
(女子)江川が3位 明大男女アベック優勝達成!/日本学生氷上選手権
日本学生氷上選手権(以下、インカレ)の2日目は7、8級女子の演技が行われた。江川マリア(政経1=香椎)が3位、住吉りをん(商1=駒場学園)が7位、佐藤伊吹(政経4=駒場学園)が13位につけた。それぞれが着実にポイントを獲得し、明大が3年ぶりに7、8級女子団体優勝を飾った。初日に行われた7、8級男子も団体優勝を果たし、目標としていた男女アベック優勝を見事達成した。
◆1・5〜7 日本学生氷上選手権(苫小牧市白鳥アイスアリーナ)
全日本選手権(以下、全日本)ではミスが続いてしまい悔しい思いをした江川。その全日本後初めての試合で、冒頭のトリプルルッツとダブルトーループの連続ジャンプを降り、その後も美しいジャンプを成功させ続けた。得意のダブルアクセルとトリプルトーループもきれいに着氷した。最後のサルコウでは転倒してしまったものの、シーズンを通して挑んできた演技の完成度は着実に上がった。ジャンプの成功率もさることながら、全日本での硬い表情から一転し、持ち前の豊かな表現力で伸びやかに滑り切った。「全日本での反省から、最後まで集中力を切らさずできた」。全日本での悔しさをバネに確かな実力を証明した。
(写真:演技を終えた住吉)
全日本を経て演技後半のジャンプの構成を変更して挑んだ住吉。冒頭、全日本で成功させた4回転トーループでは転倒してしまう。しかしその後は次々にジャンプを決めていく。中盤のトリプルルッツでも転倒があったものの、構成を変えた三つのジャンプは最後のトリプルフリップまで確実に着氷した。「点数的には全日本より落ちてしまったが、自分の中では成長を感じた」。攻めた構成で果敢に挑戦し続ける住吉は、翌週からアメリカで行われる冬季ワールドユニバーシティーゲームズの出場が予定されている。試合まで短い期間ではあるが、ここでつかんだ感触を基に次へ向けて調整していきたい。
(写真:引退前最後の試合に臨む佐藤)
17年半に及ぶ競技人生の最後の試合に臨んだ佐藤。「私も先生も滑る前に泣きそうになってしまった」。自身のスケート人生へのさまざまな思いを胸に滑った4分間。最初のジャンプであるダブルアクセルとトリプルトーループの連続ジャンプをしっかりと決める。中盤にトリプルルッツでの転倒はあったものの、他のジャンプは全て着氷した。体全体を大きく使い、ダイナミックに『小雀に捧げる歌』を舞った。「全日本では滑ることのできなかったFS(フリースケーティング)をここで最後に滑ることができて、納得して終わることができた」。リンクを去る佐藤の瞳には涙が輝いていた。
(写真:演技前にコーチと言葉を交わす佐藤)
実力者がひしめき合う明大フィギュア部門。厳しい部内選抜を経て、3名が明大の代表としてこの舞台に立った。個人競技であるフィギュアスケートで、それぞれの思いがつまった団体優勝。圧倒的な強さを見せつけた明大フィギュア部門のさらなる活躍に期待したい。
[増田杏]
試合後のコメント
江川
――全日本からどのように調整してきましたか。
「全日本は大きな舞台の空気に飲まれてしまってうまく集中できていなかった気もしていたので、今回はとにかく試合は集中して挑むというのを目標に頑張りました」
――初めてのインカレですがいかがですか。
「昨日は男子の応援をしたのですが、駿君(佐藤駿・政経1=埼玉栄)も含めて太一朗君(山隈太一朗・営4=芦屋国際)も光翔君(大島光翔・政経2=立教新座)もとてもいい演技で、自分も頑張ろうと思えました。そういった刺激をもらえたり、一緒に盛り上がれるところがすごくいい大会だなと思います」
――表情の作り方がうまくなったように感じますがご自身ではどのように考えますか。
「練習もありますし、去年よりは一つ一つのジャンプに余裕が出てきたというのと、MFアカデミーにはジャンプは得意でなくも表現力が優れている子もたくさんいます。毎日一緒に練習する中で刺激をもらっているのも大きいのではないかと思います」
住吉
――全日本からどのように気持ちを切り替えましたか。
「それが正しいのかはわかりませんが、しばらくは切り替えられなくても仕方ないという気持ちで、心が練習に向かわない自分を仕方ないと思えるようにしました。そうすることでしっかり年が開けてからは自然と上がったなと感じます」
――2023年はどのような1年にしたいですか。
「去年は悔しい思いをたくさんしました。しかしその中でもグランプリシリーズでの2回の表彰台だったり、悔しい中でも結果がついてきたというのもあったので、うれしい気持ちでさらに結果も残せるようにしていきたいです」
――次のユニバーシティーゲームズに向けて取り組んでいることはありますか。
「全日本前に比べてかなり調子が悪い今の状態でこれだけの演技ができたのは自分の中で良かったなと思っています。あとは全体的な調子を底上げすることを目標に、いい状態で臨めたらなと思います」
佐藤伊
――どんな思いでリンクに立ちましたか。
「あまり特別に考えると技術的には良くないと思っていたので、練習も悪くなかったし、いつも通り気を付けるところは気を付けるようにしていました。それ以外には、これまで先生を含めて家族などいろいろな人が支えてくれたことがすごく込み上げてきたので、丁寧に気持ちを込めて滑ろうと思いました」
――スケート人生で一番の思い出は何ですか。
「高校2年の時に初めて全日本に出たことです。小さい頃からの目標だった夢の舞台に立てて、そこから自分に自信をもってスケートができるきっかけになったと思います。(そこから途切れることなく最後まで出られましたね)はい、やはり6年連続で出続けることは大変だったなと今振り返って思います。毎年それまでの練習やそれまでの試合を超えていかないと絶対に次には進めないと思ってやってきたので、それを頑張れた結果かなと思います」
――明大フィギュア部門のみんなにメッセージをお願いします。
「今年度からの部練や合宿、試合での移動なども明治はチームでの一体感があって、4年間それがすごく楽しかったです。この一体感はどこの大学にも負けないと思っています。上手な選手たちもいっぱいいるので、そこで尊敬し合えるといいますか、競争してうまくなれるというのは明治が1番だなと思いました」
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