男女シングルス全勝で新進開幕/関東学生新進選手権1日目

2023.02.27

 コロナ禍を経て関東学生新進選手権が3年ぶりに幕を開けた。強風が吹き荒れる厳しいコンディションでの戦いとなったが、男女シングルスでは全員が勝利。男子ダブルスも出場した2組が共に勝ち星を挙げ、2回戦へと駒を進めた。

 

◆2・27〜3・6 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)

▼2・27

[男子シングルス1回戦] 

 野田 2{6―2、7―6}0 尹(亜大)

 副田 2{7―6、1―6、7―6}1 谷(亜大)

 大久保 2{6―1、3―6、6―1}1 真中(亜大)

 鈴木久 2{6―4、6―3}0 中野(日大)

 山中 2{3―6、6―3、6―2}1 石川(中大)

 

[男子ダブルス1回戦] 

 野田・今里組 2{6―3、7―5}0 橋田・飯村組(日大)

 飯田・太田組 2{6―4、6―7、10―8}1 藤野・北牧組(駒大)

 

[女子シングルス1回戦] 

 ◯南口 2{6―2、6―3}0 福原(専大)

 ◯五十嵐 2{6―2、6―1}0 穴田(駒大)

 

[女子ダブルス1回戦] 

  南口・丸山組 1{6―7、6―3、1―10}2 大河原・冨田組(青学大)

  五十嵐・村松組 0{6―7、3―6}2 長谷川・鈴木組(山梨学大)

 

【男子シングルス1回戦:大久保拓海(理工2=松商学園)VS真中翔楊(亜大)】

 フルセットの末に粘り勝ちした。自身初となる学生大会本戦に出場した大久保は、緊張しながらも攻めたテニスを続ける。吹き付ける強風に多くの選手が苦戦する中「風下の時はラケットを振って遠くに飛ばすイメージで、風上のときは軌道を上げて相手を下げるように、あんまり打たないように意識した」。うまく風を対処し、終始主導権を握り続けて、第1セットは6-1と相手を圧倒する。

 

 第2セットに入ると「僕がちょっと打ち過ぎてしまってミスが多くなり、相手の思うように点を取られていた」。嫌な流れを立て直すことができず、そのまま第2セットを落としてしまう。それでも気持ちを切り替えて挑んだ第3セットは「我慢比べ。ミスなくやろうと思った」。最後まで集中力を切らすことなく、長いラリーやジュースを粘り切る。自身のプレースタイルを貫き続け、第3セットを6-1とし本戦初勝利を飾った。

 

 代替わり後は毎朝6時から全員でジョギングを行い、体力づくりに励んできた明大。「あんまり後半になってもバテずにできたと思うので、それが良かったかなと思う」。日頃の練習の積み重ねで見事に勝利をつかみ取った。今大会の目標はベスト8。今後も勝ち星を一つずつ重ねていきたい。

 

【男子シングルス1回戦:鈴木久統(政経2=湘南工科大付)VS中野龍一郎(日大)】

 「出身県が一緒で小学生のころからずっと試合をしている仲」。1回戦は互いの手の内をよく知る相手との対戦だった。第1セット序盤「風がある中で打ち過ぎてしまったり、打たなくていいところを打ってしまったりした」。吹き付ける強風に苦しめられながら迎えた7ゲーム目、3-3拮抗(きっこう)した試合展開に終止符を打ったのは鈴木久だ。「大事なところで『自分からいくぞ』という強い意志を持ってプレーすることで、相手にプレッシャーをかけることができた」。ジュースの末、激しいラリーを制しブレークに成功すると、勢いをそのまま6-3でこのセットを奪った。

 

 続く第2セット、-0と上々の立ち上がりを見せるも、3ゲームを連取される展開に。全てのボールに食らいつこうとするような相手のプレースタイルに苦戦し「僕が打たされる側になってしまった」。しかし「やるしかない」と思い、後半は自身の得意なプレースタイルで攻めの姿勢をみせる。安定したフォアハンドと強みであるバックハンドでラリーの主導権を握り、勝利の流れを手繰り寄せると、6-3でこのセットを制し勝ち星を挙げた。

 

 大学に入ってから思うような結果を残せていなかった鈴木久だが、今大会で幸先の良いスタートを切ることができた。目標は「優勝すること」。快進撃がここから始まる。

 

 男女シングルス出場者全員が勝利を収めるなど、大会初日は好調なスタートを切ることができた。2日目は男女単複2回戦が行われる。上位進出に向け、着実に白星を重ねていきたいところだ。各選手の活躍に期待がかかる。

 

[萩原彩水、井手満菜]

 

試合後のコメント

大久保

――試合を振り返ってみていかがですか。

 「僕自身初めての学生大会本戦で結構緊張していました。あんまりラケットを思うように振れなかったんですけど、うまいこと対応できて良かったなと、今はほっとしています」

 

――印象に残っているポイントはありますか。

 「ファイナルセットの-1のときに結構長いラリーが続いていて、僕がコート内で振られているラリーだったんですけど、何とか粘り切って相手のミスを誘えたことですね」

 

――試合で良かったところを教えてください。

 「セカンドセットは悪い流れで取られたんですけど、ファイナルセットで気持ちを切り替えて集中力を切らさずに我慢できたところだと思います」

 

鈴木久

――今日の試合の振り返っていかがでしたか。

 「序盤は風もありましたが、その中でも相手より一球でも多くコートに入れることができて、ミスを少なくすることができました。セカンドセットからは風も止んできてだんだん自分の得意とするプレーができて良かったと思います

 

――明日への意気込みをお願いします。

 「明日は自分と同じ左利きの選手なので、フォアラリーが多くなると思います。その中でもコースを振り分けていって勝てるように頑張ります