男子フルーレ 菊元がベスト8と大健闘/日本学生カップ

2023.04.22

新進気鋭のルーキーが加入し、新体制で再び頂点を目指す明大フェンシング部。その記念すべき最初の大会となる日本学生カップの1日目は、男子フルーレに4人が出場した。1年生ながら果敢に挑み続けた菊元雪(営1=龍谷大平安)がベスト8入りを果たすなど、新年度の幕開けにふさわしい好スタートを切った。

 

4・21~23第4回日本学生カップ(駒沢体育館)

男子フルーレ菊元――8位、堀部――15位、森――28位、髙橋――34位

 

 予選はどの選手も危なげなく勝利し、全員が決勝トーナメントへと駒を進めた。大学生になり初めての公式大会となった髙橋康希(理工1=横浜商科大)は「最初リードされていたときに焦ってしまったことが良くなかった」となかなかペースをつかむことできず防戦一方に。徐々に巻き返しを図るも得点にはつながらず、悔しい1回戦敗退となった。一方、森大翔(理工3=向陽)は強固な攻めの姿勢を守り抜き1回戦を勝利するも、続く2回戦は相手の猛攻に苦戦を強いられる。思うような動きができなかった森は「久しぶりの大会で試合への入りが曖昧になってしまったことが反省点」と悔しさをにじませた。

 

 ベスト16まで勝ち残ったのは、エース・堀部聖太(政経3=岩国工業)主将と期待の大型ルーキー・菊元。この時点で今年9月に開催される全日本選手権(個人戦)への出場を確実なモノとした。3回戦で堀部は過去2度対戦し2敗している相手と互角の戦いを見せ、試合は手に汗握る白熱した展開に。一時はリードしたものの、その気の緩みが相手にチャンスを与え、同点に追い付かれる。「心に余裕ができた辺りから足が使えなくなってしまった」。さらに立て続けに得点を許し、念願のベスト8進出はあと一歩のところで消滅した。同じく3回戦に出場した菊元は4年生という格上の相手との一戦。持ち前の冷静さを生かし試合を有利に進めていく一筋縄でいく相手ではなかった。14―11とリードしていたはずが、気付けば14―14の同点。「ここで負けて後悔はしたくない」と勝負の行方は最後の一本勝負に委ねられた。冷静な一突きを菊元が決めた瞬間、力強い雄叫びをあげ喜びをあらわに。インターハイ王者としての強さを知らしめたが、準々決勝では体力が持たずベスト4入りはかなわなかった。

 

 今大会では1年生が大躍進を果たし、その強さを証明することとなった。次に控えるは一部昇格がかかったリーグ戦。「強い後輩が入ってきたので、負けないように頑張りたい」(堀部)。学年の域を越えた実力勝負の世界で、次はどのような試合を見せてくれるのか。さらなる飛躍に期待がかかる。

 

[石井遥]

 

試合後のコメント

堀部

――収穫と課題を教えてください。

 「収穫は全日本選手権(個人戦)の出場を決めたことです。もっと努力して頑張ろうと思います。課題は足を使わない楽なプレーをしてしまっていたので、そこを直したいです」

 

――今後はどのような練習をしていきたいですか。

 「楽をしてサボってしまうところがあるので、そこでもっと足を使えるようにしたいです。また開始直後に失点することもあったので、そこも変えていきたいです」

 

――1年生の活躍はいかがでしたか。

 「1年生でまず予選あがることがすごいですし、一人はベスト8入りしているので、個人戦としても士気が上がります。2週間後にはリーグ戦も控えているので、1年生の活躍もチームとして力になると思います」

 

菊元

――胸を拳でたたく様子が見られましたが、何か意図はありますか。

 「僕の高校の先輩が気持ちを入れるときのルーティンにしていたので、それを真似しています」

 

――決勝トーナメント3回戦を振り返っていかがでしたか。

 「最初は僕が勝っている状態から追い付かれたので焦りましたが、最後の一本勝負をしっかり決められました」

 

髙橋

――今大会を振り返っていかがでしたか。

 「予選はだいぶ動けていましたが、リードされたときに焦ってしまったことが良くなかったです」