接戦制し法大に勝利 優勝に王手/日本学生氷上競技選手権

 連勝で勝ち進み、迎えた日本学生氷上競技選手権(以下、インカレ)、準決勝の相手は法大。第1P開始2分で先制するも、その後は混戦状態。終始、攻守が激しく入れ代わる白熱した展開に。そんな中、第2PでFW 佐々木宥弥 (政経2=武修館)が追加点を奪い攻勢となるとGK中村柊志綺(政経3=北海道清水)の好セーブもあり3―1で勝利。接戦を制した明大は2年連続の決勝へと駒を進めた。

 

◆12・20~25 第95回日本学生氷上競技選手権(KOSE新横浜スケートセンター他)

▼12・24 準決勝 対法大(KOSE新横浜スケートセンター)

〇明大3{1―0、1―0、1―1}1法大

 

 勝利に懸ける思いが実を結んだ。第1P開始2分、ゴール前のこぼれたパックに反応したFW井口藍仁(商1=埼玉栄)がリバウンドを押し込み、早々に待望の先制点を挙げる。これで一見流れを引き寄せたかのように思えたが「インカレは難しさがあって過去の対戦成績は全く参考にならない」(FW中條廉主将・政経4=白樺学園)。その言葉通り今季負けなしの相手にその後思わぬ苦戦を強いられる。DF鍛冶優輝(政経4=武修館)や中條が抜け出し、チャンスを演出するも相手の堅い守りに阻まれ得点には及ばず。第1Pはシュート数がどちらも同じ10本と両者一歩も譲らない拮抗(きっこう)した戦いとなった。

 

 続く第2Pではリーグ戦から課題である反則が重なり、終始相手有利の展開に。それでも「体を張った守りと自分を犠牲にした守りを意識していた」(DF成瀬翼・商2=埼玉栄)とポジション関係なく全員が守備に徹し、チーム全体で相手の猛攻を封じ込める。苦しい試合展開の中、何としても追加点を奪いたい明大は第2P残り7分。成瀬が相手の攻撃を断ち切り1人駆け上がると「来ると思っていたところから狙った」と佐々木が相手4人をかわす痛烈なシュートで待望の2点目をもぎ取った。

 

 第3P開始早々、明大は1点を返されると相手はなおも反撃体制に。「相手の4年生もこの大会が最後。死ぬ気で勝ちにきていた」(成瀬)と法大は6人攻撃に切り替え決死の猛攻を仕掛ける。それでも明大は落ち着いて対処。残り1分で三浦稜介(政経3=駒大苫小牧)が相手のパックを奪うと丸山詳真(商3=北海道清水)が無人のゴールにダメ押しの1点押し込み、この熱戦に終止符を打った。

 

 次戦は秋リーグ決勝で大敗を喫した宿敵・東洋大。大学アイスホッケー界真の王者を決める一戦は同時に4年生にとって最後の戦いとなる。「汚い点数でも泥臭いゴールでも何でもいいのでとにかく勝ちたい」(中條)。因縁の相手にリベンジを果たし、勝利を手にすることができるか。明大最後の挑戦が幕を開ける。

 

[原田青空]

 

試合後のコメント

中條

――次回が最後の大会となります。

 「明日自分自身最後の試合になるのですが、個人の事情は考えずにチームで優勝したいです。1番はチームのためにシュートもパスもバックチェックも全部出し切ります」

 

中村

――後ろから見たDFはいかがでしたか。

 「自分たちが行おうとしている守備ができているのでいい調子だと思います」

 

佐々木

――今回は有観客での開催でした。

 「久しぶりに有観客であの雰囲気で試合できることは機会が少ないと思うのですが、応援のおかげで勝てたと思うので嬉しかったです」

 

成瀬

――明日への意気込みをお願いします。

 「今シーズン2勝2敗で並んでいる中で、普通にやったら負けてしまうので、良い準備をしっかりして、いい戦いができるようにしたいです」

 

井口

――得点シーンを振り返っていかがでしたか。

 「先輩たちがいい組み立て方をしてくれたおかげでフリーになることが多かったので決めることができたと思います」