎えたが、いずれもゴールネットを揺らすことはできず。再三のチャンスをモノにできずにいると、徐々に帝京大がカウンターからゴールに迫り始める。75分には速攻から右サイドを駆け上がると、最後はクロスを中央で合わせられる。ここはゴール上へと外れて難を逃れたが、あわやというシーンが続いた。
その後は再び明大がペースを取り戻したがゴールは遠く、90分をすぎても両者無得点の展開が続く。しかし、このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイム6分、待ちわびていた瞬間が訪れる。自陣からのクリアボールを拾った前田がターンで相手DFと入れ替わり前を向くと、中央を駆け上がる宇水にスルーパス。そのままゴール左まで運ぶと、最後は折り返しをゴール前へと走り込んだ前田が押し込みゴール。帝京大が狙い続けたカウンターから値千金の決勝弾を挙げ、熱戦に終止符を打った。
Iリーグの今後の日程は発表されていないが、トップチームは週末に天皇杯全日本選手権への出場を賭けた東京都トーナメント決勝のクリアソン新宿戦が控えている。トップチームとセカンドチームの実力差が小さく、頻繁に入れ替えが行われるのが明大の特徴。昨年度の正田徳大(令5政経卒)のように、セカンドチームで培った実力でトップチームを救う活躍を見せる選手も多い。今年度もこの試合に出場した選手から、明大をタイトルへと導く選手が現れることに期待したい。
[土屋秋喜]
写真提供:明大サッカー部
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