井上がJ2・ヴァンフォーレ甲府へ来季加入内定!

2023.04.26

 4月18日、DF井上樹主将(法4=ヴァンフォーレ甲府U―18)のヴァンフォーレ甲府への来季加入内定が発表された。八幡山での4年間を経て、古巣への帰還に成功。今年度は主将としてチームを率いる背番号2が、プロの舞台に足を進める。

 

 山梨県で生まれ育ち、2011年から約9年間をヴァンフォーレ甲府の下部組織で過ごしてきた井上。「自分の性格やサッカースタイル、全体的な枠組みなど自分のベースの部分を作り上げてくれた」。甲府の地は自身のサッカー人生の礎を築いた場所だった。ユース時代には年代別日本代表にも名を連ね、トップチームへの昇格が期待されたが、井上は明大へ進学。4年間の活動拠点を明大・八幡山に移し、飛躍を誓った。

 

サッカーをしているサッカー選手

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(写真:昨年度はボランチとしての才能を開花させた)

 

 3年次となる昨年度、関東大学1部リーグ戦では17試合に出場し、2年ぶりのリーグ制覇に大きく貢献。そこで特筆すべきは、ボランチとしての才能を開花させたことだ。CBを本職としながら、昨年度はMFとしての出場がおよそ半数。故障者が続出した中盤の穴を埋め、本職で培った粘り強い守備や統率力を武器に、チーム内の危機感を感じさせなかった。本人は「難しさは感じるが、特に守備面では自分の良さが生きる。やっていて楽しいし、もっと極めたい気持ちがある」と、ボランチへの適性にも向上心をのぞかせる。CBとしての守備力は言わずもがな、明大で見つけたユーティリティーは、プロ入り後の大きな見ものとなるに違いない。

 

 そしてつかみ取ったプロへの切符。井上にとって、ヴァンフォーレのトップチームは常に特別な存在であり続けていた。「ずっと目指していたところだったので、ほっとしている」。念願の古巣帰還に本人は安堵(あんど)の様子を示した。さらに甲府で待つファンには「これまでヴァンフォーレで自分が培ってきたものに加えて、明治での4年間で成長した姿を見せたい」と意気込む。昨年度、J2ながら天皇杯を制し、J1復帰に向けて勢いに乗っている甲府。来年度からの井上の加入はクラブのさらなる加勢につながるだろう。

 

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(写真:今年度は背番号2を背負い、主将としてチームを率いる)

 

 それでも井上には明大での1年間が残っている。キャプテンマークを巻き、伝統の背番号2を背負う重要な年。「プロ内定に一喜一憂することなく、今はとにかく明治のために尽くすことが一番大切。熱い指導者や最高の仲間たちと共に日本一を目指して常に全力で取り組みたい」。タレントぞろいで大学5冠を目指すチームの舵(かじ)を取る。今は明大を第一に、2月には最高の形で入団できるよう、勝負の1年を駆け抜けたい。

 

 [長崎昇太]

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