明大対決は鈴木久に軍配 シングルス3人、ダブルス3組が4回戦へ/関東学生トーナメント3日目

2023.05.04

 関東学生トーナメント(以下、春関)3日目は男女シングルス3回戦、男女ダブルス2回戦などが行われた。男子シングルスの明大対決では鈴木久統(政経3=湘南工科大付)が飯田翔(商3=足利大付)を破り、4回戦進出。女子シングルスでは鈴木渚左(国際3=野田学園)が圧倒的勝利を果たすなど、単複それぞれ3組が次戦へと駒を進めた。

 

◆5・1〜7 関東学生トーナメント(有明テニスの森)

▼5・3

[男子シングルス3回戦]

  飯田 0{2―6、3―6}2 鈴木久(明大)○

 ○鈴木久 2{6―2、6―3}0 飯田(明大)

 ○太田 2{3―6、6―3、6―2}1 森田(法大)

  

[男子ダブルス2回戦]

 ○横田・飯田組 2{2―6、6―2、10―1}1 藤岡・三田組(早大)

  野田・今里組 0{4―6、4―6}2 小高・三角組(駒大)○

 ○副田・山中組 2{6―4、7―5}0 藤野・北牧組(駒大)

 ○太田・村田組 2{6―4、5―7、10―8}1 中野・橋田組(日大)

 

[女子シングルス3回戦] 

  吉田 1{4―6、6―3、2―6}2 西尾(筑波大)○

 ○鈴木渚 2{6―0、6―3}0 大坪(東京国際大)

  五十嵐 0{2―6、2―6}2 金子(早大)○

 

[女子ダブルス1回戦]

 ○南口・五十嵐組 2{2―6、6―4、10―5}1 梶野・谷組(早大)

 

[女子ダブルス2回戦]

  丸山・藤永組 0{5―7、4―6}2 吉川・冨永組(亜大)○

  徳安・長谷川組  {2―6、0―2(棄権)}  木村・小川組(立大)○

  南口・五十嵐組 0{3―6、3―6}2 照井・吉本組(筑波大)○

 ※残りの試合は4日目に延期

 

【男子シングルス3回戦:鈴木久統(政経3=湘南工科大付)VS飯田翔(商3=足利大付)】

 「同期であり、ライバルであるからこそ負けられない」(鈴木)。やりづらさを感じながらも注目の明大対決に闘志を燃やしていた鈴木久。一方で飯田は「(相手が)同期であることは気にせず、勝つことだけを考えていた」と冷静沈着に試合に挑んだ。

 

 第1セット序盤、互いに相手を熟知しているからこそ両者一歩も譲らない一進一退の攻防が繰り広げられる。飯田は鈴木久の得意なバックハンドのフラットショットを危惧し、相手のフォアハンドを中心に攻めることを意識。しかし第6ゲーム、二度のダブルフォールトにより、ペースを崩すとブレークを許してしまう。そのまま試合の主導権を渡してしまい、鈴木久が6―2でこのセットを制した。続く第2セット、互いにサービスゲームをキープし合う展開で迎えた第8ゲーム、4度のジュースの末、ブレークしたのはまたもや鈴木久だ。「相手のペースにはまらず、自分のプレースタイルを貫き通すことができた」(鈴木久)。勝利の流れを手繰り寄せると、そのまま第9ゲームも連取。同期対決は鈴木久に軍配が上がった。

 

 4回戦へと駒を進めた鈴木久の次戦の相手は永山(早大)だ。「格上の相手だが、それでも引かず、勝ちにこだわりたい」と意気込んだ。一方の飯田は同日に行われたダブルス2回戦に同校出身ペア、横田大夢(政経4=足利大付)・飯田組としても出場し、見事3回戦進出を決めた。「ペアの大夢さんにとっては最後の春関なので、高校生活を思い出して一つでも多く勝てるように頑張りたい」。熱い明大対決を終えた2人はそれぞれ次戦での勝利を誓った。

 

【女子シングルス3回戦:鈴木渚左(国際3=野田学園)VS大坪花(東京国際大)】

 圧倒的な強さを見せつけた。対戦経験のない相手に対して、戦術を練りながら試合に挑んだ。「相手は速いボールが得意で、カウンターが好きな選手だと思った。なのでそれをする前にループやスライスを使って相手のタイミングをずらして、なおかつチャンスがあったら自分からどんどん攻めるという戦術でやっていた」。多彩なショットで相手を揺さぶり、なおかつチャンスボールも確実に決め切る。第1セットは相手に1ゲームも与えることなく圧倒した。この流れのまま第2セットも取り切るかと思われたが、実力者である相手も粘りを見せる。「積極的に前でポイントを取ろうとしてきたので、少し焦ってしまった」。ポイントを奪われながらも、徐々にプレーでの冷静さを取り戻していく。相手をしっかりと見て、着実にコート内にボールを落とす。ポイントを重ねていき、第2セットは6―3で勝利。明大女子シングルス勢で唯一3回戦を突破してみせた。「自分の目標は単複優勝することで、1試合1試合勝てるように頑張ります」。シングルスは目標まで残り4勝。まずは目の前の試合に全力で挑み、勝ち星を挙げていきたい。

 

 大会4日目は男女シングルス4回戦、男女ダブルス3回戦などが行われる予定だ。一人でも、また1組でも多くの明大勢の上位進出に期待したい。

 

[萩原彩水、井手満菜]

 

試合後のコメント

飯田

――試合を振り返っていかがですか。

 「相手に先にリードされることが多くて、自分からリードできなかったのが良くなかったと思っていて、積極的にもっと自分からプレーしていかないといけないと感じました

 

――今試合の良かった点と反省点を教えてください。

 「良かったところは粘り強くラリーできてチャンスが来たら攻めることができたことと落ち着いてプレーできたことだと思います。いつもは焦ってしまうところで、今日は落ち着いて楽しむことができました。反省点としてはボールがあまり跳ばないコートなので、もう少し自分から攻める展開を増やしていきたいなと思いました

 

太田翔(法3=大分舞鶴)

――応援は力になりましたか。

 「今日は本当に応援のおかげでした!1、2戦みんなのおかげで、特に副田さん(温斗・営4=四日市工)と飯田さん角道さん(紀文・営4=坂出)の応援のおかげでした」

 

――今日のプレーを通して良かったところを教えてください。

 「結構大事なところは、今まではロブとかでとにかく入れてポイント取ろうみたいな、相手のミス待ちだったんですけど、今日はミスったんですけど大事なところも自分たちから行けたんで、それはやっぱ引かなかったから最後までポイントを取れたかなと思いました」

 

鈴木久

――ご自身のプレースタイルの強みを教えてください。

 「ストロークで相手を左右に振って、攻めのプレーを展開してテンポを上げるのが自分のプレースタイルなので、それが今試合ではできて良かったです

 

――試合を振り返っていかがですか。

 「第1セットは序盤の調子も良くて、一度ブレークできたところで力が抜けてリラックスできたので、そこからはどんどん前に入って打つことができました。第2セット目からは相手はペースを落としてきてその中で一緒になってペースを落としてしまって良くないポイントの落とし方をしてしまったのですが、元の自分のプレースタイルである攻めるプレーを心掛けることで、ゲームを取ることができて勝てたかなと思います

 

村田英夢(理工2=麗澤瑞浪)

――第3セットはどのような心境でしたか。

 「心境はちょっと前半2、3本ミスっちゃったんですけど、落ち込まないように頑張って盛り上げていって、お互い緊張していたので気持ちだけは負けないように明るく笑顔でいきました」

 

――次戦に向けて意気込みをお聞きしたいです。

 「今日の反省を生かしてしっかりリードしても取り切るところまでやることを徹底するということを考えたいです。気を抜かずに今日と同様楽しんで、翔さん(太田)に今日は助けてもらったんで、明日は僕が助けてやってもいいかなって感じですね」

鈴木渚

――第1セットと第2セットを振り返っていただけますか。

 「第1セットは相手の嫌がること、ループやスライスを使ってやっていくことで、相手がミスをどんどんしてくれて簡単に取れました。ですがセカンドになって相手がサービスダッシュやリターンダッシュをやって積極的に前でポイントを取ろうとしてきたので、少し焦ってしまいました。リターンの時は特に、1本速いボールを打てればいいのに、ゆっくり返してしまうことが多かったので、そこは少し反省の部分です。でも5―3の最後をちゃんと相手をよく見て抜くことができたのでその点は良かったと思います」

 

――チャンスボールのコースが的確でしたが冷静に打てましたか。

 「たしかにチャンスボールは深く打てばいいとは思っていません。鋭角に打ったりアングルに打ったり、ドロップも打ってみたり、いろんな選択を相手に見せることで相手にとったら何が来るんだろうということを考えさせることができると思うので、そこはいろいろ始めの方に見せる意識はしています」